小川未明さん著の赤い蝋燭と人魚という童話を、やはり子供の頃に一度読みました。哀しそうで美しい童話という印象でした。
今日改めて読んでみて……美しく哀しい…[怪談話]なのだと知っていささかショック。
まず人魚のお母さんが人間の国の方が自分の子供を育てるのに良いんじゃないかと考える。
ーここはとても寂しい所。人間は情がありきっと優しく我が子を育ててくれるはず、と。
(ここで「そうですか?」とひねくれてしまった私は疑問を抱く)
そして人魚の子供は蝋燭屋の老夫婦に拾われ大切に育てられます。
人魚の子供は育つと蝋燭作りを手伝うようになり、蝋燭に美しい絵を描き、それが沢山の人に売られしかもその蝋燭は近くの山のお宮で灯し持つと漁師は必ず無事に帰ってくるという縁起物にもなるのです。
そこで終われば良いのですが、やがて人魚の子にとっても村にとっても信じられぬ事態が起こります。こんな話だったんだとビックリしました。
未明さんは何故こんな……。
しかしアンデルセンといい、人魚って哀しい存在になるのは、そしてそれがまた凄く似合ってしまうのはどうした事でしょうか(ポニョは除く)
割と短くすぐ読めるのでお暇だったら話のタネに読んでみて下さい。
青空文庫で読めます。