○挿絵俳句672b・助手席に・透次686b・2024-11-01(金)
○「助手席に凹みを載せて紅葉街道」(その1)(『遠景』2024)(→鎌田透次686b)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(紅葉・晩秋)
autumn leaves road-
carrying your dent
in the passenger seat / Touji
【作句メモ】:運転席と助手席でどこへでも行った。車を5台乗り継いだ。すべてMT車。 今は助手席にへこみだけを乗せてどこへでも走らせる。
○色彩俳句672・淡色6・山田澪01・2024-10-31(木)
○「母が家の淡き灯しや蚯蚓鳴く」(山田澪01)
○季語(蚯蚓鳴く・三秋)(「→カロ冬扇へようこそ」より引用)【→色彩俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:春の亀のみならず蚯蚓(みみず)をも鳴かせる俳句の度量といえようか。鳴く諸々の虫の中に蚯蚓を加えた。この大胆さと淡い母の家の灯りが激突した句。
○山田澪(やまだみお)
○好きな一句「婚礼の受付に来る夏つばめ」(『海鳥』2022)02
○季語(夏つばめ・三夏)(引用同上)
【Profile】:1935年岡山県美作市出身兵庫県明石市在住。1987年俳誌「青」入会、→波多野爽波に師事。「青」終刊により1991年「斧」入会。1999年「文」(→西野文代代表)入会、「文」終刊により2015年「椋」入会、→石田郷子に師事。2020年第11回「椋年間賞」受賞。「椋」会員。
○挿絵俳句672a・遠景となる・透次686a・2024-10-30(水)
○「遠景となる稲滓火の立つところ」(『遠景』2024)(→鎌田透次686a)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(稲滓火・晩秋)
it's a distant view
a fire that burns
rice straw waste / Touji
【作句メモ】:「稲滓火(いなしび)」とは「拾い集めた稲藁の屑を燃やす火」ということだそうだ。子供の頃は火よりも煙が記憶に強く残る。この煙が晩秋の刈田の記憶である。
○五体俳句672・てのひら5・秋尾敏03・2024-10-29(火)
○「檸檬は鳥類てのひらで眠る」(→秋尾敏03)
○季語(檸檬・晩秋)(「俳句四季201609」より引用)【→五体俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:昨日の「掌(てのひら)」を五体俳句の側面から掘り下げて見る。「掌(て)」が12句。「掌(てのひら)」が5句。「てのひら」が5句。「手のひら」が1句。合計23句という結果でした。掌に載せる檸檬を黄色い鳥に見立てた。
○色彩俳句672・金箔1・三橋敏雄12・2024-10-27(日)
○「かもめ来よ天金の書をひらくたび」(『まぼろしの鱶』1966)(→三橋敏雄12)
○季語(無季)(「名句鑑賞辞典(角川書店2000)」より引用)【→色彩俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:「天金(てんきん)」とは、洋とじの書物で開く側=小口(こぐち)に金箔をはりつけたもの。すなわち色彩の金箔第1弾である。天金をぱらぱらと開くたびに鷗が飛来するような書物を書棚に探しに行こう。今日は「読書の日」。