漫トラ日記

現実生活空間&脳内妄想空間を日々マンガに浸食される主婦の怠惰な日常

『井上雄彦 最後のマンガ展』

2008年06月25日 10時23分58秒 | マンガ
行ってきました!これに~     

実は、私、これをやってるって全然知らなくて
たまたま、ねたろ~さんの所で知ったくらいで
それを大ファンの娘その2に教えたら
「会社帰りにもう行った。」
「えっ?お母さん、知らなかったの~!?」と
あっけらかんと、言われてしまった。。。
冷たい~~

気を取り直して、次の日チケットを買いに行ったけど
どこのチケット屋に行っても売ってない!
そしたら、全部チケットぴあの独占販売で招待券も出してないという話
すごいわ!井上雄彦!

仕方ないので、ぴあの窓口まで行きましたとも!
(コンビニだと手数料を取られるからね
チケットも平日昼間、平日夕方用、土日用と3種類もあって
私は当然平日昼間を買ったんだけど
目の前で現金購入なのに、わざわざ住所と名前を書かされたんだよ~
初めてだよ~、たかがチケット一枚にあんな面倒なことしたの!


と、前振りが長くなったけど(すいません、どうでも良い話を長々と
そんなわけで、昨日上野の森美術館に行ってきました

美術館の窓口が空くのは9:30なんで
その前(9:15)に行って並びました
前から12人目!

さて、肝心の内容なんですが
平たく言えば「バガボンド」の最終回の原画展、て感じです

しかし!
ただの原画展じゃない!
全部オリジナルだし、井上雄彦の画力もすごいんだけど
何より美術館すべてが『バガボンド』の世界、
宮本武蔵の最後の境地を表現する事に使われてる。。。
つまり、
館内すべてが井上雄彦=「バガボンド」=宮本武蔵の内的宇宙として構築されているんです

観客は武蔵の最後に立会い
いつの間にか武蔵の内面を覗き込んでいます
死に臨んで、自分の弱さを認め
戦って殺した相手、出会った人々を思い
父との確執、母への憧れと、武蔵の心的宇宙を追って行く。。。
そして、暗い館内から外の光へ出てきたときは
すべての想いが昇華した、そんな気持ちになるのです
文字通り、観客は“体感する”わけです!

そんな気持ちになった美術展が未だかつてあったかしら?
素晴らしい名画を見ると感動するけれど
それは一枚一枚の絵に対しての感動でしょ?
この美術展は、原画一枚一枚の素晴らしさもさることながら
美術館内部それ自体が一つの作品になってるのです
そのために美術館内部、廊下の隅々に至るまで
一つの作品を作り上げるために利用してあるのです

例えば、
キャンパスから絵がはみ出て壁にまで絵が描いてある。。。
階段に出れば、その突き当たりに絵が。。。
でも、それはキャンパスに描かれた絵が飾ってあるのではなくて
壁に直接描かれている。。。!
(展覧会が終わったら、これどうするのかしら?)
あと、砂浜の絵には床に砂が敷き詰められていたりと
3次元的な利用もされている。。。

勿論、こういう美術館の利用法って、今までも無かったわけじゃない
でも、これは展覧会全体が「バガボンド」の最後の物語になっている
普通にマンガを読んでると、
ストーリーに入り込んで脳内がその世界でいっぱいになるでしょ?
それを何倍にも強烈にした感じなんです
それこそストーリーのあるマンガという媒体の強みではないですか!
マンガって、絵と物語の総合芸術なんだって、つくづく思いましたよ
絵の迫力もストーリーの深みもさることながら
雑誌の枠をはみ出て建築物すらもまんがの表現に利用しようするアイデア、その企画力!
ものすごいものを見た気持ちです

