A&Pの☆お宿千夜一夜

美味と心地よい宿を求め、各地をむしゃむしゃ修行中!

三重 明和町 レストランRyu 五感で味わうシェフのもてなし

2013-08-28 15:00:00 | 中部・食
ワンコインとかラーメンとか納豆とか書いていたら、パブロフが貧乏くさい

というので、今回は先日の伊勢旅行で唯一予約をしていたフレンチをご紹介

します。

予約が大変かもしれませんが、コスパに優れた、個性的なお店だと思います。

シェフは小さい頃から、料理の道を目指し、海外を含む各地で修業。

 料理のジャンルを問わず、各種コンクールに常に挑戦し、

着実にチャンスをつかみ、進んでこられた方。

今のお店を開かれたのも、松阪と伊勢の中間にある故郷で、幹線道路沿いと

いう集客を考えた立地で決められたようです。

現在お店は完全予約制

それで結構早くから予約をしていたのですが、伊勢旅行の2週間前に旅先の

郡上八幡の宿で「あれ1週間間違えて予約している?」と気づき、帰宅後に

あわてて変更電話しました。

というのも、予約受付の電話時間も決まっているのです。

他にも入店時のルールや、いろいろ決まり事があり、前回の伊勢旅行では、

2軒の宿の食事=フレンチが重なったのと、列車の旅だったのでパス。

今回、やはり1度は訪ねたいとコースに入れました。

実際、訪問すると決して敷居が高いタイプのお店ではありませんでした。

ただ3年前ならもっと感激しただろうし、当時なら味も量も満足できた気

がします。

それといつも訪問時の印象を大事にしたいので、予約後はほとんど下調べ

もしませんが、今回はちゃんとしておけば良かったと反省。




器、料理、食材、演出(色・音・手触り・地元産の使用)で、繊細さと大胆

さを織り交ぜた、五感に訴えるシェフのおまかせコース。

でも今回は肝心の味付けが微妙に私達と合いませんでした。

料金によって、メイン食材や品数が変わるようですが、ランチの場合は基本

コースにメインが違うパターン。

完全予約制なので食材に無駄も出ませんから、使われている食材や量を考え

ればとてもお得なコース内容です。

ただ一斉に出てくるので、1組ずつに合った味付けは無理。

シェフとの年齢差があるのか、私達の場合は、中盤から味付けが濃厚すぎる

と感じるようになり、しめのデザートは少し弱い感じがしました。

もちろんランチ1回では判断できませんし、ディナーかジビエ等もある冬に

した方が良かったかもと思っています。

食材は地元産にこだわり、調理法も厳選していくと1番美味しい食べ方=定番

の1品が増え、それが一部の人が書いている「メニューが同じ、変化がない」

という評価になっているようでした。

私達の隣席は1ヶ月ぶりというカップルで、常連の方のようでした。

それだけシェフの料理に魅力があるのだと思います。



ここで内容やサービスを書いてしまうと、訪問時の楽しみが減るのではと

心配ですが、既に多くの人が書かれているし、シェフはきっと更なる進化

をとげられると思うのでさらっと書きます。


国道沿い、進行方向によく見える大きな看板。

手前が駐車場です。

 シェフの名前は、フランス語だと「魚」の意味。

私達の到着時、先客は3組、店横の駐車場はちょうど定数4台の残り1台。

出し入れを考えなければ、あと1台停められなくもありません。

ほぼ駐車しおわった時に、もう1台の車が到着、道路で待たれていたので

がんばって車を移動、なんとか駐車スペースを空けました。

ただこれで最後に入った名古屋ナンバーの車が先に出ないと、帰れない事に。

これで結果的に入店が予約時間ぎりぎりになってしまいましたが、ちゃんと

前後で写真は撮りましたよ。

瀟洒というより、かわいい、喫茶店風にも見える店構え。



洋風の建物に、和風でよく見かけるしつらえ。

    
陶芸をされるご主人の作品でしょうか。

   店先にはツバメの巣

 入口ではご主人の作品を販売中。

 店に入ると正面が厨房。

名前を告げると、窓側の2人がけの席に案内されました。

内装は豪華でもシンプルでもなく、特徴が無さそうに見えますが、

一部なぜこの装飾?という感じ。


 特に床!   

