10月11日(土)は用事があって花巻へ。
夜は早々に寝て、翌12日午前2時には弘前に向け出発。
目指す先は青森県で一番高い岩木山。
岩木山 1625m 【日本百名山】
今回も単独行。
コースは、赤倉講の信者によって最も古くから整備されたという赤倉コースを往復。
(この山固有種のミチノクコザクラを見に、また別の機会に別ルートで訪れたいと思っている。)
「道の駅ひろさき」でゆったりと休憩。
朝の気温は1度。寒い。
コンビニで昼食を買ったりして登山口の入口となる大石神社には6:15頃到着。
大きな鳥居が構えている。
すぐ脇には広い駐車場。奥にはトイレ棟。
弘前市のホームページではここが駐車スペースのようだ。
しかし、奥の登山口である赤倉神社まではけっこう距離がある。
どうしようか迷っていると1台の車が鳥居をくぐっていった。
やはり奥まで行ってみなければならないと考え直し、車を進めてみたら、赤倉神社前に駐車スペースがあった。
(神室山ではこれをしなかったので、だいぶ手前に車を置いてしまった。)
▲大石神社と赤倉神社と記された額の大鳥居
▲赤倉神社(登山道はこの左手の方向にある。駐車スペースは広くない。)
注)行者小屋などでの集まりに参加する信者の方々の車があるようなので、登山者は自分の車を置く際には留意しておいた方が良いと思われる。
赤倉神社社殿前で、先ほどの車のキノコ採り目的の男性とあいさつを交わす。
お湯を沸かし、歩き出したのは6:47。
それにしても、神社関連の建物や鳥居などの数に厚い信仰を集めていることがうなずける。
社殿左手の柵のところに設置された「登山道」の案内標識に従い、小さな橋を渡り、美しい林の広い道を進んでいく。
赤倉山神社、その奥の行者小屋を抜けていよいよ山道に入って行く。
ほどなくして第一番石仏(標高560m)の前に着く。
▲赤倉山神社
▲行者小屋群
▲第1石仏
ここから先には32もの石仏が置かれている。
赤倉コースは、石仏をたどる信仰の道。
私も全33石仏にお参りし、写真を撮り、ウェイポイントに設定しながら登ることにした。(これでけっこう時間を費やしてしまった。)
※赤倉登山道と山岳信仰についてはNHKでも紹介している。 ⇒ こちら
(どこかしら蕃山(仙台市)に似た雰囲気の道)
ブナの林の道は、歩きやすい。
ところどころに置かれた石仏の表情にも心惹かれる。
稜線に出るにしたがい周囲の植層が変わってくる。
第10番石仏が安置された伯母石という巨石にたどり着く。
ここからはそれこそ膨大な年月の風雪に耐えたコメツガ帯に感嘆しながら歩く。
道は岩稜を渡るように設定されている。
足を踏み外さないように注意しながら進む。
▲伯母石(登山道はここから右方向に変わる)
▲岩稜の道
▲コメツガ
第19番石仏のある「鬼の土俵」に着いて、石仏や祠を眺めながら長めの休憩をとる。
そして上を目指す。
▲鬼の土俵
▲道の両サイドに続くコメツガの巨木
第24番石仏のある「大開き」という場所に出た。
右手には迫力ある赤倉キレットが見える。
▲赤倉キレット
ここからは少しばかりササの濃くなった急登が続く。
高い木のない見通せるところを進んでいくと第28番石仏、赤倉御殿に到着。
前方には岩木山山頂が見えてくる。
ここでも誰もいないことを幸いに長めの休憩をとった。
▲赤倉御殿と岩木山
▲岩木山
▲十三湖側を遠望
▲八甲田山側を遠望
巌鬼山(1400m)山頂直下の第33番石仏、観音像、大きな赤倉大権現の石碑を過ぎて、ダケカンバの道を進むと大鳴沢源頭に着く。
▲歩いてきた峰
いよいよ山頂への急登。
シンドイところだが、”歩めば先に進み、進めば必ず達す”。
やっと山頂に到着。
すごい人の数。
どの岩の上にも人がいて、腰をおろす場所を確保するのがむずかしいくらい。
それでも山頂神社にお参りし、津軽岩木スカイラインや鳳鳴ヒュッテ、日本海などを見下ろし、明日登る予定の八甲田連山を眺めながらゆっくりと昼食休憩をとることができた。
空は青空。
風も無い。
まったくもって気持ちがいい。
▲たくさんの人がいる山頂(奥にはもっといる)
▲スカイライン側
▲鳳鳴ヒュッテ側
ミチノクコザクラには巡り逢えないものの、とても良い日に登ったものだと満足して下山してきた。
明日は八甲田大岳に登る。
台風19号が気になるところだが、天候の大きな変化は午後かららしい。
なんとかそうあってほしいものだ。
(補記)
下山後は、すぐ近くの北小苑(きたこえん)温泉で入浴。
この温泉は受付がかなり離れた場所にあり、ユニーク。
温泉の温度は51度と熱い。
入浴料は350円と安いが、石鹸、シャンプーなどは各自持参が必要(ヘアドライヤーも)。
何も知らずに浴室に入ったら、隣の年配の方が体や髪を洗うそれぞれのシャンプーを「使っていいよ」と声をかけてくれた。
NHK番組『にっぽん百名山』のナレーション風に言えば、”人々の厚い信仰心と親切に触れた、疲れた体と心が癒される山旅でした”と・・・。
今日のコース
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