俳句の箱庭 top

お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

■次元俳句674「ゆるやかに廻る澱の散紅葉」(『睡蓮』2004)(道倉延意)

2024-11-13 04:56:00 | 次元俳句

○次元俳句674・回転4(空間)・道倉延意01・2024-11-13(水)
○「ゆるやかに廻る澱の散紅葉」(『睡蓮』2004)(道倉延意01)
○季語(散紅葉・初冬)(「→ふらんす堂」より引用)【→次元俳句-索引1索引2索引3索引4索引5忌日祈念日俳句】【→俳人一覧(いたうえすせぬねふへほむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:急流を流れてきて澱(よどみ)で一休みの散り紅葉。そこでゆったりと己が身を回転させている。あくまでもゆるやかに。


道倉延意(みちくらえんい)
○好きな一句「木の影の日々に密なる春障子」(『睡蓮』2004)02
○季語(春障子・三春)
【Profile】:1927年高知県出身。1969年「火星」入会、同人。1978年火星結社賞受賞。1979年火星退会。1979年「草苑」入会。1980年「草苑」同人。「ミチクラエンイ」は推定読み。

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■次元俳句673「酉の市一筋裏を戻りけり」(鈴木榮子)

2024-11-05 04:56:00 | 次元俳句

○次元俳句673・裏16(空間)・鈴木榮子03・2024-11-05(火)
○「酉の市一筋裏を戻りけり」(→鈴木榮子03)
○季語(酉の市・初冬)(「鑑賞日本の名句(角川学芸出版)」より引用)【→次元俳句-索引1索引2索引3索引4索引5忌日祈念日俳句】【→俳人一覧(いたうえぬねふへほむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:酉の市の帰りである。人ごみのメインストリートから一筋裏を戻るという気持ちである。そんなことを誰しも一度はしたことがあるのではないか。そんな共感喚起俳句である。

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■次元俳句671「霜降や人肌の席ゆづられし」(「沖」201101)(北川英子)

2024-10-23 04:56:00 | 次元俳句

○次元俳句671・二十四節気23霜降1・北川英子03・2024-10-23(水)
○「霜降や人肌の席ゆづられし」(「沖」201101)(→北川英子03)
○季語(霜降・晩秋)(「→俳誌のサロン>歳時記>霜降」より引用)【→次元俳句-索引1索引2索引3索引4索引5忌日祈念日俳句】【→俳人一覧(いたうえぬねふへほむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:二十四節気の「霜降」。朝晩の冷え込みも厳しくなってきた。そんな時候にお尻に感じる温かさと優しさ。素直にありがたいと思う。

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■次元俳句670「午過ぎは大きな時間秋の貨車」(吉野裕之)

2024-10-13 04:56:00 | 次元俳句

○次元俳句670・午過ぎ1(時間)・吉野裕之01・2024-10-13(日)
○「午過ぎは大きな時間秋の貨車」(吉野裕之01)
○季語(秋・三秋)(「→橄欖追放(東郷雄二のウェブサイト)」より引用【→次元俳句-索引1索引2索引3索引4索引5忌日祈念日俳句】【→俳人一覧(いたうえぬねふへむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:なぜ昼過ぎが大きな時間であるのか。それはまだ過ぎていない時間だからではないのか。秋の貨車が載せている未知の時間。午前の小さな時間が上書きされる。


吉野裕之(よしのひろゆき)
○好きな一句「遠くから来た人の靴アマリリス」02
○季語(アマリリス・仲夏)(「→増殖する俳句歳時記」より引用)

【Profile】:神奈川県横浜市根岸出身。プログラムオフィサー、歌人、俳人。俳句を→今村俊三、→岸田稚魚に師事。1985年「桃滴舎」に入会(1991年終刊)、1986年「琅かん」に入会(1991年退会)。1991年→岡井省二、→岡本高明の誘いを受け「」創刊に参加。翌年第1回槐賞受賞。2001年「槐」退会。2012年プロデュースした俳句同人誌「豆句集みつまめ」が創刊される。

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■次元俳句669「洞穴を水迸る芒かな」(筏井竹の門)

2024-10-07 04:56:00 | 次元俳句

○次元俳句669・穴7(空間)・筏井竹の門01・2024-10-07(日)
○「洞穴を水迸る芒かな」(筏井竹の門01)
○季語(芒・三秋)(「→俳句の作り方」より引用)【→次元俳句-索引1索引2索引3索引4索引5忌日祈念日俳句】【→俳人一覧(いいいたうえぬねふへむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:怒濤が迸(ほとばし)る海沿いの洞穴。崖上の台地には芒の群が海風に揺れる。


筏井竹の門(いかだいたけのかど)(1871-1925)
○好きな一句「尾踏まれて礼者に鳴かぬ猫老いぬ」(『俳句三代集』1939)02
○季語(礼者・新年)(「→きごさい歳時記」より引用)

【Profile】:石川県金沢市出身。俳人、俳画家。→正岡子規の『日本』俳壇に投句。子規門で新傾向俳句の→河東碧梧桐に傾倒、句会『越友会』を立ち上げる。1906年に自身の句誌『葦附』を主宰、1908年には高岡新報(現在の北日本新聞)の選者となる。また1911年に日本画家の冨田溪仙に師事、数多くの優れた俳画も残している。

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