和貴の『 以 和 為 貴 』

論語:里仁第四 〔8〕 朝に道を聞けば


論語を現代語訳してみました。



里仁 第四

《原文》
子曰、朝聞道、夕死可矣。

《翻訳》
子 曰
〔のたま〕わく、朝〔あした〕に道〔みち〕を聞かば、夕〔ゆう〕べに死すとも可〔か〕なり。



《現代語訳》


季札〔きさつ〕先生が、お弟子さんであった孔先生に、次のことを問いかけられました。《仮説》

(孔子のこと)よ。武王〔ぶおう〕は紂王〔ちゅうおう〕との戦いで、何度ともなく敗れていた。しかし、最後の戦いでは勝利したわけだが、お主はなぜ、武王が最後に勝利できたと思うか、と。


孔先生は、次のように申されました。


敗れても、おなじ過〔あやま〕ちを繰り返さなかった、ということでしょうか。すなわち、勝利すれば得〔え〕るものは少ないですが、敗れれば得るものが多いにあります。おなじ過ちを避けることで、最後には勝利を得ることもできます、と。


季札先生は、そのおことばを聞いて、大いに喜ばれ、次のように仰られました。


丘よ。「おなじ過ちを避けることで、最後には勝利を得ることもできる」というお主のことばをもって、そなたは私の師〔し〕である。

最後にこのことばを送ろう。



朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり









※ 関連ブログ 朝に道を聞けば
※ 孔先生とは、孔子のことで、名は孔丘〔こうきゅう〕といい、子は、先生という意味
※ 原文・翻訳の出典は、加地伸行大阪大学名誉教授の『論語 増補版 全訳註』より
※ 現代語訳は、同出典本と伊與田學先生の『論語 一日一言』を主として参考


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