第１４７話 もっと幸せに （良い悪いという判断をしないで生きる）

人間がこの世でしていることは　自分の周りに起きることに対して　あるいは自分自身や他人について　たいてい悪い方に考える　否定的に考える　用心深く　そのままには受け取らないで疑って生きることをしています。　

あれは良いがこれは悪い　こんな自分だからヘマをした　あの人のこういうところが許せない　こんなことが起きるべきではない　その他その他などと常にすべてのことにイチイチ判断を下しながら　そして大抵は否定的な判断をしながら生きているのです。

これらは実はすべて人間のアタマによる判断なのです。　アタマは判断するのが仕事です。

そして自分なりにちゃんと　正しく間違わないで生きようと努力しますが　それは大層難しいことなのです。　そのために葛藤とか緊張が生まれ　その真只中に生きています。　そのために不必要なほど多くの不幸な体験をし　多くの人がいろんな種類の病気になっています。

ところが実は魂の考えは違います。

魂は　良いことも悪いことも　どれも本来自分の一部であると知っています。　魂は自分はすべてであるから　良いことも悪いことも自分の中に含まれているのだと知っています。　そして　この世ではそれを体験的に知ろうとしてやって来たのだと知っているのです。

ですから当然　何についても良いとか悪いとかいう判断は一切しないのです。　する必要がないのです。

しかし人間は　悪いことを悪いと判断できないなら　この世は無茶苦茶になるではないかと考えます。

ところが実は　良い悪いの判断をしないことによって世の中はもっと良くなり　人間はもっと幸せになるということを魂は「知っている」のです。

そして判断をしないことによって　結局は差別というものもなくなり　みんなが救われ　悪いことがしだいにこの世に起きなくなっていくことを知っているのです。　

私たち人間の一人ひとりには　魂が付いてくれているのだから　判断というものは忘れてしまって　魂にすべて任せて生きれば　人間ははるかに幸せになれるのです。

（第１４７話終わり）