旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

テイカカズラ

2023-07-13 23:13:34 | 花鳥風月

昨日長女の家の庭掃除に行ったときに撮ったツル性の花。
剪定時期によっては切口から白い乳液のようなものが出て、それが衣服に付着すると落ちにくく、皮膚に付くとかぶれたりするという少々厄介もの。

「テイカカズラ(定家葛)」という。

名前の由来が、式子しょくし内親王(1149~1201年 享年53歳)に恋焦がれた藤原定家(1162~1241年 享年80歳)が、死後も彼女のことが忘れられず、内親王の墓にカズラ(葛)となって絡みついたという能「定家」にあるのだとか。
描かれた男の執着心(執念)のすごさよ。
いやはや、なんともはや~。
肝心の定家さんの霊としてはどう思っているのだろうね~?

ちなみに、藤原定家は新古今和歌集の撰者の一人。

せっかくなので手持ちの岩波文庫版『新訂 新古今和歌集』(佐佐木信綱校訂)を開き、数えてみた。
掲載全1979首のうち、式子(しょくし)内親王作は49、定家作は46あった。

また定家は、小倉百人一首の撰者でもある。
<小倉百人一首から>
こぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くやもしほの 身もこがれつつ   (定家)
玉のをよ たえなばたえね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする   (式子内親王)    
  ※玉のをよ=(わたしの)命よ



(テイカカズラ)
キョウチクトウ科テイカカズラ属のつる性常緑低木


(公園脇のフェンスに絡みつくヒルガオ)




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