2022年4月22日(金)くもりのち晴れ。
最初雲に覆われていたけど、次第に晴れてきた。
注意欠陥・多動性障害(ADHD)治療薬の解説が日経メディカルに掲載されている。
参考にしたい。
まず、ADHDの症状がどういう仕組みで起こると考えられ、どのような効果があると考えられているのか?
脳内の神経伝達物質であるドパミン(ドーパミン)やノルアドレナリンが不足したり神経伝達の調節異常が生じることによって、注意力の散漫や衝動的で落ち着きのない行動などの症状があらわれる とされる。
少し、神経伝達の仕組みを確認しておく。
人は胎児のときからすでに神経細胞=ニューロンが発達していく。出生後どんどんその神経細胞がつながっていくとき、シナプスという接合部分が作られていく。この仕組みはこちらで勉強した。☞脳の成長 - 青空ーすべてはバランス
神経細胞と神経細胞の接合部分はわずかな20㎚(ナノメートル)ほどのスキマ(シナプス間隙)になっている。それぞれの神経細胞の先端には神経軸索から丸くふくれたシナプスという部分があり、送り手のシナプスが神経伝達物質を送り、スキマを通り受け手のシナプスが受容体により受け取るようになっている。
さらに、いったん放出された神経伝達物質の一部は「再取り込み」といって送り手の神経のシナプスへ戻り回収されるようになっている。
いろんな神経が枝葉のように分かれて複雑な神経を構築している。人により優れた神経に成長している部分もあれば人より弱いものもある。神経の枝分かれはシナプスを介して行われる。人による違いの特性がここにある。非常に重要な部分だ。
基礎的な理解ができたところで、注意欠陥・多動性障害(ADHD)治療薬の種類を見てみる。
メチルフェニデート(商品名:コンサータ)
この薬は、主にドパミン及びノルアドレナリンの再取り込みを抑える働きがあるという。
アトモキセチン(主な商品名:ストラテラ)
主にノルアドレナリンの再取り込みを抑えるという。非中枢刺激薬に分類されている。
この2つの薬は、神経伝達物質の再取り込みを抑えることで、神経伝達物質の働きを強めることが期待できるとしている。
グアンファシン(商品名:インチュニブ)
先の神経伝達物質の受け手のシナプスにある受容体を刺激し、シグナル伝達を増強させる作用があるとされる。
(ノルアドレナリンの受容体であるα2A受容体を刺激・非中枢刺激薬に分類)
メチルフェニデートやアトモキセチンのような神経伝達物質の再取り込みを抑える働きはない。
リスデキサンフェタミン(商品名:ビバンセ)
ノルアドレナリン及びドパミンの再取り込みに関わる物質トランスポーターへの阻害作用。ノルアドレナリンなどを分解するモノアミン酸化酵素A(MAO-A)の阻害作用。これらの働きによりノルアドレナリン及びドパミンの働きを調節する。
副作用
食欲減退、吐き気、嘔吐、腹痛
動悸、血圧変動
頭痛、めまい、不眠、傾眠、幻覚
東洋経済の記事では、今見てきた薬が出てきている。以下の薬も記事に掲載されているが、発達障害の治療薬として開発されたものではない。
・リスパダール(リスペリドン)
・エビリファイ
大人の統合失調症に使われる。発達障害の一つである小児の自閉スペクトラム症の易刺激性(癇癪、攻撃性など)に対して使えるようになった。これらは脳の中枢神経に作用する抗精神病薬で、気持ちの高ぶりを抑えるといった効果がある。エビリファイは原則6歳以上。
記事の中で、4歳以下への処方量が増加していることが分かった、としている。
・レクサプロ錠
うつ病の薬。
今回は薬のことを知った。
副作用に気を付けないといけない。
多量に服用することは怖いと感じる。安易に薬に頼らない理解と支援の広がりで少しでも解決していきたいものだ。
しかしなぜこんなに発達障害の子供が増え続けているのか?何かがおかしい。
参考