実用的なものと、 楽しい飾りが混在し、

 現実的なポスターが天井近くの変な位置に。

 固定されているのでしょうが、落ちてきたら怖い器達。

 この日は満席でなく、少し席に余裕がありました。

4組が同じ、松阪極み豚がメインの4800円のコース。

そして窓側の1組だけが違う予約内容で、これが後の悲劇につながります。


全員が揃うと、各テーブルにあらかじめ用意されているあるものに、ハーブ

の香りのついた水が注がれます。

 具体的には記しませんが、写真はこちら。

食材の産地はこちら


明和町産のシェフによるコース説明、

  飲物の注文の後、料理が一斉に運ばれてきます。

  カラフルなカトラリーは立体的なセッティング。

 
ナプキンも地元産の布。

 水をはじく生地らしいテーブルクロス。

コース内容はスープ、十寸オードブル、リゾット、魚料理、一口シャーベット、

パン、肉料理、デザート、最後の飲物は温かい紅茶のみ。

最初はまるでお茶席のように、スープをお茶わんから直接飲みます。

お茶碗は人によってバラバラでした。



  おめでたい夫婦岩に、亀まで。

 器には通しナンバーが入っています 

この時流れる風鈴の音色のようなBGMが何かは、聞いてのお楽しみに。

 続いて八寸より大きい?十寸オードブル。

 

    

 八寸について

茶の湯の千利休が、京都洛南の八幡宮の神器からヒントを得て作ったと言われ

ています。

八寸角(約24cm)の杉のへぎ木地の角盆→それに盛られる酒肴→現在では献立の

名称に。

献立名である「八寸」とは、一期一会の好機を得て主となり客となった喜びを

こめて、亭主と客が盃をかわす場面で出されるものをいいます。

正式には八寸四方の杉のお盆を使い、酒の肴として、海のもの(生臭もの)と

山のもの(精進もの)を合わせて出すことが決まりとされています。

「八寸」は、十分に湿らし、右向こうに海のもの、左手前に精進のものを盛り、

手前に両細の青竹箸を濡らし、露をきって添えます。

また客の数よりも多く(通常、お客さんの人数+御代わり1名分+亭主用1名分)

盛り付けるようにします。

懐石の献立には、先付、吸物、煮物、焼物などの料理がありますが、亭主と客

が親しく杯をかわして閑談するのがこの「八寸」の時で、最もくつろぎの一時

であると言えます。

「八寸」は、コース料理の中で特に視覚を刺激する料理ですので、他の料理との

コンビネーションが大切です。

つまり聴覚、味覚、嗅覚、触覚に特化した他の料理との組み合わせや、献立全体

を通した場合の起承転結も考える必要があります。 

会席料理などの日本料理で、酒の肴になる料理を数種、少量ずつ一皿に取り合わ

せたもの。

「口代わり」「口取り」ということもある。

白木(しらき)製であるが、会席料理では塗りの木皿を使い、形も四角に限らない。


個人的には八寸=料理の最初の頃に出る、味付けいろいろの一口盛り合わせと理解。


やはり黒は色鮮やかな食材が映えます。

手の込んだ物、高価な食材が少しずつの構成に、この後に期待が膨らみます。


次は定番メニューらしい、黄金たもぎたけのリゾットです。



 地元、明和町できのこ栽培されている会社があるのです。

 美味しいものを量もたっぷり。

これはもう、シェフの自信と気持ちがあふれた一皿です。

それは本当に嬉しいけれど、もう少し量を減らして、もっと食べたいと思わせる

のが、コース仕立ての妙だと思う。

 シェフの名前にちなんだ「りゅう」が登場し、

美味しさのしくみをわかりやすく説明。





モザレラチーズ=モッツァレラチーズの事です。

なまってると思いましょう。

あるいは「ほったいもいじるな」系の発音の問題か?





