樹木希林サン

『がんで死ぬのが一番いい。準備ができるから。』



私も同感。十数年前からずっと思っている。
しかし私の場合それは人生に対する逃げであるのだからとんでもない。


何かと闘っていたのかもしれないその人は、とても穏やかだ。
受け入れる余裕
潔さ
問題と向き合うことのできる器。
受け止められるだろう器。

闘うことをやめた時、病気も問題も、受け入れるに変わる。
諦めと似て非なるもの。
妥協ともまた似て非なるもの。

治せる方法がわからない場合、どうすればこのことうまくやっていけるのか、それでいいのかもしれない。
お互い必要なくなったら、どちらかが去る。
必要だからここにいる。

大切な何かに気づかせたくて、不幸と呼ばれることは身に起こるような気がする。
そして知っている。
それが必ず晴れて解決するということを、身を持って知っている。
逃げれば同じ問題が形を変えてまたやってくるとも知っている。

だから逃げたくない。
もう逃げない逃げたくない。