旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

寒成山、傾城森と山伏森(宮城県)

2012-11-25 18:37:09 | 宮城県の山
天気は良さそうだったので、寒成山(かんなりさん)、傾城森(けいせいもり)と山伏森(やまぶしもり)に行って来た。
今回も単独。


寒成山(621.6m)は、白石から山形方面に行く国道113号の七ヶ宿ダム下流の南西部に位置する山。
右側が鋭く切れ落ちた特異な山容を持つ。
山麓には、天然記念物の材木岩、飛不動尊(とびふどうそん)、虎岩(とらいわ)公園など多くの名所がある。

『宮城県の山』(山と渓谷社)によれば、「標識はなく下部は踏跡も明確ではないが 、ヤブがまばらで尾根筋に出ればはっきりとした道がある」という。

“それなら、何とかなるだろう。”

虎岩公園展望台からダムの眺望を楽しみ、いよいよ登りを開始。
(この時点で道らしきものは確認できていなかったが、この季節は下草が枯れているので都合がいい。最初の尾根筋まで行ってみた。)



▲虎岩公園展望台


▲展望台からの七ヶ宿ダム


しかし、どうも先が分からない。
あるだろうと思っていた目印のテープも見えない。
仕方がないので、前述の本のコース案内に従うこととし、変更(撤退)。

今度は、飛不動尊前の駐車場に車を止め、林道から登りを開始。
(飛不動尊のすぐ裏側で、ゲートが閉鎖されている。)



▲飛不動尊


しばし歩いた先で右手の道を選択。
こちらには、赤い標識テープが付けられている。

ところが、いよいよ登りと思わせるあたりから、まったく道が分からなくなってしまった。
先に進んでみたが、それらしきものが見つからない。
尾根は、落ち葉が風に飛ばされ、見ようによってはいたるところ道にも思える。



▲右は断崖


しかし、ヤブ漕ぎはひどくなりそう。
手持ちの地図は、コース取りなどできるような代物ではない。
ここは初めての山。
事前準備不足を反省しつつ、あえなく撤退。
(後で分かったことだが、情けないことに完全に道をまちがえていたようだ。)


“いつか気候の良いときに再チャレンジしよう”


材木岩を眺めて、気分転換。



▲材木岩(左端に一人の釣り人)




傾城森(けいせいもり 440m)と山伏森(やまぶしもり 397m )に移動。

こちらは、七ヶ宿ダム湖畔の『水と歴史の館』を過ぎて横川橋を渡ったところの左側の方角に位置している。



▲左が山伏森、右奥が傾城森


▲逢瀬橋を渡って行く


この2つの森には、悲しい伝説が残されている。
「仏道修行中の山伏と、傾城の誉れ高い京都祇園の名妓が手に手を取って京都を逃げ出し、この地にたどりついた。草庵を結び、人目を忍びながら楽しい日々を過ごすも、女は病気にかかってしまう。山伏の必死の看護で快方に向かったのだが、所持金も乏しくなり、生活に困るようになった。そこで二人は、将来を危ぶみ、世を儚(はかな)んで、山下の地獄淵に身を投じた。京都から追いかけてきた下女も、それを知り、悲しみ、後を追って東方の山下(下女森)で自ら命を絶ってしまった。」(解説板から抜粋)

2つともガラガラの岩だらけの尖がり山(森)だが、道はしっかり整備されている。
祠が置かれている頂上からの眺望は、それなりに良い。
静かな昼の時間を、一人で過ごしてきた。



▲関集落の方角


▲不忘山を遠望


▲七ヶ宿ダムの方角




▲不忘山(帰りに立ち寄った長老湖から遠望)



寒成山再訪の様子は ⇒ こちら






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