グラフィックデザインは、様々なイメージ表現を追求します。作業は昔と違いパソコンで行える様になり、手仕事時代に比べたら色塗り作業は遥かに便利になりました。しかし、この配色作業の善し悪しを判断するのは、当然パソコンではありません、あくまでも本人が決めなくてはいけません。しかし、この便利さ故にひたすら色塗り作業を繰り返してしまい、最後は混乱してしまう人も少なくありません。便利で手軽なのでつい触りたくなる、しかし、色を意味なく変えてもトレーニングにはならないと思います。デザインの善し悪しは、感覚的な物が大きく左右する世界です。しかし、自分の感覚や世界は意外と正確に自分自身で理解するのは難しいものです。
デザインの専門学校に行ったけど基本的に何を学んだか、いまとなってはほとんど記憶がありません。けれども、学校は同じ課題を与えられるので、クラスメイトの結果をみると非常に勉強になった事は鮮明に記憶しています。自分では絶対に使わない配色であったり、レイアウト処理など、あるいは、まったく使わないであろう素材であったり、大変刺激になったことを覚えています。
学ぶことの基本として、人のを見てまねるということは、結果すごく良いトレーニングになっている気が今でもします。学術的な論理はあまり仕事には役に立っていない気がします。