ゴッホの作品で使われている絵の具を
同じ量を使ったとしても
ゴッホの絵は再現出来ない
それはタッチの再現が非常に難しい点ではないでしょうか
色のバランスを一生懸命まねをしても
筆から創りだされるあの質感を
再現するのは難しいと思います
意外とグラフィックデザイナーにも
質感の重要さを見逃してしまう
ひとが多い気がします
色や形に固執するあまり質感は見逃してしまう
画面全体の質感チェックは大切です
作品のパワー・インパクト・重量感は
テクスチャーによりだいぶ違いが出ます
日本の文化には版画や折り紙など
比較的フラットな色を使う事が多いです
逆に絵の具を盛り上げる外国では
日本の比較的質感の少ない表現が
強い影響を与えたことは良く知られている所です
浮世絵や版画などの様式美は
油絵文化に取っては新鮮だったのでしょう
パソコン導入により三次元ソフトを
使って形をつくりデザインする時は
それぞれの物体に質感を与えないと
すべて石工のような仕上がりになってしまうので
それぞれモデリングした物に材質感を与えて
処理をして行くとまさに質感の違いが
イメージに大きく影響してくる事が実感できます
同じ三次元ソフトでも日本人の作品と
アメリカ等の作品ではまったく作品イメージが違います
モデリング自体はシンプルにして
むしろ質感によって独特の世界観を出している
日本人的には形や色に神経を注ぎ
質感はやはりフラットな質感が多いような気がします
やはり生まれ育った文化や環境の違いで
感性の育ち方も違ってくるのでしょうか