ボルさんは
オランダの女子陸上選手です。
大会初日の男女混合マイルリレーで
アンカーとして走ったのですが
トップでバトンを受け取り
自らもトップを走っていたにも関わらず
ゴール5メートル前で
転倒してしまい
バトンを落とし失格となってしまったのです。
その瞬間を
私はリアルタイムで見ており
思わず息をのんでしまいました。
とてもいい走りでしたし
リレーという事で
仲間たちへの思いもあっただろうし
こんな事あるんだなぁ…
本当に気の毒だなぁ…と
胸が痛みました。
もちろん本人は
私以上にショックだったと思いますが
大会6日目
本職の400mハードルで
歴代8位の記録を出し金メダルを獲得します。
これだけでも凄い事ですが
大会最終日
女子4×400mリレーで
今度は3位で受け取ったバトンをもち力走
10メートル離されていた距離を縮め
ゴール前5メートルで
前にいた2人の選手を抜き去り
1位でゴールしたのです。
これも偶然
リアルタイムで見ていたのですが
前とは凄く離れていたのを
力強くぐんぐん縮めていく
奇跡的な走りでした。
これもまた
こんな事あるんだなぁ…
と驚きながら見ていました。
普通の人なら
ゴール前5メートルがトラウマになり
実力が出せないんじゃないかと思います。
いや
リレーに出場する事さえ
ためらうかもしれません。
でも彼女は
その5メートル前で奇跡をおこし
いやな思いを
自分自身で払拭したのです。
とんでもない強い精神力の持ち主だと思いました。
近ごろとても感動したできごとの1つなので
記しておきます。
*
ボルさんは
「転倒した後にチームメートが励ましてくれた」
と語っています。
オランダとしても
悔しかった初日のマイルリレーだと思いますが
彼女を責めずに励ましたチームも
とっても素敵だなぁと思いました。
どんな事でも
成功の陰には 本人の頑張りと 仲間の力が
あるのではないかと思います。