人村です!

舞台と結婚したと公言する「人村朱美」が綴る舞台生活 毎週火曜日更新・・・したいなぁ

浪漫の在りか

2024年04月16日 | 徒然
 桜が満開に近くなると「今この瞬間が盛りなんだなぁ・・・散らないで!」という想いで見る人間が大勢いる。
 その想いを、昔人:在原業平は歌にした。

 【世の中に、たえて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし】(この世に桜がなければ、落ち着いた心地で春を過ごせるのに)
 花の美しさを逆手にとった見事な桜賛歌に身が震えるような浪漫を感じる。
  
 「浪漫とは、誰もがあると知りながら無いと信じ、無いと信じたにもかかわらず、守りたいと願う美しい価値。」
 「人生は誰かと比べるものではなく、正解があるか否かを諦めずに自分自身で考え続けるもの。そして自身で考えることを諦めた時、大事にしてきた浪漫も失うのだ。」
 韓ドラ『浪漫ドクター2』の名台詞だ。

 浪漫は夢と言い換えることが出来るだろう。
 それはいつどんなふうに生まれるのか。 
 
 懸命に今を生きるうちに、いつの間にか目標という形で夢は生まれるのだと思う。

 大昔に道理を捨て、恥の感覚すら知らない政治家に、浪漫があるはずもない。
 でも私たち市井の人々は、今を懸命に生きることで浪漫の在りかを問い続け決して諦めない。
 明日へ命を繋ぐために必要な、価値あるものだからだ。

 トロイ遺跡を生涯かけて発掘し続けたシュリーマンという商人(のちには古代遺跡址の専門家となった)は、
誰に何を言われようと「トロイ伝説は真実の歴史である」という信念を貫き、決して諦めずコツコツと発掘の夢すなわち浪漫を育み続けた人だ。

 浪漫の在りかは<諦めない>ことの中に、人の心の中に在る。

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