台東区浅草にある「金龍山 浅草寺(きんりゅうざん せんそうじ)」の山門「風雷神門(ふうらいじんもん)」は、通称「雷門(かみなりもん)」と呼ばれ、向かって右に「風神」左に「雷神」が配される朱塗りの門だ。
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風水害を除け伽藍を護るために、風雨を司る神「風神」と「雷神」を祀り、あわせて五穀豊穣を願い、季節がいつものように巡ることを祈っているというが、942(天慶5)年「平公雅(たいらのきんまさ/たいらのきみまさ)」(生没年不詳 平安時代中期の武将)による堂塔伽藍一新時に創建されたと伝わる。
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しかし、「風雷神門/雷門」は焼失と再建を繰り返してきた。1635(寛永12)年に建立された門は、1642(寛永19)年に焼失、1649(慶安2)年に再建されるも、再び1767(明和4)年に焼失、1795(寛政7)年に再建されたが、1865(元治2/慶応元)年に再び焼失して、以後100年近く再建されない期間が続いたという。
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現在の「風雷神門/雷門」は、「松下電器産業(現在の『パナソニック』)」創業者「松下幸之助」氏が費用を個人寄進して、1960(昭和35)に再建された。江戸時代の様式を生かした鉄筋コンクリートの合成樹脂塗装で、本瓦葺き切り妻造り八脚門と赤大提灯は、訪問者の記念撮影や待ち合わせ場所として、常に賑わう浅草のシンボルだ。
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