デザインの勉強方法は課題が提出され、それを生徒各自が制作する。
制作途中は、殆ど質問もしなかった気がする。むしろ、授業中はクラスメイ
トとのおしべりの方が楽しかったのを思い出す。完成した課題作品は全て集めら
れ、後日採点され各自に返却される。デザインの授業は、技術的なものとアイデア
的なものとに分ける事が出来、技術は見れば一目瞭然でわかるのだが、ア
イデアのケースの場合は、本人の説明がなければ、なぜそのようになったか
分からない時も多い物です。ほとんど数が少ないので記憶に残っていないが、
たま~に担任に寄る寸評が行われた時もある。
そんな時、一瞬その人の考え方に触れて、新しい刺激を受ける事があった。
しかし、デザインは受けた刺激をそのまま形にする訳にはいかない、当然
自分なりの発想に消化して行かなくては、役に立たないものです。
つまり結果的には、自分で課題を創り、自分で制作し、自分で分析し、自分の
アイデアストックに保管しなくては、実際問題仕事にはならない。
面白い課題もあるが、それを楽しんでいるうちは自立できないものです。
実際、卒業して社会に出て実戦に入ると、作業での制約は時間位しかないので
思いっきり自由すぎて、何をどうしたら良いかわからなく、立ちすくむ新人は
非常に多く居ます。学校の課題はいかに楽しく飽きないように、食べやすい
物だったかがわかると思う、つまり野生の鳥と同じで、親から巣立ったら
生きるための知恵は自分で磨かなければ、滅んでしまうと言う所でしょうか。
パソコンで技術が補えるようになった現在では、デザイン界の環境はさらに厳しい
現状になっているような気がします。