劇団伊勢公演終了

　胸が熱くなった。終幕で桜の精に扮した子供たち８人が、順番に手を
繋ぎ始め、互いの目をみて最高の笑顔を見せるシーンだ。昼夜公演とも
そこで思わず涙が滲んだ。苦労が報われた瞬間だった。

　今までで一番短い稽古期間だった。なのに新学期を挟んだ事もあって
中学生以下の子供たちにスケジュールの問題と、ストレス負けと思われる
発熱が続出。配役換えや降板まで考えねばならない事態になった。何とか
乗り越えたられたのは、子どもたち自身の頑張りもあったが、団長副団長
はじめ、古参中堅団員たちや親御さんたちの支えがあったからだ。

　私も、最後は全て上手く収まる、いや、やわらかで感動的な舞台になる
とひたすら信じていた。
　“信じるものは救われる”を実感。
　心を一つにして疑わずに貫けた努力に乾杯。

　当たり前のことだが、今回裏方の仕事の確実性が本番をガッチリ支えて
くれた。気持ちの入った美しい照明、心揺さぶる効果音、それらを可能に
する舞台転換の安定性。
　全てがタイミングよく進行しゆく安心感。

　一つの大きな仕事が無事終わった。途中のゴタゴタを思うと、想定通りの
出来栄えまで持って行けたのは本当に有難いことだ。神の国伊勢ならでは
の体験だったかも知れない。　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
子供にせがまれたお茶目なポーズの『サクラとハナミズキ』作者　　　　　桜とハナミズキが描かれた和菓子
地は超真面目人間で、これから変身して学者を演じる

　帰敦して、今日からは冷房がない事に軽いショックを受けたが、冷凍庫
から冷枕を出し、かゆみ止めをあちこちに塗って朝７時まで眠った。思えば
伊勢では５時前後に起きていた。
　明日からは早めに起きて庭草を摘もう。１０日前はグラウンド状態だった
のに早くもポチポチ双葉が出始めている。

　蝉の声が静かで心地よい。


札幌では今が紫陽花の最盛期

　今朝は９時に郵便局へ。秋の仕事の著作権許諾の葉書が局止めにした
郵便物の中にあってホッ。尊敬する詩人からの葉書の最後に「ご活躍を」
とあって「！」が付いていた。嬉しかった。