ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

就学の記録 その7 

2016年03月08日 | 就学の記録
これは18年前、由紀子が保育園の年長さんの頃に
小学校入学に向けて私が行動した時の記録です。
あくまでも由紀子の母として
見たり、考え、感じたことを書いています。
その事をご理解の上お読みください!



学校と保育園の見学の記録は終わりました。

現実を見て、迷いは深くなったような気がしていましたが
その迷いの気持ちは何も記録してありませんでした。

たぶん、悶々としていたと思うのですが・・・(笑)


でも、次に残っていた記録には
私の気持ちが決まる瞬間が残っていました。


・・・・・・

・療育センター先生

療育が終わって個人面談の時間に、
就学について先生の話を聞くチャンスがあった。

『由紀子ちゃんは療育の時など新しい遊具をとても怖がって、な
かなか誘いに乗ってきません。
とても新しい場面に弱い子どものように見えます。

普通学級に入った場合
40人と一緒に行動するとなれば納得できなくても、
無理に手を引かれて行く場面も多くなるでしょう。
その時にパニックを起こすのではないかと心配です。

由紀子ちゃんは一人の人を信頼して
その人を頼りに新しい事に挑戦していくようなタイプの子どものような気がします。
その意味からは特殊学級の方がいいのではないかと思います。

個人的には普通学級にいるために
いろいろな壁にぶつかって戦うような小学校生活よりも、
親子とも力を抜いてもっと楽な気持ちで学校生活を送った方が
いいのではないかと思う事がよくあります。』



<感想>
先生と話をするまで1年生の一学期ぐらいは
普通学級でやらせてみようと考えていた。

由紀子の可能性に賭けてみようと思っていたのだが、
入学してからの生活の場面を考えては不安で不安で、
胃が痛くなるような思いだった。

先生と話をして、はっきりと特殊学級をすすめられ、
私が不安に思っているところを突かれた時、
涙が止まらなくなってしまった。

残念とか、悔しいというのではなく
ホッとして安堵したというような涙だった。

自分では気が付かなかったが、
特殊学級の方が由紀子には合っていると思っていたのに
「由紀ちゃんは普通学級で大丈夫」
という回りの声に答えたくて普通学級にこだわっていたようだ。

今思えば、回りの自閉症児の親たちは普通学級でがんばっているのだから、
自分もがんばらなくてはいけないという気持ちが強かったような気がする。


・・・・


自分の本当の気持ちに気が付いた瞬間でした。

きっと誰かに背中を押してほしかったんでしょうねぇ~!(笑)




そしてこの日、
びっくりするような偶然が起こりました。

その年にF小学校の特殊学級を卒業して
養護学校へ自閉症の子どもさんを進学させるために
長崎へ転居された先輩お母さんと
長崎の街中で偶然逢ったのです。



・・・・


療育センターの訓練で長崎に行ったとき、
浜の町のアーケードの中で
Hくん(F小の卒業生)のおかあさんとバッタリ会った。

特殊学級の担任の先生について話を聞いた。


「昼休み時間に教室で1人きりでマットの上で丸くなって寝ている姿を見たときに
一瞬かわいそうと思ったが、今思うと、
自閉症のHにとってその時間はストレスを解消するのに、
とても大切だったような気がしている。

短期間でいろいろな事ができるようになったので、
訓練はきっと厳しかったのだろうと思う。

でも先生の事を嫌がったりはしなかったので、
優しさと厳しさを上手に使い分ける事のできる先生だと思う。」

それがH君のお母さんの答えだった。


・・・・・


立ち話で短い時間でしたが
特殊学級の事で気になっていたことを
聞くことができてよかったと思います。

昼休みの事は
先生は子どもを残して職員室へ行ってしまう!
と、聞いていたので
どうしてなのかと思っていたのです。

ちゃんと意味があることが分かって
ホッとしました。





そして・・・
8月になって就学相談がありました。
次回が最終回です。

就学相談と私の結論を書きます。


・・・つづく・・・
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