人村です!

舞台と結婚したと公言する「人村朱美」が綴る舞台生活 毎週火曜日更新・・・したいなぁ

恩返し

2021年02月02日 | 徒然
 古来軍馬は、戦場で傷ついたり死んだりした場合、兵士たちに食べられた。
 それが馬への弔意を表す儀式としても慣習になっていた。

 戦場に向かう兵士たちは死ぬ覚悟だから自分の兵糧は最小限しか持っていかないが、馬の分は大量に背負っていったという。
 馬は貴重な軍力だから出来れば殺さず傷つけず、生きたまま故国へ返したい。
 勝っても負けても、馬だけは武器同様に重要な戦利品として大切にされ、勿論深く愛されたのだ。

 日本競馬界JRAの元トップ調教師角居(すみい)氏は現役時代、怪我や引退によって殺処分される何百頭もの馬の存在が気になっていた。
 やがて「馬への恩返し」が彼の生涯の仕事になった。
 【ホースセラピー】を始めたのだ。

 それには馬が伸び伸び暮らせる広い場所も必要だ。
 殺処分を逃れる馬を一頭でも増やして、介護や福祉などに馬の活躍の場を見つけ、併せて広い田畑が手付かずで放置されている限界集落の再興も目指すという。

 壮大な計画だが、既に多くの関係者の助けを得て少しずつ実現している。
 ゲーム依存や格差や孤独の淵で悲鳴を上げる子供たちが癒される場にもなっている。

 新型ウィルスは多種多様な動植物という棲み処(すみか)をなくし、人間へと大移動を続けている。
 文明という他種への強引な粛清をやめない限り、果てしなくウィルスは人体内で変異し増殖してゆく。

 今こそ、自然に対して畏敬の念をもって恩返しするチャンスの時なのだ。

  
 <信州のアイちゃん6.5キロ・・・乳牛ではありません>
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