ここで飲物がほぼ終了、タイミングよく追加を聞かれましたが、今後を考え水を依頼。

   

色合いと、釉薬のたれ具合が立体的で好みでした。

最初からお水の女子ペアもいましたが、他はほとんどソフトドリンク。

たぶん1組だけお酒を飲まれていましたが、車じゃないのかなぁ?


中盤以降、カトラリーがフランスのライヨールに。

いつもセミに見えるけどハチ柄。

これについては名前の読み方も含めて、そのうちまとめよう。

   

ロイヤルコペンハーゲンのお皿とさりげなく高級品が登場。

いろんなタイプの焼き物を創られるシェフですが、1番お好きなのは、

 このロイヤルコペンハーゲンみたいです。

ムジカのカップといい、青がお好きなのかな。

私はこちらの店は、白壁はそのまま、食器の青、あとは黄色をプラスして、

以前、南仏で見たジャン・コクトー作のステンドグラスのある教会みたい

な内装が似合うと思うのですが・・・。
 これは波。

  海を表現するお魚の一皿。鯛。



細長い魚の切り方、海草を表現したという野菜、残念ながらこのあたりで、

まだお若くて元気というかエネルギッシュなシェフと、朝から伊勢参りで

ふらふらして、ランチで既にフラフラの私達との差が出たようで。

かなり汗をかいたから、塩分強めでも大丈夫と思ったのですが…辛かった。


  さらさらのシャーベット。



医療用の流動食を作る 特殊な容器で細かく粉砕して作られているようです。

ただ、このお皿では風情があっても、食べにくし。

 ここで小さめで細長いパンが1人1つ出てきます。

  メインの豚は4組分が一緒にローストされています。





シェフの説明時には、この鍋の周りにお客を集めて、香りを確認。

別に後で撮影タイムも設けられます。

その時、私はやっと気づいたのです。

反対側の窓側の1組だけ、4組とは内容の違う皿がサーブされていたのを。

もしかしたら1番上のお肉コースを選択されたのかと思っていたのですが、

どうやら違ったようで、その後他の4組がデザートの時に、早々に帰られ

ました。

たまたまでしょうが、状況的には辛かったのではと思います。


 デザートに関しては、以前はパティシェの女性がいたようですが、

今回はお姿を見かけませんでした。

紅茶は日本の草分け的専門店、大阪堂島のムジカのもの。

日本で初めて、本格的にポットで紅茶を供したお店です。

ただたっぷり2杯分の紅茶と、単品のデザートは量的にはアンバランス。

    1点ものの手作りティーコージー。

コーヒーが飲みたい、デザートワインやチーズも出せとは言わないけれど、

固定の紅茶+デザート1種類のしめは、


コースの最後として、それまでが珍しく、華やかだった分、じみというか物足りないものを感じました。



女性客の多い店だけに、このあたり、今後に注目したいところです。

恒例のトイレチェック。

        

