従来デザインはすべて手仕事で制作されてきました
完成図をラフスケッチで描き、依頼主に提案し確認します
現在はパソコンが主流になり 手作業は殆どパソコンに置き換わっています
人間はやはり道具を使う事により様々なことを発見してきたと思います
絵の具を実際に混ぜる事で 微妙な色を発見出来たりもします
絵の具には乾いた時にイメージが変わる色もあります
その点 パソコンの色はムラは出ないし 塗り替えも簡単に行えます
殆どの場合 色見本ツールから選択するだけでらくらく塗れます
パソコンでは感覚的に色を付け 機械的に形を描いて行く事が出来ます
しかし 簡単故に色そのものを数値管理せず制作する人もいます
そのために同じ色を再現出来なかったり
印刷の場合は モニターの色とはまったく印刷結果が違う時があります
基本的には光による混色と絵の具による混色では物理的に違うものです
だからこそ色を数値管理しておかないと色の修正作業ができなくなります
アナログ感覚でデザインを先行しても良いのですが最終的には
使った色を自分のものにすべく 色のデジタル数値管理は大切なことです
パソコンでデザインされるようになり色の質感が乏しくなっているのでは?
パソコンによるデザインが一般的になってから作品傾向がフラットな色使いが多くなった
色むらが無くてスッキリしているという言い方もできますが
フラットな色面は 同じ色でも重量感が乏しく 画面全体のインパクトは弱く
全体に単調な印象になってしまいがちです それは色そのものにムラが無く
まるで折り紙の色を並べただけの単調なイメージになりやすい事が原因でしょう
人間の感性に訴えるものは色彩が大きいのですが やはり人間の感覚を刺激するには
質感の刺激も重要な要素です 同じ色でも質感が違うとだいぶ違う印象になります
知らぬ間にテクスチャーの影響を受けている場合も意外と多いのです
色の配色を考える際に質感もいろいろとデザインする事で作品はより個性的になり
色の善し悪しを決めるものはたんに配色だけでなくテクスチャーが決め手になる時もあります
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