ここまで、全体としての感動ばっかり述べてきたけど
個々の絵もすごかったですよ
全然前知識なく行ったんで、全部原画だって知らなくて
思わず覗き込んでみたら。。。
トーンは貼ってあるし、ホワイトの跡があるしで
しかも、描いてあるのは和紙!
マンガ描こうと思った方はお分かりでしょうが
普通はケント紙に鉛筆で下書きして、ペンで上書き
鉛筆の下書きは後で消しゴムで消します
それを和紙では。。。消しゴムなんか使ったら紙がケバケバになっちゃう
てことは、ほとんど一発勝負で描かれているわけですよ
しかも、デッサンの狂いも無い素晴らしい絵が!
後で聞いたら、面相筆で描いてるとか。。。
今月号の「BRUTUS」に
“はっきり言って、これほどの線が引ける日本画家は、
第二次大戦以降ひとりとして存在していません”
と絶賛されてましたが
本当に上手い!
「スラムダンク」を連載し始めた頃の絵を思うと、信じられないくらいです
どんなマンガ家さんでも、描いてるうちに絵は上達していくもんだけど
ここまで、デッサン力もだけど
一つの絵が美術品として鑑賞できるくらい上手くなった方も珍しいのでは?
才能だけじゃなくて、ご本人の努力とこだわりが人並みでないんでしょう

線だけじゃなくて、筆のかすれ、墨の濃淡、トーンの使い方
それらすべてがまさに芸術!
鳥肌もんでした!

そんなわけで、入場料¥1500
はっきり言って元取れます

結論
素晴らしかった~~!!

会期も残り少ないし
ぴあのチケットは平日昼間しか残ってないみたいだけど
興味と機会のある方は、是非足を運ばれる事をお奨めします
後悔はしませんよ~


帰りに、図録を買おうと思ったら
作品の収録されている図録は予約制でした
しかも、お値段も決まってないとか。。。
欲しい!欲しいけど。。。いくらなの~~!?超不安~~

その代わり、バガボンドの画集を購入¥2940
これはカラーバージョン

墨バージョンもあったけど、高いから1冊で我慢、我慢

ついでにポストカードを買ってきた


11:00ごろ、買い物を終えて外へ出たら。。。。
そこには長蛇の列が!
ああ、早く行って良かった!



最後に、美術館の大看板を
   

いや~~ん、カッコ良い~~~!!
欲しいわ~~~ 

『フルハウス』

2008年06月22日 00時31分22秒 | Weblog
またまた、ある事にはまってブログ更新が遅れてしまいました
ネットをおろそかにする時って、大体何かに夢中になってるな~

てことで、今回のはまり物はドラマです!

私、テレビドラマはほとんど見ません
(マンガ原作のドラマを見るより、原作マンガを読む方が楽しいってのもある)
ましてや、韓流ブームなんて“どこの星の話?”なんてくらい全く興味がない人だったんです

が、友人に頼まれて韓流ドラマ
『フルハウス』のDVD8枚を預かりまして
それを頼まれごとをしながら見てたわけですけど

これが。。。

結論から言うと、すんげ~、面白かった!!

筋立てをかいつまんで言えば

両親の残してくれた家を騙し取られた女性が、
その家を買ったアイドルスターと家を取り戻すために仮想結婚
喧嘩しながら同居しているうちに、だんだんと愛し合うようになる

(詳しいストーリーが知りたい方はここへ→韓流ドラマ【あらすじネット】

っていう、かなりご都合主義なストーリーなんだけど
結構笑えて泣けて最後にハッピーエンド!!

これぞまさしく、少女マンガの世界

しかも私の大好きなラブコメの真髄そのもの!

特に、キャラ設定がとっても良い!

ヒロインのジウン(韓国の名前って、覚えにくいのが難点よね
気が強くて貧乏にも負けない超前向きな精神の持ち主
でも、少々だらしない
超綺麗好きのヨンジェにこき使われ、掃除掃除の毎日
「花より男子」のつくしのようなタイプ
物書きで身を立てたいと思っている

ヒーローのヨンジェ
医大出のアイドルスター
頭が良くて、良い所のお坊ちゃんで、女にモテモテなのにクール
よって、超ワガママなオレ様男で精神年齢は小学生並み!
日々ジウンをこき使うが、良い所も。。。
「イタキス」の入江君と「ホット ギミック」のリョウキを足して二で割ったようなキャラ
ただ、幼馴染のへウォンとジウンの間で悶々する所が。。。見てる方はイライラ
一途じゃない所が許せないわ!
笑うと可愛い