明日はお肉の日なので、松阪極み豚に続いて、先月オープンした京都初という

熟成肉の専門店をご紹介。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

納豆克服プロジェクトその2 松阪 たぬみせ納豆工房 ワンコイン納豆モーニング  

2013-08-25 15:00:00 | 中部・食
伊勢志摩への旅行はずいぶん前から決めていたのに、1件ランチ予約をしただけで、

他は何も決めない、要するにいつものパターンでした。

数日前からやっと調べだし、ここはやはり繁忙期、早め早めの行動が無難と考える。

つまり自宅を早朝出発、現地朝食というルートで朝食候補を考えます。

そこで見つけたのが、納豆工場が週末の朝8時~しているモーニング

納豆を食べられないくせに、おもしろいと思う私。

朝食は3コースあり、全て500円。

・名物の朝粥
・納豆カレー
・納豆トースト

納豆と卵、ドリンク類が食べ放題でした。

調べてみると、私でも食べられそうなメニューが納豆カレーと納豆トーストでした。

おそるおそるパブロフに提案してみると、意外と乗り気。

という事で目的地は松阪、松阪と言えば牛、でも今回食べるのは納豆。

いつもの自宅最寄インターから高速道路に入ると、いきなり対向車が渋滞しています。

それは京都近くまで続き、念のために早く出てきた事に安堵しつつも、こちらもいつ

渋滞に巻き込まれるかと怯えながら移動。

結局渋滞にはあわずそれは良かったのですが、私が一瞬眠りこけている間にパブロフ

が、立ち寄りを頼んでいたSAをスル―。

かろうじて次のPAに寄るも、営業時間前で中には入れませんでした。

困りました、朝から暑いのにもう行く場所がありません。

エンジンをかけたままの車内で、途中のSAで見つけた伊勢神宮の駐車場案内を見る。

なになに、本日から3日間毎日行事があって、早い場所は朝9時半~通行止め!

当然付近は大渋滞、パーク&ライドがおすすめなどと、くらくらする内容でした。

どうしよう、このまま朝食を捨てて、直接伊勢へ行くべき?

いやいや、たとえ内宮や外宮を早朝参拝できても、おかげ横丁は開店が朝9時半~、

だから朝2番の予定にしたんだし・・・とかなり迷う。

結局食欲と初めての場所を優先、当初の予定のまま松阪の納豆工場へ向かいました。

でも時間があるので、コンビニに寄ったり、松坂城跡付近を散策して時間調整。

 開店15分くらい前に店に着き、車で待機。



自転車で出勤してくる人もいて、お盆休みではないようで一安心。

 たぬきの置物や  せみの抜け殻、

 伊勢だけでない玄関の正月飾りを撮影して時間つぶし。

  ところが開店時間になっても店の扉はあきません。

5分待って、入口のピンポンを鳴らしても無反応。

もう帰ろうかと思いましたが、一応扉は開いたので、

 そのまま店舗のある2階へ進む。

 雑然とした廊下に悪い予感が・・・

 1階の工場が見えますが無人。

店には誰もいないので、奥の物音のする方に声をかける事3回。

中年の女性が出てきたので「お店、もういけますか?」と聞くと「営業時間なら」

との返事。

いや、もう開店時間10分近く過ぎてるし。

うながされて店に戻ると自販機での食券購入が必要でした。




1万円札しかなかったので、戻って事情を伝え、両替を頼むも「店内にいる人に言って」

と言われ、すごすごと店に戻る。

店内と厨房ものぞくが無人。











途方にくれるが、とりあえず1人が車に小銭を取りに戻り、1人はセルフサービスの水を

入れていると、しばらくしてエプロンをしめながら若い男性の店員さん登場。

 やっと食券も買えました。

この朝の15分のロスが、後半の予定の

1時間遅れにつながる
 のだろうと思いつつ、怒る気力もなく

食事しました。

 あんまり衛生的でないカトラリー。

私は主にカレーとトースト




納豆イーターのパブロフは、当然納豆メインです。





目玉であるはずの納豆は、最初にこれだけ入っていたまま、補充なしでした。

こちらはフリードリンクコーナー。

種類豊富でした。



   

納豆そのものの味については、私は食べていないのでよくわかりません。

納豆カレーは最初ちょっとにおいが気になったけれど、何とか全て食べられました、

  納豆トーストはにおいは全くなくサクサクした食感。

 名古屋圏らしく、あんこが添えられています。

お約束の小倉トーストにしました。

時間に追われ、落ち着かなかったので、ゆっくり食べられなくて残念でした。

 遠方だし、この内容とサービスでは、次はおやつ納豆でなんて思えず。


なぜこの店の商品名が東京納豆なのかについては、ホムペにくわしく載っています。



以前、鈴鹿の「鞍馬」サンドへ、やはり朝食に「納豆コーヒーゼリーサンド」を食べ

に行った事があります。

三重県って意外と納豆文化が根付いているのでしょうか。

近畿だったり東海だったり、どっちつかずの三重県。

やっぱり私から見たら、近畿じゃなくて東海です。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

岐阜 摘草料理かたつむり 夏の天然食材 クイズ お寿司の食材は?

