第９２話 愛とは何だ

愛とは排除することではなくて受け入れることである
愛とは疑うことではなくて信じることである
愛とは否定することではなくて肯定することである
愛とは裁くことではなくて赦すことである
愛とは奪うことではなくて与えることである
愛とは非難することではなくて感謝することである
愛とは傷つけることではなくて癒すことである

愛は赦すことであり　赦すことは愛である

この世では愛を学ぶために　「愛でないもの」を体験することによって愛を体験的に知ろうとしている。そのために愛と反対のことを体験しようとしている。

そこでくれぐれも心にとどめておかねばならないことは
私たちは完全であることや正しく生きることを目指しているのでは決して決してなく　一言で言えば　許すということを学んでいるのである。
愛と反対のことを矯正して正すことをしているのでは決して決してなく　ただ許すことをしているだけである。

魂はもともとすでに最高に成長した存在なので　愛以外は経験できない世界に住んでいたようですが　そんな世界にずっと住んでいるとなにも感じなくなり自分がわからなくなるようです。
やはり比較するものがないと　例えば悪がないと善であることもわからなくなるようです。こういう状態を無というらしい。何もないという意味ではなく自分がなにものかわからないという状態のようです・・・。

自分を再体験しようとして　波動が低く愛でないものが存在する世界を拵えて　その世界の中では自分も同じく本当の自分でない　仮の自分になります。仮の自分は波動が低く　また本当の自分については何も知らない「フリ」をします。つまり一時的に本当の自分（魂のこと）を忘れた存在になります。その状態がわたしたち人間ということらしい。　

そのような創られた世界で何度も生まれては死ぬといういわば仮想の経験を積むことによって次第に精神的に目覚め　愛を取り戻していく過程を体験するようです。そしてサイクルの最後には元の自分に戻ることにより究極の愛を再体験するようです。あ～愛ってやっぱり素晴らしいな～でしょうか。そして自分の母体であるいわゆる神と一体になることを果たし　その後また再び自分を確認するいろいろな旅に出ていくという繰り返しのようです。

人間であることは毎回死ぬことを繰り返しながら本当の自分に戻っていく旅の過程の途中の姿　旅姿の一種であるともいえるようです。この世には終わりというものがありますが　あちらには終わりはないようです。永遠があるだけのようです。そして成長の旅はいろいろな旅姿に自分を変えながらいつまでも続いていくようです。
飽きることはないのかな～なんてわたしなら思うのですが・・・。

そのように表現するとややこしく聞こえますが要は　辛さを体験した人ほどもっと幸せがわかる人になる　端的にいうとそういうことなのかもしれません。

誰でも幸せというものを体験したいと望むと思いますが　基本的にはここでは幸せな体験を求めるのではなくて　一生懸命辛いことをせっせと❔体験して　ひとつのゲームの終わりごとに結果として大変に幸せな状態に戻る。そういったゲームをしていると言えるかもしれません。

ですから基本的にはこの世自体はあまり楽しくないことが多いように見えます。それにこの世は意図的に一見幸せになりにくい仕組みにしてあるとも言えます。それだけに知ることは大いに救いとなります。

そして・・・人生は自分が成長していくにつれてしだいに楽しめるように　美しさがわかり　味わい深いものだということがわかるようになっているようです。

おとぎ話の結末はたいていハッピーエンドで　二人は末永く幸せに暮らしましたとあります。
それは基本的にはあちらの世界のことです。ですのでこちらの世界を終えてあちらに渡れば「だれでもハッピーエンド」になれます。極楽浄土が待っています。

え？　あんたそんなこというてえーのかいな？
それを聞いてみんなが我も我もと自殺でもするようになったらどうするんやというひとがいるかもしれません。

その点については心配はいらないようです。
よく人間は生かされているというじゃないですか。
その通りです。私たちは魂によって文字通り生かされています。
いくら自分が死にたくても魂がOKしない限り死ねません。
すぐこの世に舞い戻りです。
しかし逆に言って魂が「今回の予定が終了した」と判断すれば　人間の自分がいくら生きたくても死にます。つまり人間が今自分と思っているのは　前に申しましたように魂ではなくて天使とか精神とかいうスピリットですから。

人間はいわば魂の手のひらの上で踊る孫悟空とか　あるいはノミのサーカスのノミのようなものかもしれません。ところが　そのちいさなサルやノミたちがいなければ魂がこの物質世界で目的を果たすことが出来なくなるのです。

魂が私たち人間を心から愛している理由があるのです（もっとも魂は理由などなくても心から愛してくれていますが。）
魂は私たちのおかげで自分の望む体験ができているのです。そしてスピリットである私たちを成長させるという大切な目的も果たせているのです。凄いペアです。

魂と人間あるいは天使が凄い密な愛の関係にあることがお分かりになると思います。無視され放っておかれる人間など一人もいないのです。この世で体験するすべてのアンハッピーな出来事（天使にとっての）は　学びのために魂が計画した「体験物語」なのです。そして同時にこの体験物語はすべての人類と魂のための貴重な参考資料になるのです。

（続く）