ミニョク
巨大企業のメディア部門の責任者
お金があってやり手でハンサムで紳士。
当然女にモテるけど食傷気味
へウォンに思われるがこっぴどく振る
しかし、天真爛漫なジウンに惹かれて行く

へウォン
デザイナー。美人。
名家に何不自由なく育った我儘なお嬢様
幼馴染のジウンに大切にされてる
寂しがり屋な女王様タイプで、
ミニョクに失恋して孤独な時に
ヨンジェがだんだんジウンに惹かれて行くのが許せない
嫌な女だけど、自分を見つめる謙虚さも持ち合わせている


どう?
キャラが立ってるでしょ?

寄ると触ると喧嘩ばっかりして、中々素直になれない二人と
そこに割り込むお邪魔虫
そして、ラストは胸にじわ~~っと来るハッピーエンド!
もう、ロマコメの定番ですよ~!

最初のうちこそ、吹き替えの不自然さが気になったけど
ストーリーに入り込んでいくうちに、それも気にならなくなって。。。
世間のご夫人たちが韓流ドラマにはまる気持ちが、良~く解ったわ
マンガもそうだけど、ヒットするにはやっぱりそれなりの理由があるのよね!
またまた、食わず嫌いはいけないと勉強しましたわ

特に、前の日に「ラストフレンズ」のつまんない最終回を見ちゃったんで
「フルハウス」の幸せなラストに感動!
日本のドラマも変にストーリーをこねくり回さないで
単純でももっと見て気持ちの良いドラマを作ってほしいな~
(比べるドラマが極端?


ところで、今回韓国のドラマを見て
改めて日本と韓国って同じ文化圏に属しているんだな~と、実感
床に布団を強いて寝る
戸は引き戸
ハングルがなければ、ほとんど日本の風景を変わらない
それも、親しみやすい原因なんでしょうね

た・だ・し!
唯一気になったことが!

それは服なの~!!

あちらの俳優さんの着ている服のデザインもだけど
色がどうもダメ!
これは両国の色彩感覚の違いなんだろうけど
あの原色使いはどうしてもなじめなかったわ~~!!

木尾士目『げんしけん』全9巻

2008年06月15日 01時00分43秒 | マンガ
 木尾士目『げんしけん』全9巻(講談社)

息子が友達から借りてきたマンガです。
面白いとは聞いていたんで前から読みたいと思っていたマンガたけど、
もう予想を超えて爆笑もんでした!

大学の部活で同好の士に出会い、
どんどんオタクに目覚めていく男の子の話なんだけど
オタクを自認する方には「わ~、あるある!わかる~!」てな
絶対心当たりがあるはずの描写がいっぱい!
思わずニヤリ(爆笑かも)とすること請け合いです!
オタクでない方も。。。って、こんなマンガ読むのはオタクに決まってるか


では、粗筋紹介

椎応大学に入った笹原完士(かんじ)。
大学へ行った人は誰でも覚えがあるだろうけど、新入生がまずする事はサークル決め!
彼もどこに入ろうか悩みます。
実は彼は隠れオタク。
漫研にしようかアニ研にしようかウロウロ。。。
その時、目に飛び込んできたのは彼が大好きなアニメキャラ!
それは「げんしけん」=「現代視覚研究会」の甲板でした
現代視覚研究会とは
マンガ、アニメを始めゲーム、フィギュア、コスプレ等のオタク趣味全般を研究?するサークル
結局、その部室のドアを叩く笹原。
ただの見学のつもりだったのに、
現視研恒例のドッキリに引っかかり、そこに入る事に。。。

サークルのメンバーは

まず、同じ一年の高坂
カッコよくて垢抜けてて、とてもオタクには見えないのに
ゲームはプロ級、エロゲー大好き少年
でも、自分の趣味を全く隠さない

春日部:一般人。美人。高坂とは幼馴染。大学で高坂と再会して一目ぼれ。
見た目は全くオタクらしくない高坂をオタクの道から引きずり出そうとして
現視研に出入りするうちに、結局入部する羽目に。。。

