旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

新南極観測船船名に入選

2007-12-15 20:09:16 | 日々雑感
今日、入選記念のパネル時計が届いた。あまりの豪華さに、「さすが国は違うな。」と感心しつつ、入選したことにちょっぴり自慢もしたくなった。



ことの発端は、南極観測船『しらせ』の廃船に伴い、新たに建造される船の名前にその名を残せないことになっていたこと。

なんとか名前を新船に引き継ぎたい。その思いは、南極観測に大きな功績を残した白瀬中尉の地元秋田県の方々をはじめ、わたしの知人たちも同じであった。ならば、皆で応募しようということになったのである。(募集期間:平成19年8月1日~9月10日)


南極地域観測統合推進本部・船名選考委員会での選考の結果、『しらせ』に決定された。
全部で18,878件の応募があり、そのうち「しらせ」での応募は242件あったという。

***** 以下は、その公表内容(一部省略して転載) *****

皆様からたくさんの応募をいただきありがとうございました。応募いただいた総数は、18,878件となりました。
 船名の募集に際しては、防衛省の艦船になることから、現在使われている船名は付けられないこととして募集を行いました。
 しかしながら、応募いただいた船名には『しらせ』の名称が数多く含まれておりましたので、再度検討しましたところ、新南極観測船が運航を開始する平成 21年5月には「しらせ」は除籍されており運航の都合上特に支障はないため、『しらせ』も選考の対象とすることになりました。
 このことから、船名選考委員会では『しらせ』も選考の対象とし、応募の多かった船名候補の中から慎重に選考を行い、
• 南極にちなんだ名前がよいこと。
• 日本の南極観測が「しらせ」の活躍により日本のみならず世界によく知られていること。
• 船が新しくなっても代々同じ船名が使用されている例はたくさんあること。
等の理由から、船名は『しらせ』がよいとの結論に至りました。

          平成19年11月13日

             南極地域観測統合推進本部 事務局(研究開発局海洋地球課)

*****     

この選考結果については、「柔軟に、そしてきちんとした判断がなされた」と大いに評価したい。私が入選したからではない。
  (注)匿名希望で応募したため、私の氏名は公表されていない。

当初の基本スタンスを変えてまで結論付けることには、かなりの決断力が求められるはずだからである。ましてや、選考委員の中には異論もあったという。

とかく、杓子定規と揶揄(やゆ)されがちの行政であるが、こういう良い対応もあるのだと認識を新たにした次第である。

ちなみに、平成20年4月の命名・進水式には、宮城県の方1名が招待されることになっているようであり、これまた嬉しい。



●新南極観測船船名募集の入選者及び進水式招待者の決定について ⇒ こちら

●新船名の決定 ⇒ こちら

●南極地域観測事業 ⇒ こちら


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