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お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

■五体俳句684「地震すぎて腰落ち着かす寒九かな」(木村嘉男)

2025-01-21 04:56:00 | 五体俳句

○五体俳句684・腰6・木村嘉男01・2025-01-21(火)
○「地震すぎて腰落ち着かす寒九かな」(木村嘉男01)
○季語(寒九・晩冬)(「→現代俳句協会」より引用)【→五体俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたくけせそぬねのへほみむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:「地震」は古語としては「なゐ」と読む。「寒九(かんく)」は「寒の内」の子季語。最も寒い季節である。この時期の巨大地震には「阪神淡路大震災(1995.1.17)」がある。


木村嘉男(きむらよしお)
○好きな一句「胡瓜咲き姉弟論語を読み下す」02
○季語(胡瓜の花・初夏)(「『俳句年鑑』2017年版(角川書店)」より引用)

【Profile】:1941年岐阜県出身東京都府中市在住。「」(1997年→亀田虎童子が東京で創刊。師系:→瀧春一)代表。

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■五体俳句683「風花や市聖の臑細き」(『青黛(せいたい)』2011)(野口明子)

2025-01-14 04:56:00 | 五体俳句

○五体俳句683・臑(すね)3・野口明子01・2025-01-14(火)
○「風花や市聖の臑細き」(『青黛(せいたい)』2011)(野口明子01)
○季語(風花・晩冬)(「→ふらんす堂」より引用)【→五体俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたくけせそぬねへほみむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:「市聖(いちのひじり)」とは「空也上人(くうやしょうにん)」。この臑(すね)の細さは→六波羅蜜寺の空也上人立像のことであろう。口から6体の阿弥陀仏を吐き出すあの像である。


野口明子(のぐちあきこ)
○好きな一句「雨匂ふ神木蛇の衣垂らし」(『青黛(せいたい)』2011)02
○季語(蛇の衣・仲夏)(「→ふらんす堂」より引用)

【Profile】:1955年東京都出身。1996年「」入会。2002年「街」同人。2004年「街」退会。2005年「」創刊同人として参加。「麟」同人。「猫蓑会」同人。連句協会会員。

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■五体俳句681「獅子舞の口へ太平洋の風」(田島もり)

2025-01-04 04:56:00 | 五体俳句

○五体俳句681・口9・田島もり01・2025-01-04(土)
○「獅子舞の口へ太平洋の風」(田島もり01)
○季語(獅子舞・新年)(「→すえよしの俳句ブログ」より引用)【→五体俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたくけせそぬねのへほみむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:獅子舞の口の開け閉めがカタカタと鳴る。その口が最大限に開いた時に吹き込む太平洋の風。やけにスケールの大きな風が吹き込んだものである。海辺の町なのであろう。


田島もり(たじまもり)
○好きな一句「でで虫に太古の森の子糠雨」02
○季語(でで虫・三夏)(「→かつらぎ」より引用)

【Profile】:1934年大分県出身大阪府大阪市在住。1973年「かつらぎ」入門。→阿波野青畝・→森田峠の指導を受けた。「かつらぎ」(→森田純一郎主宰)同人。「第29回お~いお茶新俳句大賞」文部科学大臣賞受賞。

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■五体俳句680「バーテンの鬢の剃り跡クリスマス」(上村慶次)

2024-12-24 04:56:00 | 五体俳句

○五体俳句680・鬢(びん)1・上村慶次01・2024-12-24(火)
○「バーテンの鬢の剃り跡クリスマス」(上村慶次01)
○季語(クリスマス・仲冬)(「→鷹俳句会-鷹の俳人」より引用)【→五体俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたくけせそぬねのへほみむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:青々としたバーテンの鬢(びん)の剃り跡。クリスマスに飲むカクテルは。「鬢」とは「頭髪の左右側面の部分」ということであるが「剃り跡」であるから「もみあげ」のことであろう。


上村慶次(うえむらけいじ)
○好きな一句「乞食に僧が道問ふ春の暮」02
○季語(春の暮・三春)
【Profile】:1941年福岡県出身在住。1989年入会、→藤田湘子に師事。1993年鷹同人。2005年→小川軽舟に師事。2013年鷹新葉賞。

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■五体俳句679「外套の深き処の拳かな」(穂積茅愁)

2024-12-17 04:56:00 | 五体俳句

○五体俳句679・拳8・穂積茅愁01・2024-12-17(火)
○「外套の深き処の拳かな」(穂積茅愁01)
○季語(外套・三冬)【→五体俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたくけせそぬねのみむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:人物を主に考えれば「拳を外套のポケットに深く入れる」であるが拳を主に考えると掲句となる。さて外套を主に考えれば「こいつの拳を俺の深くまで飲みこむ」であろうか。そしてこの拳は何を考えているか。悔恨か、哀惜か。


穂積茅愁(ほづみぼうしゅう)
○好きな一句「婚ほどの昏さを灯し螢籠」02
○季語(螢籠・仲夏)

【Profile】:1949年静岡県伊豆生れ。東京都品川区在住。

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