Praise the Lord!

聖書のことばを通して、生活の中で示されたことやインスピレーションが与えられたことをつらつらと書き記しています。

ムネアカドリ(ヨーロッパコマドリ)

2019年04月11日 | 日記
 ヨーロッパの国では、顔から胸にかけて赤い色をしたコマドリが生息し、特にイギリスで人々に親しまれる、別名ムネアカドリという野鳥がいるそうです。この特徴的な赤い胸の由来にまつわる話がいくつかあり、その一つは3-4月のイースターの時期に語られ、日本でも絵本「むねあかどり」*として出版されています。

 その内容は、かつてこの鳥は全身が灰色だったので、この鳥は「なぜ自分だけ他の鳥のように色鮮やかじゃないの?」と、色がつくために様々な努力(胸が張り裂ける程鳴いたり、他の鳥と激しく戦ったり、赤いバラの近くに巣をつくったり)をしましたが、灰色のままでした。ある日、十字架に架けられたイエス・キリストを見ていたたまれなくなり、その頭にささっているいばらの冠を外そうとして血が胸にかかって赤く染まり、以来胸が赤い鳥になったというお話しです。十字架上でキリストの血潮で胸を赤く染められたこの鳥に、キリストはこう言います。「ありがとう、これからは本当にお前はムネアカドリだよ」

 私はこの絵本を読んだとき、胸が熱くなりました。子供たちはどのように感じ取るのかはわかりませんが、私はこの灰色のコマドリが、赤い色をつけようとして一生懸命努力しているところが、まるで人間:自分が自分の力や能力で清くなろう、また美しくなろうと試みるが、どうにもならず、失望して諦めていることと重なったからです。この鳥が十字架に架かったキリストに近付き、その血がかかることで、本来の美しさを持つ名前の通りのムネアカドリになったように、私たち人間もキリストに近付き、救い主として信じた時、罪が赦され、清められ、また本来神様が創造された時のあるべき美しい人間に創りかえられることを暗に示しているように思うのです。

 今日は、幼稚園の保護者の方のための聖書を学ぶ会があり、この絵本を紹介してイースターのお話をしました。幼稚園の礼拝のなかで、私の夫がこの絵本をこどもたちに、イースターのお話しとして読み聞かせをしているからです。お母さんと子供がこの絵本を通して、イースターを単なるウサギや卵をモチーフとした春のお祭りとしてとらえるのではなく、本来の意味(キリストが十字架にかかって死に、3日後に甦ったことを記念する日)を知るきっかけとなればと願っています。


「しかし私たちがまだ罪人であったとき、キリストが私たちのために死んでくださったことにより、神は私たちに対するご自身の愛を明らかにしておられます。ですから、今すでにキリストの血によって義と認められた私たちが、彼によって神の怒りから救われるのは、なおさらのことです。」  ローマ人へ手紙5章8-9節



*ラーゲルレーヴ/著 日本基督教団出版局