○挿絵俳句688b・雨粒を・鎌田透次702b・2025-02-22(土)
○「雨粒を弾くかに初蝶の翅」(『遠景』2025)(鎌田透次702b)【→Haiku and Illustrationへ →第15句集50句へ】
○季語(初蝶・初春)
the first butterfly
I saw that spring
with feathers that repel rain / Touji
【作句メモ】:生まれたての蝶の翅の鱗粉は見事に雨粒を弾くであろう。どこへ飛ぶともわからないぎこちない初蝶の軌道である。
○挿絵俳句688a・錠剤を・鎌田透次702a・2025-02-18(火)
○「錠剤をビールで流す雨水かな」(『遠景』2025)(鎌田透次702a)【→Haiku and Illustrationへ →第15句集50句へ】
○季語(雨水・初春)
when the snow
starts to thaw
drink pills with beer / Touji
【鑑賞】:今回の季語は「雨水(あまみず)」ではない。「雨水(うすい)」である。体内へ流し込むのは「雨水(あまみず)」ではない。
○挿絵俳句687b・春一番・鎌田透次701b・2025-02-15(土)
○「春一番別れて同じ番台へ」(『遠景』2025)(鎌田透次701b)【→Haiku and Illustrationへ →第15句集50句へ】
○季語(春一番・仲春)
the first wind of spring-
we part ways and head to
each public bath counter / Touji
【鑑賞】:今日は「春一番名付けの日」。線路に沿った商店街。西武池袋線練馬駅と桜台駅の中ほどにある銭湯へ。
○挿絵俳句687a・建国日・鎌田透次701a・2025-02-11(火)
○「建国日一人のためのカート押す」(『遠景』2025)(鎌田透次701a)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(建国日・初春)
national foundation day-
push a shopping cart
for myself alone / Touji
【作句メモ】:今日は「建国記念の日」。生きる為になすべきことは数多い。その一つである「食べる」ために一人のカートを押す。
○挿絵俳句686b・地の風に・鎌田透次700b・2025-02-08(土)
○「地の風に抗ふかたち片栗咲く」(『遠景』2025)(鎌田透次700b)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(片栗の花・初春)
dogtooth violet flowers bloom
to resist wind
from the ground / Touji
【作句メモ】:片栗の花のを山で見たことがある。すべての花弁(はなびら)を空に跳ね上げて。