斑目(まだらめ):2年生。痩せて眼鏡をかけて、見るからにオタク
二次元キャラ萌えだったのが、春日部を意識するようになる(そのシーンは笑える)
骨折してもオタク趣味を突き通す、筋金入りのオタク
影の主人公といってもいいほど、個性的なキャラ

田中:2年生。デブでちょんまげ。コスプレ衣装制作やプラモ作りに命を掛ける

久我山:2年生。デブで内弁慶。典型的なオタクタイプ。
絵を描くのが好きだが、仕上げるほどの根性は無し

初代会長:姓名、年齢不詳。いつから居るのか誰も知らない。
ついでに存在感も無くて、いつの間にかそこに居る、という謎の人物。

と、個性的な部員たち(その後新入部員も入ってくるが。。。)

彼らに触発されて、隠していたオタク趣味がだんだん表に出てくる笹原
好きなものを好きといえる気持ち良さに、現視研での居心地も良くなっていきます

しかし、オタク道にいそしんでるだけの部活動に物足りないものを感じていた笹原は
3年で部長になって、コミケに同人を発表する事に
その経験から、漫画編集者への道を志すようになる。。。


と、笹原の4年間のサークル生活を描いた漫画なんだけど
これ読んで、30数年前の自分の大学生活を思い出したというか。。。
大学で漫研に入って、ますます漫画にのめりこんでいった自分を見ているようで
笹原の事がとても他人とは思えなかった
もっとも、私は迷わず漫研に入ったけどね

この漫画で一番可笑しかったのシーンは
隠れ腐女子の後輩荻上が、笹原と斑目が部室に二人っきりで居るのを見て
萌え萌えな想像をするシーン
(どんなシーンか腐女子を自認する方なら分かるはず
彼女の脳内変換された笹原と斑目の姿にもう笑が止まりませんでした~!
どんな姿なの?と、興味をもたれた方
是非、漫画を読むことをお奨めいたします
BL好きもそうでない方も、思わず笑ってしまう事請け合いです~

そして、「げんしけん」のアニメ
これも息子がパソコンにダウンロードしてくれたんだけど
これがまた、サイコー!!
全く珍しい事に、原作以上に良く出来ている!
声も映像も演出も力が入っているのが見てる側にも伝わる出来でした
コミケのシーン、漫画でも爆笑だった笹原と斑目のからみのシーンとか
漫画より可笑しくて大爆笑でした
特に、作中で彼らが夢中になってるアニメ(笹原が入部の時惹かれた看板)が
アニメで出てくるところ、
それを見ながら現視研のメンバーが薀蓄を傾ける所
彼らのアニオタっぷりがアニメだとよりリアルで、感心してしまったわ

ところで、この作中に出てくる架空のアニメ「くじびきアンバランス」
イントロ部分でキノコが沢山舞ってるんだけど(キノコって、茸ですよ)
これがいけない事を想像してしまうんだよなぁ。。。
これのエロパロがいっぱい出てるって設定なんだけど
あのキノコはやっぱり、そういう意味なんだろうか。。。?


なんにしても、皆様これはオタク必読の書ですよ~

マンガ家と編集者

2008年06月13日 02時50分41秒 | マンガ
※勢いに任せて投稿したので、ちょっと言葉足らずでした。
なので、少し編集し直しました


ちょっと旧聞に属するけど
<金色のガッシュ!!>作者が原画紛失の小学館提訴と言うニュースがあった。

残念ながら、このマンガも作者の雷句誠氏の名前も知らなかったので
このときは、「だらしないなぁ小学館。しかも、賠償金超安っ!!」くらいしか思わなくて軽くスルーしていたのだけど
満棚通信さんのブログ『壮絶な「裏」まんが道』を覗いてみたら、かなり奥深~い問題だったようだ。

驚いたのは雷句氏の提訴に対して、続々漫画家さんたちから応援メッセージが着てること!
ことに新條まゆさんのブログ「思うこと」「その後」の記事にビックリ!

