旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

地域振興における先端産業と生活関連産業

2006-09-04 23:40:34 | 地域魅力
わたしの健康を心配して家族がフィットネスクラブの会員証を取得してきたので、昨日、今日と行ってきた。かれこれ2時間、あっちの器具、こっちの器具と動きまわり、汗を流してきた。

週2~3回は行こうと思ってはいるが、果たしていつまで続くのやら・・・。「水曜日はノー残業デーでよく飲み会が入るし、木曜日も似たようなもの」というように、こころの中では行かない理由を組み立てようとする“やましさ”が、すでにうごめいているようだ。ちなみにこのフィットネスクラブは、毎週火曜日が定休日。



ところで、今朝の朝日新聞に「そーなんだよなア~」と思わせられる記事があった。タイトルは『地域振興策、工場だけか』。内容の大筋は、次のようなもの。

●工場の国内回帰が続いている。日本もようやく新しい成長軌道にのったと産業界には安堵感が広がる。
●「雇用の現実」では別の姿が浮かんでくる。
●国内工場は、日本人正社員の半分の人件費コストですむ外国人労働者の雇用なしには考えられない。
●工場の国内回帰は、不安定な雇用関係と低賃金の非正規雇用者の増加に下支えされている。
●工場誘致以外の地域振興策を複眼的に考える時期にきている。



もうかれこれ15年ほども前に、県の総合計画づくりに携わっていたころ、よく“ジョ、ロウ、ガイ”という言葉を耳にした。

“女郎買い”となれば穏やかではないが、こちらの“ジョ、ロウ、ガイ”とは女性、老人、外国人ということ。

日本が人口減少、高齢化の進行によって経済活力が失われないようにするためには、女性や元気な高齢者、外国人の労働力をもって当てるしかないという論理である。

確かに現実的にはその方向で動いてきているようだ。

ここで思い浮かぶのは、地域経済の牽引には2つのエンジンが必要ということ。第一エンジンとしての先端技術産業。しかし、これは高付加価値型であり、雇用拡大には結びつかない。そこで第二エンジンが必要となる。これは、生活関連産業といった雇用吸収型産業を言う。いわば、医療や福祉、家事サービス、教育、エンターテイメントなど広義のサービス産業の領域のことである。

その意味で生活関連産業振興策も重要となるのだが、工場立地促進の奨励制度と比較してみると実態はどうだろう? まだまだ工夫が必要なように思えてくる。

フィットネスクラブのような健康関連業種領域を例に挙げれば、国民の健康、医療費や介護経費の削減、元気な労働者の創出など多方面にわたって寄与していると言えるが、地方自治体として何か優遇策でも設けているのだろうか?

時として大掛かりな企業立地策に関心がいってしまうが、地域振興には、まさに昆虫の複眼にも似た機能結合によって全体像を結べるような多彩な方策が必要なのだと改めて考えさせられてしまった。

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