陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

面接でこれを言う会社にはご用心

2021-02-17 | 仕事・雇用・会社・労働衛生

世のなかには面接に通るための応募者向け対策本が溢れています。
たとえば、志望動機──企業にとって自分がどれだけ貢献できるか?
あるいはまた、前職でのキャリア。自分の能力、経験値、人脈などなど。
どれも、「売り物」としての自分をいかにアピールできるか。

しかし、求職者が欲しいのは、その企業で働いて大丈夫なのかどうかを見極める指針です。
こうした就職マニュアル本は、いかに、企業に気に入られるかを書いてあるだけで、自分がどう働きたいかを示してはくれません。ブラック企業に摑まってしまってメンタルを壊されたら、仕事で実現したい夢も能力開発もあったものではありません。

今回は、自分の経験をもとに危ない志望先をリストアップしてみました。
あくまで主観ですが、参考になれば幸いです。

・現在の従業員の悪口や不満をこぼす
面接官が自分を高く評価してくれた時にありがちなセリフです。気持ち悪いぐらい褒めてくるのも要注意。とくに事務系の女性の多い職場で、面接官が現場にノータッチの男性役職だと、採用後に、期待の新人が来たぞと意味もなく触れこむために、嫉妬され嫌がらせに遭いやすい。そもそも、新人一人入れたぐらいで、職場の古い習慣が変わるはずがありません。

・具体的な業務内容を教えてくれない
どこの部署でもつぶしが利きそうなので、配属先を迷っているケースもありますが。
どんな仕事をさせられるのかイメージが湧かないまま、入社させられのも困りもの。面接ではCADの習得に関心があるかと言われ、採用されたので必死に学んでいたら、実際はまったく使わずじまいだったということもあります。とくに事務職は何でも屋のイメージがありますので、業務内容をあらかじめ明確にしておいてほしいですね。

・離職率をごまかす
実際は若手の離職が多いのに、定年まで勤め続ける人が多いなどと嘘を吐く。入社してから、年齢階層がやたらと入社したての若年層と高齢者層に偏り、中間層がいない会社は要注意。就職氷河期世代をやたらとリストラした可能性があります。

・私生活をやたらと詮索する
親の職業や学歴など聞き出すならばまだしも、親族がどこに資産を持っているかなどまで聞き出そうとした企業がありました。金融関係でしたが、営業をかけてくるつもりだったのでしょう。あと、実際に会ったのが履歴書に書いた住所をいきなり経営者がスマホで検索し始めたことです。デリカシーがないとしか言いようがありません。

・学歴、資格の逆マウントをする
学歴や資格を褒めてくれる場合はまあ嬉しいのですが、その逆で嫌みを言う経営者もいます。うちの会社では、その資格は役立たないよわざわざ分かっていることを言う人も。

・転職歴の多さを馬鹿にする
仕事をすぐ辞めてしまう根性無しだと思われているのでしょう。事実そのとおりですが、待遇が悪いために辞めざるを得ないケースもあります。転職活動でやたらと執拗に過去の職場のことを聞きだそうとする会社は辞めといた方がいいでしょう。

・求人情報と異なる労働条件を明示する
私は家が近所の支社だから応募したのに、いきなり遠くの本社に採用してあげる、そこでは正社員になる可能性があるからと言われたことがありました。しかも、転勤ありとも言われて。ネームバリューのある企業でしたが、お断りしました。

・正規雇用が囮求人
これも有名な企業にありがちですが、正社員の求人なのに、最初の数箇月は実は契約社員での勤務、しかも最初の契約期間を2箇月以内にして社会保険に加入させない、という。とある人材サービス業界の法務部に正社員の内定が出た後にそういわれて、辞退しました。

・体育会系を好む傾向を示す
一時期、雇われたい一心で履歴書に「合気道部・空手部経験あり」とわざと書いていたことがあります。これに食いついてくる企業は、まちがいなく休憩時間もなく、業務過多のノルマを一人に課すブラックです。私は現在、コロナが怖くて公共交通機関を使わない自転車通勤ですが、自転車だとからだが鍛えられるよね~(なんで車に乗ってこないの(笑))という侮蔑した空気感を覚えたことはいくどもあります。田舎の車社会前提思想なんとかしてくれないかね。

・受付事務員の顔が暗い
面接時に最初に会う受付の顔が引きつっていたり、怒りに満ちていたら十中八九、その企業はブラックです。女性には確実に働きにくい場所で、雑用や不要な茶くみなどが多く、事務員が疲弊しています。職場で初めて訪れる人は、採用されずとも、将来お客様になる可能性があります。挨拶もきちんとしない受付がいる会社は、言語道断でしょう。


以上の指摘と逆のことが、まさに志望者にも言えます。
過去の職場の不平不満をこぼしたり、労働条件をあまりにも妥協しすぎる、あるいは高く見積もり過ぎる。事務員や掃除係にもきちんと挨拶しない、などの粗相をすると、面接の結果にも響きます。

面接は自分が選ばれる場でもあり、自分が企業を知る材料を得る場所でもあります。
なお、職場の建物がかなり古く傷んでいる会社は、経営難なのか、従業員のやる気が感じられず陰うつな雰囲気が漂っています。面接の場所はきれいでも、配属される部署はかなり雑で不衛生なんてこともあるので、一概には言えませんが。





この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「イカサマ宮様日記 令和編」 | TOP | 二次創作者のネタ被り問題は... »
最新の画像もっと見る

Recent Entries | 仕事・雇用・会社・労働衛生