リンク先の記事を読んでもらえば分かると思うけど
新條さんのイメージが180度大転換!
失礼ながら、あの「快感フレーズ」(恥ずかしいくらい臭いけど、意外と面白かった)の作者なんで
やっぱりそういう目で見ちゃってたけど、
書かれてる内容もさることながら、理路整然とした文章を読むと
とても意識の高い人だったんだなぁと。。。失礼しました!
(もっとも、彼女のマンガが好きかどうかとは別問題)

これだけの文章を書いてるのに、100%嘘と言うことは考えられない。
マンガ読みとしては当然心情的にマンガ家の味方をしてるけど
このほかにも
週刊サンデーに漫画家続々苦言 小学館はどうなっているのかの記事なんか読むと
分が悪いぞ、小学館!

ついでにこの問題をネットで色々検索してみたら、まとめ記事を見つけた
        ↓
雷句誠が小学館を提訴まとめ

これ読むと、本当にマンガ界の反応のすごさが分かります
それだけ、漫画家さんたちがいままでないがしろにされてきた、って言う証拠なんだよね

親の死に目にも会えなかった、と言う惣領冬実さん

やっぱり原稿をなくされたって言う新條まゆさん

他のマンガ家さんからも編集者から罵詈雑言を浴びせられた話から
愚痴めいた話まで、いろいろ出るわ!出るわ!


こうやって、あちこち読んでくと
なんてひどい出版社だ!って思いたくなるけど
編集にも言い分はあるようで。。。

編集者の竹熊健太郎氏のブログたけくまメモ の「マンガ界崩壊を止めるためには」(1)
には考えさせられました
続きの(2)が楽しみです

勿論、氏は係争中の雷句氏の直接的関係者じゃないから
一般論ではあるものの、今の出版会の現状を分かりやすく解説してくれて
今後のマンガ界の行方について、とても考えさせられました。


もう一つ
編集者の立場からこの騒動を述べたもの

ラノ漫―ライトノベルのマンガを本気で作る編集者の雑記― 「マンガ家はなぜ出版社と対等になれないのか」

編集者とマンガ家間の葛藤ってのは昔からあったこと(勿論当事者じゃないので、話に聞くだけ)だけど
マンガの社会的地位の向上に伴い、マンガ家の意識は大きく変わっていったのに
出版界の意識は前近代的だって言う見方
フリーランスの職業人vsサラリーマンの編集者と言う絶対的な意識の違い
漫画ばっかり書いてきた世間知らずの若者(一般的な話)vs一流大学出のエリート
と、こんな対立の構図は素人にも容易に想像は付きます。

高度経済成長期までは普通のサラリーマンも残業は当たり前
ましてや、出版界ひいてはマスコミ産業は夜討ち朝駆けは当たり前の世界だったはず
それが土日は絶対休みなんて。。。そりゃ、会社としては土日も仕事しろとは言えないけど
絶対に社外の人間に吐き捨てる言葉ではないですね~
土日にきっちり休みたければ、出版社なんかに就職しなければいいんです!

原稿の紛失も、安野モヨ子さんの「働きマン」を見ると想像できる感じ
編集室のあの戦場のような状態では原稿の紛失も有り得ますって!
問題は紛失後の対応でしょう
編集部も原稿の紛失は大問題だと充分認識しているはず
ここからは想像なんだけど
紛失が大問題で、悪くすると上の責任まで問われかねない問題だからこそ
ウヤムヤに済まそうとしたんじゃないかな
責任重大だと、そこから逃げ出したくなるのが人情だからね~
今までの作家さんはそこで泣き寝入りしてたんだよ、きっと
でも、雷句さんは今までの鬱憤が溜まりに溜まっていたから
黙っていなかった!
で、大会社の事だもの
補償のための稟議、稟議、となる。。。
ああだ、こうだと、待たされた挙句、スズメの涙の賠償金で
プチッと切れたんだろうなぁ~~
個人が大会社と交渉するって、ホント大変なんだよね~
特に窓口がペーペーだとさ。。。

2chも覗いて来たら
雷句氏関連のスレッドがいっぱい立ってる!立ってる!
別に目新しい情報は無かったけど
夏コミで小学館ブースに抗議しようとか
小学館のマンガを不買運動しようとか言う書き込みあったわ
でも、小学館のマンガって最近あんまり買ってないような。。。
24年組の頃は新刊をあんなに買いまくっていたもんだけどね


