人村です!

舞台と結婚したと公言する「人村朱美」が綴る舞台生活 毎週火曜日更新・・・したいなぁ

正と負と

2021年08月31日 | 徒然
 盛夏が戻っても夜になると秋の気配が冷気と共に家を包んでくれる。
 再びジャングル化しつつある裏庭と、二階建て?と言われるほど高い屋根のお陰である。
 夕方からは一気に、東側の部屋から冷風が入り秋の虫たちの合唱が聞こえてくる。

   <老桜の根元に咲く白百合が、夏の終わりを告げている>

 スマートフォンに押され、山手線から大手雑誌社の中吊り広告が消えるという。
 東京では誰もが下を向いていて、車窓に緑や空が顔を出したり、夕日にビル群がキラキラと輝いたりする美しさを知らずに、駅を降りてもやっぱり下を向いたまま箱のような自室へと吸い込まれてゆく。

 五輪開催経費は3兆円を超えるだろうといわれている・・・私たちの子孫への負のレガシー(遺産)である。
 長野冬季五輪同様、帳簿焼却という荒業がまた使われるか見物(みもの)である。

 2012年ロンドン大会では英国の会計監査院が大会5年前から年2回、計8回の監査報告をし、政府に対しても下院でヒアリングを重ねたそうだ。
 それでも無論経費は膨らんだが、少なくともメイン会場は市民憩いの場へと変貌した。
 
 今回のオリンピックでは、選手たちがオリンピック憲章に抗って社会的意思表示(男女差別・有色人種への差別・戦争反対など)を強い意志の力で敢行した。
 勇気あるこの行為は、今後のスポーツ選手だけでなく私たち日本人への重く崇高な正(せい)のレガシーとなった。

 今回の東京オリンピックが示した唯一の未来だ。
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