旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

さくらんぼ狩り~関山街道探訪~鳳鳴四十八滝の不動明王

2010-07-02 23:59:58 | 地域魅力
十数年ぶりにさくらんぼ狩りに出かけた。狙いはほかにもあったが・・・。

さくらんぼ園のある場所は山形県東根市。我が家(仙台)からは国道48号を行くこと約1時間。
園のホームページを開けたら、サイトコピーを持参の場合は入園料1500円を1200円にするとあった。
これで2人分600円を得した。
しかし、1時間食べ放題といっても、「さくらんぼはとても消化が悪い」との入り口の掲示を見てはそうむやみにガッツケルものではない。
40分もすると飽きて退散。
親戚等への土産に4箱購入(総額二万円弱)。





今日の目的は、他にもある。

(目的1) 関山新道開鑿殉難碑を撮影すること

それがこれ。関山峠にあるドライブインの前に建っている。
野蒜築港にあわせ、山形県側との物資交流を図るために新道を開削した。その工事に使用する爆薬を運搬。休憩中に吸った煙草の火が火薬に引火。23名(うち1名は胎児)が爆死した。詳細は、貞山運河事典をご覧ください。
(注)ここの解説板によると25名が死んだことになっている。即死者プラス重傷で後に亡くなった方を含めてのことか?



(▲関山新道開鑿殉難碑)

(▲大滝:ドライブインの真後ろにある)



(目的2) 関山越えの旧道を歩く

こちらについては、国道48号分岐点からしばらく車で走ってみたが、夏草が生い茂り、先行きが不安になったので断念。
隧道まで行くにはけっこうな覚悟がいるようだ。


(目的3) 鳳鳴四十八滝を見ること

場所は、仙台市青葉区作並。
仙台ハイランド入り口の上流部。話には聞いていたが、なるほど見事。鎌倉山を遠望しつつ眺める滝は、水量も多く圧巻。紅葉時はまた格別にちがいない。



(▲鳳鳴四十八滝)


ここで、鎮座する不動尊に興味をひかれてしまった。
場所は、 カメラスポットと紹介されているところ。
不動明王が背にしているのは滝と、はるか彼方の鎌倉山。
わが家に帰り、ネット検索したら次のような記事が出ていた。

「15 今井山不動尊
鳳鳴四十八滝の所の不動尊で詳しくはわからないが、仙台の今井氏の先祖が不動尊を信心して、この土地を買受けて不動尊を奉ったのである。(せんだい・コミュニティカレッジ‘89)」

こうなれば、やはり気になって仕方がない。
撮ってきた画像を拡大し、縁起部分を読んでみることにした。
それが、これ。
面白い人物がいたものだと大いに感心させられてしまった。
いつか再度調べてみたいものである。







(※縁起は、右側部分。この左隅に葉っぱのレリーフがある。)


   *

今井山鳳鳴大聖不動明王縁起    施主 今井永吉
予(よ)
大聖不動明王を尊崇し宗教の神を研究する事玆(げん)に四十五年 其の奉安せる不動明王●●扇し修法する毎に水中●生物にあらゆる限り一切の動物に対し遠近を問わず電波的なる霊感は実に神秘の奇蹟とも稱すべき不可思議の現象あるを知り一層崇尊の信念を固くし大正元年九月●八日仙台市南町十七番地に堂宇を建立奉安する 同八年三月二日大火災に類焼し鳥●に●せ●爾後史料研究と供養の意を以て印度シャムビルマ支那朝鮮満州等より右仏像一千有餘体を蒐集す 次て昭和四年一月より帝都において祈祷を公●す 都下種々なる名義のもとに霊会術療法者百有餘を算す 然れども未た大自然界に於ける霊感あるを聞かざるは予の●を憾(うらみ)とする所なり 大霊界に貢献の意に基き祈祷実験例十餘萬を印別し世間並に知名の士に頒(わか)ち其の批判を乞ふと共に我日本国領土府縣市立図書館等は寄贈し後一年餘日の●を了し帰仙す 同九年旧三月三日此地を卜購し更に学究を求むると共に信仰と科学と両立の本尊なる大霊不動明王の尊像を拜刻し以て霊今井山と崇奉建立供養するもの也

<葉っぱのレリーフ内に書かれているもの>
菩提樹下 大聖釋尊大成道シ賜ヘリ
予 子種ヲ印度ニ求メ愛植ス
ヨリテ●●ヲ図スルモノナリ

(注)
① ( )は、読みやすようにふりがなを付けた。
② ●は、今回判読ができなかった文字。

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