東京が大地震に襲われて崩壊した時に人はどうなる
のか?これを二人の姉妹、それを取り囲む人々を
通して演じる舞台「アジアの女」を観た。
ネタばれになるけど、
正直もやもやが非常に残った。
長塚圭史の作品はいつもテーマがすごくあるもの
ばかりだけど、今回は単純にその時々の人それ
ぞれの生き様を描写しているだけのように感じた。
精神病の妹とそれを看病するために安全な地域
に逃げる事ができない兄、その妹に恋をする警官、
兄の仕事相手の作家、そしてボランティアという名
の元に裏の顔が見える女。そして、登場はしない
が中国国籍の人々。
妹はそんな悲惨な状態を前向きに生きようとする。
荒れ果てた地に草木の種を植えて、毎日水をやる。
死んでしまっている可能性の高い、瓦礫の下にう
まった父親にいつも配給を入れるのだが。。。
地震が起きたからといって面白くない小説家は面白い
作品がかけるわけではなく。地震が起きたからといって
危険な恋をしなくなるわけではない。
だけど地震が起きたらそれを利用した犯罪が発生るする。
地震が起きたらこうなる事もあるとういオンパレード。
ラストシーンは、生えてくるはずがないとみんなが
思っていた妹が植えた草が生えてくる。
という中で登場人物が誰も出てこないで終わる。
1分ぐらいして「終了」のアナウンス。
観客の間に舞台をたてるなどの斬新さは感じ
たが、何かモヤモヤした感じが残った。
ただ、長塚がただ単純なその風景と小さな奇跡
とキレイ事だけじゃ生きていけない事を伝えたかっ
たのだったら僕は術中にはまったのかもしれない。。。
LAST SHOW 価格:¥ 1,680(税込) 発売日:2006-06 |