2013-07-31 15:00:00 | 中部・食
最初にクイズです。

上の写真の食材は何でしょう?

地元のテレビのクイズに出され「大間のマグロ」と答えた人がいたらしい。

答えはお店に行ってのお楽しみ♪


旅行最終日のランチ候補を、フレンチは団体に負け、薬膳料理は親子限定の

イベントで予約できず、第3候補は前夜のフォワグラと食材が重なって、昼

食難民になりかけた私達。

郡上八幡のオーベルジュ「雀の庵」のオーナーシェフに紹介してもらったの

が、食材を分けてもらっている「摘草料理 かたつむり」さんでした。

帰宅後に調べたら、3日前までに要予約のお店でした。

それを前夜、シェフに問い合わせてもらい、翌朝の朝食時=到着の3時間前

に予算と献立の簡単な打ち合わせをしただけで、おじゃましました。

摘草=「美山荘」さんが思い浮かびましたが、予算は大丈夫?

幸い現金をある程度持っていましたので、お昼の上のコースを選択。

食材は鹿と「雀の庵」さんでも出たポルチーニ等が出ますとの事。

時期的に定番の鮎もありましたが、「この3日、毎日何かしら違う鮎料理

を食べてます」と伝えると、では岩魚かあまごでとなりました。

鹿は今年3~4回目だしな~と考えていると、追加料金が必要だが天然鰻

の小丼も出せますと聞き、それは今年初♪とパブロフに聞きもせず速断。

後は好き嫌いもアレルギーもなし、最後に明日私は健康診断で、野菜不足

だから野菜を食べたいとリクエスト。

もしかしたら、サービス料とかいろいろ基本料金に+されるのではと怯え

ていたものの、おせんべいのお土産までいただき、1人5000円ちょうどでした。

尚、お土産はいつもあるわけではありません。

 黒豆かざらめか選択。今バリバリ食べながら書いてます。 

どうやら飲み物は持ち込みもできるようです。

お風呂はないけれど、お布団はあるから泊まれますと言われていました。



店は郡上八幡から高速を使って2つ先の「美濃」から一般道で計約40分。

伊自良湖まで行ったら行きすぎ。

「自分もよく通り過ぎてしまう」と笑顔で話す小口シェフの迷道案内と、

2種類のナビの番地指定で、迷う事なく到着。

当初は1時間以上かかると出て焦りましたが、軽く車を飛ばしたら、予約

時間ちょうどでした。

店の看板は、岐阜や美濃方面から来た時に見えやすいようにありました。





この先に平屋の玄関。

以前はバスが通っていたようですが、今はないようです。

昨年5月オープンで、家店の風情はあまりなく、素朴な感じ。

 駐車場はつめて2~3台です。

  かわいいオブジェ。






     

自宅改装とばかり思っていたら、皆さん岐阜市内から通われているそう。

    





この日の客は3組。



大きなテーブルに女性3人グループ、1人の若い女性客はカウンター。

最後に到着した私達は2人がけのテーブル。

全て椅子席で楽でした。

こういうタイプの店は男性客の方が多い気がしますが、やはり美味しい

店を知っているのは女性?