そうそう
「少女マンガ展」の図録の中で一条ゆかりさんが
「編集の悪口を言うマンガ家は三流四流なのよ。
担当マンガ家が売れなければ良いとおもってる編集はいない」てな事を述べてた。

勿論それは、独りよがりなマンガを描いてる、
作家性てものを勘違いしているマンガ家さんたちへの
一条さんらしい辛口メッセージなんだけど
あまりにタイムリーな言葉なんで、
今回の騒動で、ついそれを思い出してしまった。

いや、雷句さんがそうだって言う訳じゃないですよ!
アニメ化までされた売れっ子なんだから、絶対に独りよがりとは言えない!
しかも、陳述書やあちこちの情報から想像するに
対立の原因の一つは
人気があるんで物語を引っ張りたい編集ときっちり終わらせたい雷句さんとの確執の様子。。。

要は、一条さんの言葉を聞いた時「さすが一流!」と感心したんだけれど
マンガ家と編集の関係って、実際はこんな奇麗事では済まないという
厳しい現実を見せ付けられたって言うか。。。(←今頃かい!?)
マンガが売れなくて良いと思っている編集者はいないと思うけど
(出版社の飯の種だからね)
こいつの代わりのマンガ家なんていっぱいいると思っている編集者は居るかもしれない
って事ですよ
売り上げと自分の実績、上司の顔色ばかり伺って
肝心のマンガに対する情熱がそれを下回るようなサラリーマン編集者(サラリーマンだから当然と言えば当然)
でも、そういう空気は相手にも伝わるもんだよね
それで、自分を大切にしている作家との関係が上手く行くはずも無い、と思う。

途中まではすごく面白かったのに
引っ張りに引っ張られてラストでがっかり!というマンガを読まされた人は少なくないはず
逆に、次の展開をワクワクして待っていたのに、
急に尻すぼみで終わってしまったマンガを挙げれば枚挙にいとまが無いくらい
その辺の陰の実情が、雷句さんをきっかけに噴出してるって感じです


とりとめも無い事をだらだら書き綴ってしまったけど
私の書き込みより、リンクしてあるサイトに行って見てください
とっても考えさせられます
今後の漫画界はどうなって行くんだろう。。。

ただ一つ私に言えるのは、
この問題提起をきっかけにマンガ界が
マンガ好きがもっと良いマンガを読めるような方向へ向かって行って欲しいって事です

※最後に雷句氏の弁護士小野智彦氏のブログをご紹介
        ↓
【ガッシュ訴訟】陳述書公開についての担当弁護士としての見解...2008年06月12日


さすがに弁護士さん今回の問題点を分かりやすくまとめて下さってます。

梅酒を漬けました

2008年06月11日 10時47分22秒 | 
一ヶ月も前にネットで注文しておいた南高梅がやっと着きました


ということで、

でで~~ん!!



ぜ~~んぶ梅酒に漬けました

5リットル瓶2本と8リットル瓶1本です

使ったのは
南高梅     5キロ
ホワイトリカー 1.8ℓ×5本
氷砂糖     3.3キロ
ハチミツ    400グラム



去年、1キロだけ梅を漬けたら
ダンナと息子にあっ!という間に呑まれてなくなってしまったので
今年は気張っていっぱい作る事に!

しかし、でかい瓶を3本も消毒して
5キロも梅を洗って乾かすとなると、結構大変~~
半日仕事だったよ~~


そして、今回の経費
梅5キロ       送料込み ¥4260
ホワイトリカー6本  送料込み ¥6600 
氷砂糖 ¥368/㎏×4    ¥1472
ハチミツは家にあったものなので    ¥0
瓶2本             ¥1460
______________________
           合計  ¥13,792


近所で買うと高いんで、ネットで安いサイトを探したけど
やっぱり、5キロとなるとバカにならない金額だわ~

これが来月引き落とし。。。
娘の結婚式でお金が無いのに、こんな道楽していいのか!?

