俳句の箱庭 top

お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

■次元俳句673「酉の市一筋裏を戻りけり」(鈴木榮子)

2024-11-05 04:56:00 | 次元俳句

○次元俳句673・裏16(空間)・鈴木榮子03・2024-11-05(火)
○「酉の市一筋裏を戻りけり」(→鈴木榮子03)
○季語(酉の市・初冬)(「鑑賞日本の名句(角川学芸出版)」より引用)【→次元俳句-索引1索引2索引3索引4索引5忌日祈念日俳句】【→俳人一覧(いたうえぬねふへほむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:酉の市の帰りである。人ごみのメインストリートから一筋裏を戻るという気持ちである。そんなことを誰しも一度はしたことがあるのではないか。そんな共感喚起俳句である。

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■五体俳句673「頬杖に深き秋思の観世音」(高橋淡路女)

2024-11-04 04:56:00 | 五体俳句

○五体俳句673・頬16・高橋淡路女03・2024-11-04(月)
○「頬杖に深き秋思の観世音」(→高橋淡路女03)
○季語(秋思・三秋)【→五体俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたくけせそぬねのへほみむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:五体の「頬」16句の中で「頬杖」は「→頬杖や心よそなる炭をつぐ」(石橋忍月)に次いで2句目。頬杖をつく観世音として有名なのは「→京都醍醐寺の如意輪観音」だそうである。「秋思」は「→美しい日本の季語」の本日の季語。

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■五感俳句673「消しゴムにバニラの香り文化の日」(三木基史)

2024-11-03 04:56:00 | 五感俳句

○五感俳句673・嗅覚124・三木基史03・2024-11-03(日)
○「消しゴムにバニラの香り文化の日」(→三木基史03)
○季語(文化の日・晩秋)【→五感俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたうえくけすせそつてとにぬねのはひふへほゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:「香り付き消しゴム」というのだそうだ。いちご・バナナ・メロン・ぶどう・オレンジ・リンゴなどフルーツ系が多い。しかもそれぞれの色まで付いている。掲句はバニラ。まさしく文化の香りがはち切れる。

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■特集俳句672「万灯を据ゑて昼餉や里祭」(石田郷子)

2024-11-02 04:56:00 | 特集俳句

○特集俳句672・食事俳句1-6昼餉・石田郷子04・2024-11-02(土)
○「万灯を据ゑて昼餉や里祭」(→石田郷子04)
○季語(里祭・三秋)(「俳句201311」より引用)【→特集俳句-索引1索引2検索3検索4検索5【→俳人一覧(いいいたせそちつてぬねふへむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:里祭の夥しい数の灯火。それらに囲まれての昼食。「据えて」という言葉は「万灯を従えて」というような喜びであろうか。

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■挿絵俳句672b「助手席に凹みを載せて紅葉街道」(『遠景』2024)(鎌田透次)

2024-11-01 04:56:00 | 挿絵俳句

○挿絵俳句672b・助手席に・透次686b・2024-11-01(金)
○「助手席に凹みを載せて紅葉街道」(その1)(『遠景』2024)(→鎌田透次686b)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(紅葉・晩秋)

autumn leaves road-
carrying your dent
in the passenger seat / Touji

【作句メモ】:運転席と助手席でどこへでも行った。車を5台乗り継いだ。すべてMT車。 今は助手席にへこみだけを乗せてどこへでも走らせる。

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■色彩俳句672「母が家の淡き灯しや蚯蚓鳴く」(山田澪)

2024-10-31 04:56:00 | 色彩俳句

○色彩俳句672・淡色6・山田澪01・2024-10-31(木)
○「母が家の淡き灯しや蚯蚓鳴く」(山田澪01)
○季語(蚯蚓鳴く・三秋)(「→カロ冬扇へようこそ」より引用)【→色彩俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたうえけこすせそちつてとぬねのふへほむめゆ~)】【→俳句結社索引

【鑑賞】:春の亀のみならず蚯蚓(みみず)をも鳴かせる俳句の度量といえようか。鳴く諸々の虫の中に蚯蚓を加えた。この大胆さと淡い母の家の灯りが激突した句。


山田澪(やまだみお)
○好きな一句「婚礼の受付に来る夏つばめ」(『海鳥』2022)02
○季語(夏つばめ・三夏)(引用同上)

【Profile】:1935年岡山県美作市出身兵庫県明石市在住。1987年俳誌「」入会、→波多野爽波に師事。「青」終刊により1991年「」入会。1999年「」(→西野文代代表)入会、「文」終刊により2015年「」入会、→石田郷子に師事。2020年第11回「椋年間賞」受賞。「椋」会員。

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■挿絵俳句672a「遠景となる稲滓火の立つところ」(『遠景』2024)(鎌田透次)

2024-10-30 04:56:00 | 挿絵俳句

○挿絵俳句672a・遠景となる・透次686a・2024-10-30(水)
○「遠景となる稲滓火の立つところ」(『遠景』2024)(→鎌田透次686a)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(稲滓火・晩秋)

it's a distant view
a fire that burns
rice straw waste / Touji

【作句メモ】:「稲滓火(いなしび)」とは「拾い集めた稲藁の屑を燃やす火」ということだそうだ。子供の頃は火よりも煙が記憶に強く残る。この煙が晩秋の刈田の記憶である。

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■五体俳句672「檸檬は鳥類てのひらで眠る」(秋尾敏)

2024-10-29 04:56:00 | 五体俳句

○五体俳句672・てのひら5・秋尾敏03・2024-10-29(火)
○「檸檬は鳥類てのひらで眠る」(→秋尾敏03)
○季語(檸檬・晩秋)(「俳句四季201609」より引用)【→五体俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたくけせそぬねのへほみむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:昨日の「掌(てのひら)」を五体俳句の側面から掘り下げて見る。「掌(て)」が12句。「掌(てのひら)」が5句。「てのひら」が5句。「手のひら」が1句。合計23句という結果でした。掌に載せる檸檬を黄色い鳥に見立てた。

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■五感俳句672「団栗を握ればやはらかきわが掌」(満田春日)

2024-10-28 04:56:00 | 五感俳句

○五感俳句672・質感86柔12・満田春日03・2024-10-28(月)
○「団栗を握ればやはらかきわが掌」(→満田春日03)
○季語(団栗・晩秋)(「俳句201302」より引用)【→五感俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたうえくけすせそつてとにぬねのはひふへほゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:団栗(どんぐり)も硬さを握りしめれば、はねかえってくるような手のひらの柔らかさ。掌を「て」と読ませるのは「→もはや掌の湿り胡桃の暗部まで」(藤田湘子)など多数の俳句がある。

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■色彩俳句672「かもめ来よ天金の書をひらくたび」(『まぼろしの鱶』1966)(三橋敏雄)

2024-10-27 04:56:00 | 色彩俳句

○色彩俳句672・金箔1・三橋敏雄12・2024-10-27(日)
○「かもめ来よ天金の書をひらくたび」(『まぼろしの鱶』1966)(→三橋敏雄12)
○季語(無季)(「名句鑑賞辞典(角川書店2000)」より引用)【→色彩俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたうえけこすせそちつてとぬねのふへほむめゆ~)】【→俳句結社索引

【鑑賞】:「天金(てんきん)」とは、洋とじの書物で開く側=小口(こぐち)に金箔をはりつけたもの。すなわち色彩の金箔第1弾である。天金をぱらぱらと開くたびに鷗が飛来するような書物を書棚に探しに行こう。今日は「読書の日」。

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