台湾でも日本と同じく国会議員は高級公務員なので、かなりの高給を貰っており、なるべくそれに似合った労働時間と成果を稼ごうと努力研鑽しています。
「成果」というのは国民の支持を勝ち取るコトで、この努力を必要としない中国共産党(ドン)からすれば、そんな努力は「愚の骨頂」と映りました。
議会民主制が国民の信を得るタメに情報公開を重視し、ヒートアップした議会をテレビがショーとして放送するならば、そこで格闘を繰り広げる議員達は、国民がヒーローを求めていると感じているのだろう… というのがドンの「台湾議会での格闘」に対する見方でした。
しかし「光復党」のラクシュミーはそんなドンの裏をかき、議会が単なる国民に対するショーではないコトを、この中華民国(台湾)の未来が賭かった国会審議の場で示します。
それには民進党と国民党を一時的に合作させる必要があり、合作は中国では「仕事」の意味で使われる言葉です。
第二回の審議の「仕事」は、やはり1回目と同じく議論を決裂させて格闘に突入し、それを大規模な乱闘にまで発展させます。
しかしこれは、台湾議会が愚かしい人気取りのタメに機能不全に陥っていると見せかけて、ドンの警戒心を緩めるタメの芝居でした。
この審議2日目の「合作」では十人近くが病院に搬送され、それは民進党と国民党の決定的な対立を示しましたが、実際のところ両党は「光復党」の要請に応じて協力態勢を築いており、台湾行政は密かに一致団結して「大陸光復」に向けて進んで行きます。