ヘタは考える
果たして、
庭掃除は何のため
この庭の持ち主は
もうこの世にいない
わたしのものになったのだけど
そんな感覚は
まだない
持ち主が帰ってくると
錯覚している
だけど
帰ってきてくれて
褒めてくれることはないんだ
とも自覚している
人は
次のステージに行きなさいと言う
例えば
売るとか貸すとか
あぁ、
まだ思い切れない
病気のため
痛い痛いと死んでいった父
癌のため
弟も壮絶な痛みを
抱えながら
死んでいった
母は穏やかな死だった
とても救われたけれど
亡くした悲しみは大きい
わたしはヘタなんだ
パプリカのヘタ
無くしたものを
探し求めるヘタなんだ
あたしの手足は
どこ行った
あたしの胴体は
どこ行った
脳みその端っこが
もがいている。。。
11/5記