待ち時間はきのこ鑑賞タイム。

   収穫後も成長しているらしい巨大タマゴ茸

名称:タマゴタケ
かさは直径6~20cmで、美しい朱色~紅色。
周辺に放射状の溝線があります。
ひだはやや蜜で黄色。
臭いはほとんどありません。
くきは黄色の地に橙色の段だら模様があり、上部に橙黄色の膜質のツバと根元に白色袋状のツボがあります。
幼菌はこの中に納まり、突き破って生長します。
美しく鮮やかなきのこで、いかにも毒きのこという感じで、実際に食用としている人は少ないようです。
毒であるベニテングダケに形や色が似ているので注意。
タマゴタケの仲間には黄色タイプや茶色タイプのものもあり、それぞれ食用となります。

科目:テングタケ科テングタケ属

学名:Amanita hemibapha subsp. hemibapha

発生:夏から秋にかけて、広葉樹林、松などの林内地上に群生又は点々と発生。

料理:だし汁にコクが出ることでは最高のきのこ。お吸い物、天ぷらなどにあいます。



 あんず茸=ジロール

これは夏に北欧やドイツあたりでよく見かけます。

冷凍すると苦味がでるそうです。

フィンランドで、きのことブルーベリー狩をした時は、ホテルの厨房に頼んでソテーしてもらったり、

自分で市場で買って、ソテーしてシチューに入れたりしていました。

飲み物は、冷たいお茶をお願いしました(無料)。

お料理で最初に出されたのがこちら。

すいません。説明を書いた自分の字が読めません・・・だからアバウトですがお許しを。



・きのこ入りのちまきみたいなの

入っているのはアメリカウラベニイロガワリと聞こえました。他にムラサキ・・・ヨクワカラナイ。

学名:Boletus subvelutipes Peck (イグチ科 イグチ属)
夏から秋にかけてブナ科の広葉樹林内に発生する。名前からもわかるように北アメリカ東部にも分布し、それ以外
には日本での発生が知られている。
傘は初め半球形で後には開いてまんじゅう形になる。
表面の色は変化にとみ、褐色から暗褐色、赤褐色、黄褐色などで初めのうちはごく細かい毛でおおわれる。
管孔は柄にほとんど直生し、管孔表面部分は血赤色から赤褐色。
柄は黄色地に暗赤色の斑点が密に着く。
表面には細かい網目模様がみられることもある。
きのこを傷つけるとすばやく青変する。

・フキ
・枝豆
・手長海老
・鹿の佃煮
・竹筒に入っているのは、岩梨とじゅんさい
・真鯉の・・・
・岩魚の・・・

 食前酒のように見えますが、アンニンゴの塩漬けをお湯にいれたもの? 

アンニンゴは全部食べられます。

科名:バラ科
属名:サクラ属
和名:上溝桜ウワミズザクラ
別名:アンニンゴ
学名:Prunus grayana

蕾や種子は果実酒にすると不老長寿に効く薬酒になると伝えられていて、

西遊記の三蔵法師は、ウワミズザクラの種子を捜し求めて旅に出たという。

新潟あたりで、たまに塩漬けのものを見ます。

続いて出たのが鹿のロースト



しっかり味がついていました。

白く見えますが、地模様に葉っぱと魚が隠れていて、まるでエッシャーの絵のような皿。

ちょっと「ポニョ」の海の波が、魚に見えるシーンも思い出しました。

厨房の外では煙がもうもう。

焼小屋と呼ばれていましたが、炭火で焼かれているのでしょうか?



40センチ四方位のスペースにだけ生える、あくのない「奇跡のわらび」  

下から、塩をつけて食べます。


  アマゴ(雨子)のほう葉焼き



 ここで天然鰻の小丼が登場、そのサクッと軽い食感にあっという間に完食。 

  飛騨の山椒。河合村のものが香り高いそうです。 


でもこれで最後なの?とちょっと物足りなく思っていたら・・・



とうもろこし豆腐(くこ、おから、枝豆)が出て、

  続いてアボガドの冷製スープ(トマト、ナッツ、ルッコラ)