新谷かおるetc

2008年06月06日 02時45分14秒 | マンガ
まず、ネット復帰第一弾は新谷かおるさんから
トオルさんの一押しマンガ家さんです
いままで未読作家さんだったんだけど、これが面白い!
奥さんの佐伯かよのさんと絵がそっくり(女性は奥さんが描いてるのかな?)だけど
ストーリーは男性だけあって、さっぱりしてて
私は新谷さんの方が好みかも~~


まず、お借りした中で一番面白かったのはこれ
 『クレオパトラD.C.』全8巻

世界有数の大財閥を築き上げた天涯孤独の男は死の床で
自分が若い頃炭鉱で働いていた時と同じ番号を持つ労働者を相続人に指名する
ということで、ニューヨークスラム暮らしの孤独な貧乏少女が
一転、世界有数のコングロマリットのオーナーとなる
超シンデレラストーリーです

て書くと、とっても大時代でロマンチックなんだけど
主人公のクレオパトラは企業の会長室におとなしく納まっているようなキャラじゃない!
不正や虐げられる人を見ると、その経済的影響力でアメリカ海軍すらも動かしてしまう。。。
なんともゴージャスでハチャメチャな痛快活劇です

中でも、笑える?のは第2話
あの貿易センタービルを爆破してしまうんです!
でも、この単行本が出たのは昭和62年
“9.12”より大分前のはずなんだけど。。。。。。予言みたい
ちなみに、爆破の理由はテロではないです
そうだったら、全くシャレにならん話になるけどね

主人公クレオパトラはコーヒー色の肌に金髪碧眼
そして、たった16歳なのに出るべきところは出てるダイナマイトボディ!
それを惜しげもなくさらす彼女のお色気がとっても素敵!
男性作家が女性の裸を描くといやらしい感じがすることが多いんだけど
新谷さんのマンガに出てくる女性キャラにはそんな感じがしません
このクレオパトラの健康的なお色気は、間違いなくこの作品の魅力の一つです!



 『砂の薔薇』全15巻
テロに巻き込まれ夫と幼い息子を殺され、自らも傷を負った女性マリー
テロ撲滅のための半軍半民の組織CAT(Counter Attack Terrorism)に身を投じた彼女は
テロの時の受けた胸元の傷が薔薇のように見えることから
“薔薇のマリー”と呼ばれるようになる
CAT内でトップクラスのチームを率いる彼女の活躍を描く

テーマがテーマなだけに、
「ゴルゴ13」を思い起こさせるような、かなりハードな話を描いているんだけど
何故かそう感じさせない
世界情勢やテロの世界をかなり勉強してる感じで、リアリティは申し分ないのに
やっぱり女性を柔らかく描けると、中身も柔らかく感じるのでしょうか?
それが「軽い」と感じる人もいるかもしれない
でも、同じ話を読むのなら、
やたらと“斜線”と“ト書き”の多いマンガより
こっちの方がすんなり世界に入って行けて絶対良い!
ハードさと情緒が程よく配分されているマンガです

ただ、キャラ的にマリーより「クレオパトラD.C.」の方が好きなので
この作品は次点
どうも、女らしいキャラは苦手なんだよなぁ
ここでお気に入りなのはアイリーン
元海兵隊員で、か・な・り・お下品
でも、ズバッとホンネを語る所が気持ち良いんだよね~
特に、ヘルガとの口喧嘩が笑えます

ところで、マリーが最終的に追っているのは
自分の家族を殺した名うてのテロリスト「グリフォン」
ラストで彼の正体が明らかになるんだけど。。。。。
う~~~ん。。。。ここだけは、いただけない
唐突な上、ちょっと陳腐だったような気がするな~
もしかして、打ち切りのための苦肉の策?


 『ホリー・ナイト』砂の薔薇vsクレオパトラDC
「砂の薔薇」と「クレオパトラDC」のコラボ作品
そこがちょっと楽しかった
どうやら、これはコミケ・通販用の自主制作作品のようで
B5版、たった46ページで¥1,010もするんだよ!!
たけ~~~っ!
話はそれなりに面白かったけど、千円札出すほどの厚さじゃないよな~~
それでもファンはコミケに並んで買うんだよね。。。
最近、オタクマンガ「げんしけん」(←知ってる人は知ってるはず)を読んだばかりなんで
かなり身につまされた一冊でした



