私の所有する空き家の近くに、そこそこ大きめのチェーン系列の書店があります。
国道沿いではあるが周りが田んぼだらけのなかにポツンとあるので、この地域ではかなりの文化スポット。潰れてほしくはなくて、定期的に買いに行っています。紀伊国屋書店ほどではないけれども、品ぞろえはまあまあ。
この秋、たまたま読んだウェブ漫画の続きが気になり、とある漫画のコミックを探してみました。
やはりない。まあ、これは仕方がないでしょう。でも、普段買っている、そこそこ著名な少女漫画家のあの最新巻もない。というか少し前までは刊行中のものがすべてあったのに、いつのまにかなくなっている。もちろんオトナ買いされた可能性はあるけれども。
書店の本棚は売れ筋本がまるわかりです。
少年ジャンプ連載の話題作、メディアミックスされたり、映像化されたりした漫画。これらは縦置きにも平積みにもされていて専用のコーナーがあります。その一方でまったく置かれていないものもあります。入荷しても一冊だけだったり。その作品のファンとしてはいささか悲しくもなります。この田舎では、この本、そんなに知名度ないのかしら、いや、きっとこっそり隠れファンはいるに違いない…!
書店のなかでもとりわけ漫画のコミックは本当に探しづらいです。
出版社順にまとめ置きされ、そのなかで著者名の五十音順になっているわけですが。同著者のシリーズもので新作や後継作の系列出版社が違ったりすると、別の場所にあったり。その作品に詳しい書店員さんならまとめてくれたりもしますが。
さらに漫画の表紙はひと昔前のジャンプコミックのような、背表紙のデザインに一貫性があればすごくわかりやすいのだけども。最近は表紙をみても、イラストが前面にあって、タイトルがどこにあるかわかりづらい、目立たなくしているようなレイアウトもあります。特にすごく困るのが、「転生」「勇者」「魔法少女」などなどのやたらと似たり寄ったりなタイトルのもの。売れた本に似せたお題にするマーケティング手法はわかるのですが、書店でブラウジングしていると探しづらくってしかたがないです。
とくに背表紙はタイトルロゴがしっかりわかりやすく、くっきりしたものにしていただきたい。
私が所有しているコミックで背表紙をみればわかりやすいのは「鋼の錬金術師」ですね、やはり。
それから角川系などのコミックはすこし大きめだったりもしますが。
コミックのサイズはやはり統一してほしいですね。自室の本棚のなかで丈がまちまちで保管しづらいですし。小説の文庫本だと各社ほぼそろっているのに、なんで漫画はまちまちなんでしょうか。私なんかが言ったって、その会社特有の事情はあるのでしょうが。紙の原料のパルプの価格が爆上がりしている現況では、小さめのほうがよろしいんじゃないかしらとも。
けっきょく探せなかった漫画は、いつもの書店で予約して入手しましたが。
バックヤードに在庫があったわけではなくて。どうも書店員さんがe‐hon経由で予約してくれたようです。わざわざネットで取り寄せならば、自分でアマゾンで買うんですよね。しかもe‐hon経由だと個別包装のままくれるはずなのに、開封されていてe‐honで予約しましたというレシートが挟んでありまして。届いたのを先読みしたんじゃないか(落丁や乱丁の確認もあるのだろうが)と思って、ちょっと嫌な気分にもなりました。
お金を払ってすぐに読みたいから本屋で見つけたいわけですが、なかなか不自由な時代ですね。
書店員さんにも手間がかかってしまうのならば、ポイントも使えるアマゾンがいいけれど、決済方法がめんどうだと利用できなかったりもします。現金でなくて、ペイペイ後払いでとか言われても電子マネーが好きじゃないですし。私がもはや時代遅れなのでしょうか。
子どもの頃はぜったいに買いたい漫画は近所の本屋さんにあったはず。いまの時代はあまりの漫画本が多すぎて、埋もれてしまって買われないままの作品もあったりするのではないでしょうか。
コンビニ留め置きやら宅配の荷物みたいに自宅へ直送だと、本を持って帰ったという気がしなくて、すぐ読まずに積読状態にしてしまうことが多いのです。
(2022/11/19)
読書の秋だからといって、本が好きだと思うなよ(目次)
本が売れないという叫びがある。しかし、本は買いたくないという抵抗勢力もある。
読者と著者とは、いつも平行線です。悲しいですね。