Praise the Lord!

聖書のことばを通して、生活の中で示されたことやインスピレーションが与えられたことをつらつらと書き記しています。

アイデンティティ

2023年04月06日 | 日記
 先日、地域のある会主催の勉強会に参加しました。お題は「人間と国家」で大学の先生を講師に招いて、日本という国の現状:安全保障や他国との関係、軍事についてお話を聞く機会が持てました。このような内容は普段の生活ではあまり話題にならない、先生いわく「日々の生活が忙しくて考えるのがおっくうになる」話題で、真剣に議論される場があまりなく見過ごされ、気が付くと法案が可決していて、いつでも戦争を行使できるように平和憲法が空洞化されつつあるという危険をはらむ、とても重要なことだと思わされました。TVで流れる報道はほんの一部であり、ネットで検索をあえてしない限り、これらの情報はなかなか入ってこない事柄です。具体的に何かすぐにできなくとも、まずは現状を「知る」ことが大事だと先生は語っておられました。また、「自分は日本国民である」というアイデンティティのほかに、自分が「何者であるか」という、いわゆるあなたのアイデンティティは何ですかと聞かれました。いくつか持っているのが普通であろう(「文人主義」で言われるような)、という話題にも触れていました。

 私は改めて自分のアイデンティティは、キリスト信徒であることだと思います。私の存在自体が、私が努力して作ったのではなく、偶然に生まれたのでなく、神様が私をこの世に存在するために送ったと信じているからです。信仰とは、通常自分自身が告白して信じることなので、自分で開始したかのように思われがちですが(実際、そういう面もありますが)、聖書によると信仰さえも、プレゼントだとされています*1。信じる心も与えられるということですね。もちろん、人は自由な意志があり、それを拒むこともできるでしょう。私は、日本人であるという意識以上に、神の民であるという意識がメインであり、この世で生きている生活は寄留者であると思っています*2。そうするとある意味、いろいろなことに拘らなくなりました。財産を残すことや自分のお墓もこともあまり考えないですみ、また今は健康ですが、命に係わる病気にかかったとしてもその先があることを信じる信仰で、思い煩い、悲しみが軽減されるでしょう。

 平日仕事の休みが取れる時、茨城県常陸大宮市にある教会で開催されているゴスペル教室に行っています。そこでは、ゴスペル(賛美歌)をただつらつらと歌うのでなく、「もっと、体幹に力を入れて、声を前にだして!」と先生に多くの指導をしていただき、魂の底から、思いを込めてゴスペルを歌うことを習っています。歌詞にこめられている神様のすばらしさをたたえ、神様が主イエス・キリストを通して私にしてくださった救いのみ業を感謝して歌っていると、本当になんとも言えない喜びと平安な気持ちに包まれる時であります。この社会で生きる上で、同時に多くのことを考えなければならないですが、それでも私は実に「神様を賛美するために存在する自分」というアイデンティティが、生活のなかにおいても、広がってほしいと願っています。そして、下記のみことばにあるように、たとえ私が賛美出来なくとも、天と地にある自然そのものが、つねに神様の御業を示すでしょう。

天は神の栄光を物語り   大空は御手の業を示す。
昼は昼に語り伝え   夜は夜に知識を送る。
話すことも、語ることもなく  声は聞こえなくても
その響きは全地に  その言葉は世界の果てに向かう。   詩編19編2-5節


*1「事実、あなたがたは、恵みにより、信仰によって救われました。このことは、自らの力によるのではなく、神の賜物です。」 エフェソ信徒への手紙2:8-9 (新共同訳聖書)
*2 「これらの人はみな、信仰をいだいて死んだ。まだ約束のものは受けていなかったが、はるかにそれを望み見て喜び、そして、地上では旅人であり寄留者であることを、自ら言いあらわした。」へブル人への手紙11:13 (口語訳聖書)