濃厚でルッコラの香りが鼻を抜ける。

リゾットと言い、スープと言い、前夜のオーベルジュよりイタリアンらしかったりして・・・。



そしてあるもののお寿司。



 シェフ自らが美味しいと書かれていた香茸のリゾット。



美味しいけど、これでごはんもの3品目。

最初の頃、こういうきのこを使いますよと見せてもらいました。



 たぶん、そのきのこが入ったお鍋。これは定番のようでした。

きのこのだしが、遊びつかれた体にやさしく、しみこみます。









何かの肉団子も入っていました。

 先ほどの山椒とさらにゆずこしょう。

最後は雑炊もできるようです。

 コーヒーか紅茶か選べました。

 コムハニー。昔、ニュージーランド土産にしました。蜜は良くてもロウが口に残る。

デザートは 山ぐるみのアイスとぶどうのジュレがけ、スイカと梨かな~。



 お客の連絡先ノート。ざっと見ると岐阜・愛知の方中心でした。

  トイレ 

電話でも話し、主に接客してくれた年配男性の清水さんがご主人と思って

いたら、どうやら1番若い女性がシェフだった模様。

うーん、親子で、苗字が違うのは娘さんが結婚したからと勝手に思いこん

でいたけど、実は3人の関係がよくわかりません。

高山で何年もきのこ教室を主催していた 食材説明係の陽気な清水さん。

ほとんど配膳のみだった年配女性、そして寡黙な若き女性シェフ・・・

その関係が謎。

スタッフの清水さんは、天然の食材集めのプロのようで「オトワ」さん

の名前が出ました。

「宇都宮のオーベルジュの?」と聞いたら、そうでした。

あそこ基本泊まれないのに、店名がオーベルジュなのでややこしいとも

言えないから、「オトワさんだと白川郷のトヨタ自然学校のレストラン

がそうでしたね」と話すと「ミクニ」と勘違いされていました。

ちなみに「ミクニ」は氷見の「誉一山荘」。

「オトワ」さんはもう撤退したけれど、益子の公共の宿のレストランに

出店していて泊まったことありますと言うと、軽井沢エルミタージュの

「タムラ」さんとか、私でも名前を知っている有名シェフの名前がたく

さん登場。

鹿や鴨や天然きのこはともかく、鰻や鮎は何となく和食材と思っていま

したが、フレンチやイタリアンでも使うんですね。

最近、ある美食家の宿のご主人と熊なら「比良山荘」さん、「美山荘」

さんの猪もなかなかという話をしていたら、滋賀の「徳山鮓」さんの

名前も出ました。

元神戸でフレンチの名店をされていた、ミキさんに誘われたとか。

フレンチでもイタリアンでも、シェフという人種は、美味しいものなら

ジャンルに関係ないみたいです。

清水さんは「徳山鮓」さんの山のみきりをしたと話されていました。

他にもいろいろお話を聞きました。

このお話、すぐにもカルチャー教室の講義ができそうでした。

・鴨は解禁日の11月24日前から餌付けして慣らす。

・網は4×10mで、夕方4時~5時に捕獲。それまでじっと待つ。

・1度に80匹位とれる。

・皮をむしるのに30分。この時期は指紋がなくなる。

・鳥で美味しいのにはつぐみ。

・小骨が多いけれど、皆、口の中をだらけにして食べている・・・

・今年の鮎は板取のものは大きく、吉田川はまだ小、圧川は特大。


最後に店内にあった文章「かたつむりの四季」を。

達筆だったけど、ほぼこんな内容だったと思います。

春は小鳥の唄に涙し、野にでて 山菜を摘む

夏は川に魚を追い、野の花を愛で 夜 蛍と遊ぶ

秋は冷涼なる大気の中 緑を分け入り 木の子をひらい

冬は降る雪を観 うまし酒飲む



どうですか、四季を通じて訪ねてみたくなりましたか?

元気モリモリになれそうでしょ。






  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする