あさのあつこ「バッテリー」全6巻(角川文庫)
マンガ化や映画化されて評判になっている作品です
今回は原作の小説をお借りして読みました
<ストーリー>
中学入学を前にして岡山県の新田市の母の実家に家族と共に引越してきた原田巧
彼は13歳にしてピッチャーとしての天才的な才能と、それを支える強烈な自負心を持った少年だったが
投球とそれに関すること以外には全く関心の無い少年だった
引越し先で、巧は少年野球でキャッチャーをしていた同い年の永倉豪と出会う
豪は巧の投げる球に惚れこみ二人でバッテリーを組むことを熱望していた
共に地元の中学へ入学し、当然のように野球部に入部した巧たちだったが
厳しい校則と管理された中学校生活
生徒を押さえつける事に慣れきった野球部監督
巧の才能に嫉妬する上級生。。。
真っ直ぐで純粋、と言えば聞こえは良いが
自分を曲げて他者と折れ合うことをしない巧の性格は
周囲と様々な軋轢を引き起こすのだった。。。
そして、
巧に惚れ込んだ豪と豪をキャッチャーとしてしか見てない巧
息の合ったバッテリーだと思われていた二人の間にもいつしか亀裂が生じていた。。。
全6巻と結構長いんですが、巧が越してきてからのたった1年間の話です
よく「大きく振りかぶって」と比較されるけど、はっきり言って「バッテリー」は野球小説じゃないです
試合のシーンもほとんど無くて、
高校野球のような、「おお振り」のような、
野球に生きる青春群像を期待していた分には肩透かしを食らいます
この小説では、野球はあくまでもモチーフでしかありません
だからつまらないか、と言ったらそんなことはない!
主人公巧の心の成長を描いた青春小説として、とっても面白く読めました
巧には体の弱い弟がいるんだけど
母親は小さい時からこの弟に掛かりきり
父親は仕事が忙しくほとんど家にいない生活で
小さいころは、この祖父の家に一人預けられたこともあったのです
しかし、寂しい思いや弟に対する嫉妬を
野球に打ち込むこと、野球以外のものを排除することで打ち消してきた、
と言うより感じずに成長できたということが、行間から伺えます
しかし、野球以外のものを見ないことと
野球以外のことを知り、それでも尚且つ野球を選ぶ、ことには大きな違いがあります
野球しか見てなかった少年巧が、自分と野球の他にも
いろんな人間がいて、いろんな考えがあって
野球が面白いんじゃなくて、野球は人間がやるからこそ面白い
ということに気付いてゆく物語です
欲を言えば、ラストの門脇との対決
いい所で終わっているのが残念!
小説的には良い終わり方なんだけど、読者的には物凄く不満~!!
エピローグでプロになった巧と門脇が対決するシーンと交錯させる方法もあったと思うんだよね~~。。。
映画の方は見てないんだけど
私の頭の中では
主人公巧はきつい目をした美少年、すばらしいストレートを投げる、っていう設定なので
頭の中に少年のころのダルビッシュ投手が。。。
人なつこくて巧にほれ込んでるキャッチャー豪は『巨人の星』の番宙太の
イメージが浮かんできました
映画のキャラとビジュアル的には似てません?
ついでに、昔高校野球の名監督で鳴らした巧の祖父は菅原文太のイメージで出てきました~
マンガ化や映画化されて評判になっている作品です
今回は原作の小説をお借りして読みました
<ストーリー>
中学入学を前にして岡山県の新田市の母の実家に家族と共に引越してきた原田巧
彼は13歳にしてピッチャーとしての天才的な才能と、それを支える強烈な自負心を持った少年だったが
投球とそれに関すること以外には全く関心の無い少年だった
引越し先で、巧は少年野球でキャッチャーをしていた同い年の永倉豪と出会う
豪は巧の投げる球に惚れこみ二人でバッテリーを組むことを熱望していた
共に地元の中学へ入学し、当然のように野球部に入部した巧たちだったが
厳しい校則と管理された中学校生活
生徒を押さえつける事に慣れきった野球部監督
巧の才能に嫉妬する上級生。。。
真っ直ぐで純粋、と言えば聞こえは良いが
自分を曲げて他者と折れ合うことをしない巧の性格は
周囲と様々な軋轢を引き起こすのだった。。。
そして、
巧に惚れ込んだ豪と豪をキャッチャーとしてしか見てない巧
息の合ったバッテリーだと思われていた二人の間にもいつしか亀裂が生じていた。。。
全6巻と結構長いんですが、巧が越してきてからのたった1年間の話です
よく「大きく振りかぶって」と比較されるけど、はっきり言って「バッテリー」は野球小説じゃないです
試合のシーンもほとんど無くて、
高校野球のような、「おお振り」のような、
野球に生きる青春群像を期待していた分には肩透かしを食らいます
この小説では、野球はあくまでもモチーフでしかありません
だからつまらないか、と言ったらそんなことはない!
主人公巧の心の成長を描いた青春小説として、とっても面白く読めました
巧には体の弱い弟がいるんだけど
母親は小さい時からこの弟に掛かりきり
父親は仕事が忙しくほとんど家にいない生活で
小さいころは、この祖父の家に一人預けられたこともあったのです
しかし、寂しい思いや弟に対する嫉妬を
野球に打ち込むこと、野球以外のものを排除することで打ち消してきた、
と言うより感じずに成長できたということが、行間から伺えます
しかし、野球以外のものを見ないことと
野球以外のことを知り、それでも尚且つ野球を選ぶ、ことには大きな違いがあります
野球しか見てなかった少年巧が、自分と野球の他にも
いろんな人間がいて、いろんな考えがあって
野球が面白いんじゃなくて、野球は人間がやるからこそ面白い
ということに気付いてゆく物語です
欲を言えば、ラストの門脇との対決
いい所で終わっているのが残念!
小説的には良い終わり方なんだけど、読者的には物凄く不満~!!
エピローグでプロになった巧と門脇が対決するシーンと交錯させる方法もあったと思うんだよね~~。。。
映画の方は見てないんだけど
私の頭の中では
主人公巧はきつい目をした美少年、すばらしいストレートを投げる、っていう設定なので
頭の中に少年のころのダルビッシュ投手が。。。
人なつこくて巧にほれ込んでるキャッチャー豪は『巨人の星』の番宙太の
イメージが浮かんできました
映画のキャラとビジュアル的には似てません?
ついでに、昔高校野球の名監督で鳴らした巧の祖父は菅原文太のイメージで出てきました~