旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

月山~羽黒山(山形県)

2014-07-02 23:06:52 | 山形県の山

もろもろの思いがあり、月山へ。もう一つの目的は、出羽三山御開祖の蜂子皇子御尊像の拝観。
今回も単独行。

昨日はわが○回目の誕生日。
だいぶ歳を重ねてきてしまった。
このくらいにもなると、現在、過去、未来がやたら気にかかる。
岩手宮城内陸地震(2008.06.14)で縁者を失って6年、東日本大震災(2011.03.11)から3年が経過した。
それやこれやで月山&羽黒山詣となったしだい。
ちなみに出羽三山は、羽黒山で現世利益を、月山で死後体験を、湯殿山で新しい生命へと生まれ変わる「三関三度(さんかんさんど)の霊山」として栄えてきたお山。
簡略化すれば、出羽三山神社は現在(羽黒山)、過去(月山)、未来(湯殿山)となる。
そういえば昔「現在、過去、未来」と歌詞の続く『迷い道』(渡辺真知子)という歌もあったったけ。


山形県側の天気は申し分ない。
朝5時過ぎに八合目駐車場に着いた時にはすでにかなりの台数の車があった。
前日の山開きに合わせ山頂小屋に泊まった方々もいるだろうし、名物”月山たけのこ”採りの人たちもいるようだ。

隣に車を置いた湯沢市から来たという方とよもやま話をした後、歩きを開始。
時間は5:40。

弥陀ヶ原の木道を3分の1位まで来てから気になりだした。
”自分の車にロックしたっけ?”
仕方がない。
また車まで戻って確認。
いつの時もそうなのだが、きちんと鍵をかけていたにもかかわらず、車からやや離れてからそのことを思い出せず戻る有様。

「お前たちはニワトリか? 教えたことをすぐに忘れるようでは、叱られても三歩進んですぐ忘れて戻ってくるニワトリと同じだ!」
中学1年の時に教師に言われたことを思い出す。
その教師は、われらをつかまえてスギ(杉)とも言ったっけ。
のほほんと背だけ大きくなるからと・・・。

弥陀ヶ原のニッコウキスゲはまだ咲き始め。
イワイチョウがそちこちに見える。



▲ニッコウキスゲ


▲イワイチョウ


中ノ宮の鳥居を一礼してくぐり、いよいよ登りへ。



▲御田原参籠所・中ノ宮


▲弥陀ヶ原の無量池と鳥海山


▲ウサギギク


▲ユキザサ


▲ゴゼンタチバナ


▲ハクサンチドリ


▲シラネアオイ


東北自然歩道になっている登山道は、石が敷き詰められているので靴も汚れない。
歩きやすいといえば確かにそうなのだが、常に石を渡って歩いている感じがして面白みに欠ける。
堅い地面から膝への反動も大きいはず。

振り返えれば、雲上にその優美な姿を見せる鳥海山。
それを背にして歩くとはナンタル幸福!

ミヤマキンバイ、ショウジョウバカマ、ヨツバシオガマなどがいたるところに咲いている。



▲ヨツバシオガマ


▲一ノ岳


▲仏生池小屋の前の道(標柱には「九合目 真名井神社仏生池」とある)


雪渓を越していく。





大岩が重なる場所に出る。



▲行者返し(右手奥には来名戸神社の標柱と祠がある)


ミヤマウスユキソウ、アオノツガザクラやチングルマの花々を眺め、大峰からの遠望を楽しむ。



▲ミヤマウスユキソウ


月山山頂直下はやはり雪渓。
少々歩きにくいが、大したことはない。



▲山頂直下の雪渓


神社裏の三角点を確認。
(本来の最高地点は神社の境内地内。なので別の場所に三角点を設置。)
いつ見てもここからの景色は素晴らしい。

まずは参拝、参拝!!

荷物運搬用のヘリが来た。
静かに拝んでなんかいられなくなった。





山頂小屋周辺のクロユリ、ハクサンイチゲは見ごろを迎えていた。



▲お決まりの構図(左手奥には鳥海山)


▲クロユリ




▲ハクサンイチゲ


次は、胎内岩へ。
約15~20分ほど、大雪城の方向に下る。

途中眺められる石列群は、イギリスのストーンヘンジに似ている。



▲月山のストーンヘンジ(勝手に命名)


▲本家本物のストーンヘンジ(イギリス 2004.08撮影)


▲画像中央奥が胎内岩(手前左手に置かれている寛延年間の石碑:風雪を越え今花に囲まれている)


▲胎内岩(いたるところに石碑が置かれ、まるで墓石の岩塊)


来た道を神社前に戻り、ゆっくりと休憩。
今日は平日でもあるため、登山者は多くない。
静かな時間を十分に楽しむことができた。

八合目駐車場戻りは、12:40。

次は、羽黒山に移動。








▲出羽三山開山の祖 蜂子皇子の墓(宮内庁が管理)


▲三山神社(たくさんの参拝者。社殿の階段は急で高い。)


▲蜂子神社


手前左手でお祓い料500円を支払い、社殿の中へ。
社殿中央の金箔の扉の奥には、御尊像が鎮座。
あの絵のような険しさはみじんもない。
(絵の方は、修行中に民の苦悩を一身に引き受けたからと言われている。)





今回の御開扉は、明治以来140年ぶり。
平成26年甲午は羽黒山午歳御縁年に当たる。
そして特に、東日本大震災からの復興を祈願してのこととのこと。
社殿の中で説明を聞き、拝ませていただいた。





※今日のコース





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