土の気持ちになって。

ロクロ成形で本来もつ形の美を伝えたいと思います。

窯変条痕秘話

2009-04-02 10:29:18 | 陶芸 

093_5  数年前私なりのオリジナル作品を30センチ程の小さな窯で丹波立杭焼のようなものができないかと、新柳北信窯の北陸での販売をしている兄に尋ねると社長から丹誠陶苑の大西誠一さんを紹介され一路丹波へ、大きな山に挟まれた小さな町その大きな山の斜面を利用しての登り窯、焼き方を学びながらの誠一さんのお話「登り窯は父と私とで薪くべ父は右私は左と下から上へ何日もそれで親戚の結婚式に出席顔半分焼けた二人が並ぶと喜ばれました」と、楽しいお話を沢山聞かせて頂きながら展示販売所へ、「兄嫁が1ヵ月程前にこのあたりで灰が一筋流れた湯のみ買ったそうです」ここは私の売り場その頃一つ売れました、ご縁ですね。石川へ戻り松ヤニが炎を強くし釉薬が流れる試作誤作の中、畑、田んぼのコヤシで過燐酸石灰という肥料があり試し焼き、丸く斑点ができたそれを流せれば幼き頃石炭ストーブで暖をとり窓ガラスに溜まり流れる水滴のイメージを表現出来そうと思い幾度か焼いて出来た作品が「過燐酸石灰窯変条痕」窯変とは窯の中で1300度で変化する事、条痕とは釉薬の種類の中ではその他に属する釉薬で私も専門誌でわかり条痕と名付けました。