その昔、郷里の雑木林でしばしば目にしたうれいに満ちた色鮮やかなこの花。
とりわけ夕間暮れには十分感傷的にさせてくれたものだった。
この花を私が好きだと知った叔父夫婦は、私のために育て増やしていてくれたのだそうだ。
それが2008年(平成20年)6月14日(土)午前8時43分に発生した岩手・宮城内陸地震で引き起こされた土石流によって、他に替え難い大事なものとともにすべて失ってしまったと幾度も叔父は私に話してくれた。
この花は、幼いころへの懐かしさだけでなく、叔父夫婦の愛情や被災の無念など様々なものが混じり合った思いを呼び覚ます。
“郷愁”そのもの・・・。
日ごろ大いに感心しつつ参考にさせていただいているSONEさんの『東北の山遊び』を拝見していたら、七ツ森の玉ヶ池(宮城県黒川郡大和町)のフシグロセンノウが紹介されていた。
※『東北の山遊び』2013.8.13 鎌倉山(宮城・七ツ森)⇒ こちら
「これはさっそくこの目で見て来なければ・・・」と、昨日松島の帰りに寄って来た。
紹介していただいたSONEさんには心から感謝! 感謝!!
フシグロセンノウ:節黒仙翁。学名はLychnis miqueliana Rohrb.。ナデシコ科センノウ属の多年草。
▲玉ヶ池
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