今今今、蜘蛛が出た、蜘蛛が!!
ペットとして飼ってる可愛い奴なんかじゃない!
いや、ペットとして飼ってる奴も、別に可愛い奴なんかじゃないが!!
足が妙に細長く、全体的に平べったい。
3Dのこのご時世に、視覚トリックか?って言いたいくらい、平べったい。
直径6~7センチくらい。
こんな時に限って旦那様は夜勤でいやしねえ!!
いやいやいやいやいや、そんな事を云っていても仕方がない。
いないものはいないのだ。戦うべきは、己の身一つ!
・・・いや、身一つは嫌過ぎるので、武器と防具を装備する。
武器。麺棒150本が入っていた空きケース。透明。これで捕獲。
防具。50センチ定規。これで、トントンする。
心もとねえええええ!!!
もうこの時点で血圧が急降下して貧血を起こしそうだ。
でもここで倒れていては、蜘蛛のいる部屋で無防備になるので、果敢に追い詰める。
なんでやつらは端に端に、薄暗い場所に、せまいせまい隙間に逃げて行くんだろうな・・・
(そりゃ、やつらも保身に必死だからな)
トントンするまでもなく、七咲が近付いただけでどんどん逃げて逃げて
テーブルの下に走り去り、電気コードの樹海にもぐりこみ、もたもたとそれらを移動させていたら
見失ってしまった
おおう、大失態!!
姿が見えない敵ほど戦慄するものはない!
心理戦だ。たった今から心理戦に突入してしまった!!
メンタルが異様に弱い七咲にとってこれは圧倒的に不利!!
七咲の100分の1程しか脳みそのなさそうな相手に、圧倒的優位に断たれた屈辱やいかに?!
いやもう屈辱とかどうでも良い。
人類の尊厳とかそういうのも全部うっちゃるから、おとなしく投降してくんないかな。
あっちが優位に立ってるのに投降する意味がわかんないよな。
いかんいかん。もう常軌を逸しているようだ。
と、ここまで書いて再び、姿を見せる蜘蛛!!
投降しろ、という呼びかけが効いたのか?!
そんなばかな。と思いつつ、携帯で撮影。
なんでのんきに写真撮ってんだよ!!と我ながら思わないでもなかったが、
常軌を逸してるんだから仕方ない。
撮影して、旦那様にメールを送るのだ。
撮影して旦那様にメールを送ったとしても助けには来てくれないんだが
常軌を逸してるんだから仕方ない。
えー。
まじまじ撮影した結果、再び逃げられてしまいました。
というか捕まえにくい所にいたので、再び逃走を追跡していたら見失いました。
そして二度目の邂逅で思った事。
6~7センチはウソでした。
初見の恐怖がありえないほどのダメージだったようです。
4~5センチでした。
十分でけえわ!!
いやもう本当、正気を保つためにこの文章を打ちながら現実逃避してるんですが
しかしブラインドタッチの合間に、眼球はがっつりと現実を直視。
ブラインドタッチを習得した己の若かりし頃の判断が素晴らしい!
こんなにも役に立つことがあると実感した事は未だかつてなかった!!
常軌を逸しながら正気を保ちつつ、経過を包み隠さず記事にする。
バカなのか。
バカついでに、あの蜘蛛は一体どういう蜘蛛なのかググってみよう。と思い立ち
グーグル検索で、「蜘蛛 種類 」で、画像検索。
この世の地獄を見た
パソコンのA4画面いっぱいに張り付いたおびただしい蜘蛛の画像に総毛立ち、
一瞬で気を失える。と思った。
人間、心理戦で追いつめられると、おのずから死の淵をのぞきこんでしまうものだな。
そんなのはお前だけだ。と言われようとも、この動機息切れはいかんともしがたい。
救心でも救われそうにない。
そんな地獄門をあけた蜘蛛との三度の邂逅はまだなしえていない。
このまま夜が明けるまでの心理戦は酷過ぎる。
かといってググった恐怖画像がトラウマになっておのずから探しに行こうという気には
もはやなれない。
さあ、この闘争のケリをつけるのは神か仏か。
SOS! SOS! S O ....