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つれづれなるままに・・・・

レクイエム

2011-02-20 | 音楽
レクイエム・・・これは鎮魂歌という意味です。
前回のブログに宗教音楽のことをちょこっと書きましたが、
多くの作曲家がレクイエムを書いています。
おそらく有名なのはモーツァルトとヴェルディのものだと思います。
特にヴェルディのレクイエムはとてもインパクトのある曲で
映画バトルロワイヤルのテーマにもなっています。

最近宗教音楽を聴いて癒されていると書きましたが、
以前、同じく宗教音楽自分自身が立ち直ったことがあります。
大学時代ホント忙しい毎日で練習に追われていました。
なんていうのだろう・・音楽をやらされている自分がいて
大の音楽好きが大の音楽嫌いになっていました。

ちょうどその時、行き詰っていた私は
サントリーホールでバイエルン国立歌劇場の特別コンサートに足を運んだ。
指揮者はサヴァリッシュ。
プログラムはブラームスのドイツ・レクイエムで
ルチア・ポップのソプラノとフィッシャー・ディースカウのバリトン。
ディースカウは翌月に歌手活動を引退したので
歌手としての来日最後の演奏会だったと思います。
私はこの時忘れることのない感動体験をすることになります。

私はそこで初めて人間そのものに感動したのです。
その感動とは人間の声。
普段楽器で音楽を表現することしかしていなかったので、
楽器を使わない誰もが生まれながらに与えられた人間の声、
2000人もの聴衆が入るホールに人間の声が響きわたっている、
いったいこの声はどこから出ているのだろうと思えるほど、
透き通った美しい声。
バックで演奏しているオーケストラの響きもまるで天使の歌声のような美しい響き。
こんなにもすばらしいものがあるのかと、ただ呆然とステージを見つめていました。

私は一番大切なことを忘れていたのです。
毎日いろいろな練習に追われ、
なぜ音楽をやっているのかということを。
いつしか自分自身が追い込まれて音楽を楽しむ、
音楽を愛好する心を忘れていたのです。
そして一番大好きだった音楽をいつのまにか嫌いになっていたのです。

一般的にレクイエムはラテン語で書かれているけど
これはドイツ語で書かれた曲。
完成までに10年ほどかかった曲だと思う。
ブラームスって交響曲第1番も20年もかけて作っていますが
ホント忍耐強いって言うか、妥協できないっていうか
推敲に推敲を重ねていたというのはすごいです・・・
この曲だったからこそ、当時の自分は
立ち直ることが出来たのかもしれません。

少々マニアックな話になりましたが、
いつも音楽は心穏やかにまた癒してくる存在です。

心穏やかにしてくれるLIBERAの彼方の光↓

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