 『パスカル・シティ』全2巻
2巻足らずの小品ながら、ストーリーの中身が濃くて
気に入りました

近未来のNASA、月基地に向かう新型宇宙船が事故って、
太陽への突入軌道に入ってしまう
地球に残っているのは、速度の遅い旧型シャトル
手をこまねいてる大人たちを出し抜いて、旧型シャトルを乗っ取り
事故にあった父親たちを救出に向かう乗組員の子どもたちの活躍を描く

子どもが大気圏脱出のGに耐えられるの?とか
少々突っ込みどころがあるものの
宇宙時代の子どもはこれくらい出来なきゃ!って感じの
とっても痛快な話
宇宙船の中で上手く役割分担しながら生活していく所とか
ラストの危機一救出劇とか、たった2巻とは思えないくらい
見所一杯でした



 波津彬子『うるわしの英国シリーズ』全5巻

さて、最後は新谷さんではなく波津さんのこれを
これはラストまで読んでなかったので、この機会に全巻まとめて読ませてもらいました
ま、多くは語りません
波津さんのは面白いに決まってますもん!
でも、数々の名作を書いてる波津さんだけど
その中でもこのシリーズは秀逸だと思ってます
何たって、主人公のコーネリアスくんが金髪ハンサム君なのが良いわ
そして、若年寄の雨柳堂の主人公と違って、
ちょっとヘタレな普通の男な所が気に入ってます
それなのに、何故か女性に縁の無い可哀相な彼
そんな彼もちょっと唐突ではあるけど、ラストは大団円!
でも、奥さんがあの人では尻にしかれるのは見えてますね~

このシリーズにはいろんな女性が出てくるけど
やっぱり、5巻に出てくるヴァイオレット嬢が素敵♪
彼女の幽霊さえ吹き飛ばす究極のネアカ
明るくて前向きな人生観が素晴らしい女性です
彼女の続編が読みたい、って思うんだけど
波津さん、描いてくれないかなぁ?

言い訳

2008年06月06日 02時43分18秒 | マンガ
皆様、お久しぶりでございます
メチャメチャ更新をさぼってしまいました
待っていた方も待っていなかった方(こっちの方が多いか)も
そして、自分に対しても申し訳無いです!
リアルで忙しかった、って言うのもあるけど
何かテンションが上がらなくて、ネット落ちしてました

何で、テンションが下がっていたか、って言うと

『片付け』のせい!

それも、『片付け』してたからじゃなくて
『片付け』しなきゃいけないのに、やる気が出なかったから。。。

つ~、なんともヘタレな理由でネット落ちしてたのでした


なんで、『片付け』か、って言うと。。。

それは
メチャメチャ増えたマンガ!

我が家では、押入れの前をとりあえずのマンガ置き場にしてるんだけど
未読、返却マンガ、借りたマンガが山と詰まれて
押入れの中の物を取れない!

押入れのふすまも開けられないくらい増えたマンガ
これを何とかしないと、衣替え(もう過ぎてるが。。。)も出来ない!
      ↓
しかし、そのマンガを整理するためには、最初に借りたマンガを返さなくてはいけない!
      ↓
でも、返却前にブログにレビューを書きたい!
      ↓
レビューを書くためには、時間を作って文章を練り上げていかなきゃ行けない
      ↓
しかし、片付けブルーでやる気が起きない
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やる気が出ないと、パソコンに向かう事すら嫌になってくる
      ↓
結局、一番手っ取り早い現実逃避(マンガ)に走る
      ↓
そして、ますますマンガが増える。。。

つ~、悪循環に陥っておりました

ここで、皆様、「嫌なら書かなきゃいいじゃない」とお思いでしょうが
私がブログを始めたのは、まず第一にマンガのレビューを書きたいから!
これだけは、自分で譲れない部分だと思っているんで
筆が乗らないからと言って、何もしないでお返しする事は出来ません!
(貸してくれた人にとっては迷惑だよねぇ。。。
ともかく、ここへ来て少し気持ちに余裕が出てきたので、
溜まりに溜まったマンガのレビューを徐々にアップしていきたいと思います

お借りしている皆様、申し訳ございません
もう少しでお返しいたします
(って、こればっかりだなぁ。。。