十和田湖が見えた。15時少しまえ。
ベンテク「それでは、左回りで十和田湖1周スタートで~す。」
賑やかなところに出た。みやげ屋から食べ物屋からたくさんの店が並んでる。
人も大勢歩いている。車もたくさん連なり、大きなバスも立ち往生している。
そのようなゴチャゴチャしているところを、私の軽自動車はスイスイとくぐり抜け、前へ先へと進んで行く。
ベンテク「さすが軽自動車! やるね!」
つきあたりのところで見渡せば、駐車スペースが1個だけ空いていた。
ベンテク「ほら、空いてるよ!」
ラッキーとばかり車を突っ込む。無料駐車場と書いてある、提供は3つのお店の連名。
とりあえず、乙女の像の方向に歩いて行く、かなり歩く。
見えた、乙女の像。
ベンテク「はい、これが乙女の像です。」
私「この像、何で2人なんだろう?」
ベンテク「そのことについては、こちらで確認ください。」 乙女像
てきとうに像と湖の写真を撮り、車に戻る。
無料駐車場提供店を見ると、1つは休み、2つめは食堂、3つめのみやげ屋に入る。やはり只というわけにはいかない、私は義理堅いのだ。
店の中を何度もぐるぐる回ったけど、何もほしい物なし。
そぉーと店を出た。
ベンテク「へっ、義理堅いのに?」
ベンテク「それでは十和田湖1周再スタートで~す。」
十和田湖の木々は、秋まっさかりに色付いている。どこかの誰かも色気づいている。
ベンテク「だれ?」
展望台があったのでちょっと休憩。
もやかな、きりかな。かすんで見える十和田湖もまたよし。
女性だって、はっきり見えるよりは少しぼやけて見えたほうが美人に見える。
ベンテク「再び出~っ発!」
十和田湖の周りは、それほど車を止めるところがない。
ちょっと車を止めて湖を眺めるという場所がほとんどない。
ベンテク「これじゃねー、彼氏と彼女が、あーでもない、こーでもないとお喋りするスペースがないじゃない。」
これだけの名所なのだから、もうちょっと手を加えて駐車スペースを作り、みやげ屋をちょこちょこっと置けば、もうそれだけで観光客がお金をたんまり落として行くのに、青森県人は商売がへただ。
いつもそこに有ると馴れっこになって気がつかない。
我われ無い者からすると、湖とか川とかそれが有るということが、ほんとうに羨ましく思う。
そういった自然からの頂きものを、なにもしないでおくなんて、もったいなくてしょうがない。
どんどん活用するべきだと思う。自然を破壊しろと言っているのではない。よく考えながら活用しようと言っているつもり。
人間なんて、川とか湖とか、ぼんやり眺めているだけで落ちつくのだから。
私なんて、川とか湖とかじゃなくても、ぼんやりしているだけで落ちつく。
ベンテク「そうだよね。」
私「うるへ!」
あたりが暗くなってきた。
車のライトをつける。
もう暗闇をただ走っているだけだ。
出発点まで来た。
ベンテク「やりました、十和田湖1周しました!」
今回、田沢湖、宝仙湖、十和田湖と、いそぎ足で見てきましたが、1日で3湖ですからね、時間がちょっときつかったです。
それでは、戻りますか。
ベンテク「戻りますか。」
このあとの旅はしばらく無いだろうな、寒くなってきたし、道の駅で寝るなんてもう無理だろうから。
もどりますか。