ある情報によると、県内のある専門学校では、一人の生徒が複数の会社を
並行して受験することが認められていないらしい。
はっ?って思いませんか。
どうやら生徒は、第一志望を決めたらそれ一本でいくとか。
これは単純に、もし並行して第一志望以外の会社も受けていた学生が、
第一希望ではない他社から先に内定を取っていたけど、
第一志望の企業に受かったから辞退しますってことがあると、
そこの専門学校の顔が汚れることが理由なのか。
よって、学校側はその学校の自己都合を、”内定を辞退すると今後の後輩たちに
影響するから・・・”という常套句にすり換え、まだ20歳前後の前途有望な学生たちに
その常套句を植え付けているのかも、と推測する。
もしも私の推測通りだったら、大問題だ。
優秀な生徒は複数の会社から内定をもらう、これ、当然のこと。
企業が多数の学生の中から、自分たちが欲しい人材を選択するように、
学生が内定を勝ち取った企業の中から、自分が一番働きたい企業を選択する、これも
至極当然のことではないか。
それなのに、複数の会社を同時並行して受験するのがダメだとは・・・こうしている間にも、
前途のある学生たちの自由が、大人たちの無意味なメンツを守る為に、
完全なものではなくなっているのかと思うと、心が痛い。
例えば、私立高校等によくある大学への指定校推薦のように、毎年確実にそこの高校から
そこの大学に入学できますっていう保証があるにも関わらず、生徒の自己都合で辞退するのは、
言うまでもなく問題であろう。
しかし、その専門学校とその企業側との間に、毎年これだけの人数を確実に
入社させてあげますっていう保証はあるのか。聞いたことはない。
企業は自分たちの経営が苦しくなって人を雇えない時は、採用試験自体も行わない。
ちょっと前には、”内定取消”という言葉も出てきたが、その単語も聞き慣れてしまったのは
私だけではないだろう。
採用試験があったとしても、バブルの頃と違って、勉強しないヤツでも内定をとっていた時代は
とっくの昔に終わっている。
さらに入社できても、4,5年もすれば企業や業界の情況は目まぐるしく変わる。
入社時の会社と、入社5年後10年後の会社の内容が変わっていることも珍しい話ではない。
そして、何といっても、終身雇用はもはや存在しない。
このような時代を生き抜いていかないといけない学生たちに、
人生で最初の、一番大切な、一番悩んでほしい時期に、選択権を与えないとは・・・。
こーゆー専門学校に限って、学生が第一志望の企業に就職できなかった時に言うセリフは、
”君がちゃんと頑張らなかったからだよ”であろう。
学生へ”第一志望の企業しか受けてはならぬ”と言うのであれば、”お子さんを必ずや第一志望の企業へ
導きます!意に沿わぬことあれば、拙者、切腹する気持ちであります!”的な
決意を、学生の入学時に父兄に対して宣言しているのか。
専門学校の状況については、まだまだ調べないといけないが、今はこう思う。
専門学校へ多額の金を払いながら、息子さんや娘さんの将来をとりあえずアズケテイルつもりの
親御さんらは、金だけ払うことを親の仕事とするのではなく、それに見合った学びを自分の子供が
得ているか、教員らがそれに見合った指導を行なっているか、よーーく見ておく必要があるだろう。
(これは当の学生本人に学びたいという意思が少しでもあることを条件に述べている)
モンスターペアレントという範疇に属するかどうかは、各個人の判断とするが、
教育においては、親(多額の金銭を払って、高等教育機関に子供を通わせている場合)・教師・学生は
いい意味で平等でないといけない。
就職活動においては、企業と学生はいい意味で平等でなければならない、
私はそう思う。
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