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“南京大虐殺”「40万人説」

2021年06月14日 | 南京大虐殺
2023.03.21 6項に中華民国「日寇侵略之部編案紀要初稿 」追加



現在の中華人民共和国は、いわゆる“南京大虐殺”の犠牲者数として公式に「30万人」を掲げている。

南京大虐殺の犠牲者30万は歴史的事実 朱成山氏強調 / 中華人民共和国駐日本国大使館
http://archive.today/ICW5R



しかし、少なくとも過去には(あるいは今も?)もっと大きい数字も出回っている。

そこで断片情報になるが、見つけた分をここに貼っておく。



1. 南京大学の内部刊行物として「40万人」説、一部に「50万」説
2. 谷田勇大佐が「42.5万人」説に反論
3. 中国の2研究者が「30〜40万虐殺」に懐疑的と報道
4. 米教科書、南京大虐殺の犠牲者40万人と記載
5. 人民日報の英語版記事に「40万人」説
6. 中華民国「日寇侵略之部編案紀要初稿 」に「40万人以上」説




《1. 南京大学の内部刊行物として「40万人」説、一部に「50万」説》


次の文献に、1979年に南京大学の内部刊行物として「40万人」説が提起されたとある。

さらに、画像の末尾には終戦直後の時点から「50万人以上」説も出ていたことが紹介されている。





この文献は1984年に日本で出版されているので、そういった数字が日中双方で流布されていたことがわかる。

証言・南京大虐殺―戦争とはなにか / 南京市文史資料研究会
https://www.amazon.co.jp/dp/4250840247/



なお、この文献は中国側の主張や事情がよくわかるので、関心が高い人は入手したらいいと思う。
訳者まえがきにも興味深いことが書いてあるので画像で引用しておく。








《2. 谷田勇大佐が「42.5万人」説に反論》


1984年、「証言による『南京戦史』4」にて、谷田勇大佐が「42.5万人」説に反論している。「42.5万人」説がどこから登場したかまでは把握していないが、そのような説が出回っているために反論したものと見える。






《3. 中国の2研究者が「30〜40万虐殺」に懐疑的と報道》


2007年、産経新聞が「中国の2研究者が「30〜40万虐殺」に懐疑的」と報じている。

記事の文面には、「中国では現在、一般に流布されている南京事件の30万〜40万人虐殺説について…」との記述もある。報じられた2007年時点でそうだったということになる。






《4. 米教科書、南京大虐殺の犠牲者40万人と記載》


安倍首相(当時)が、米国の教科書に「南京大虐殺の犠牲者40万人」と記載されていることを知って驚いたという記事がある。
これについて中国・人民網は、「40万人と主張する研究もある」としている。


南京大虐殺の犠牲者数に関し、中国政府および学界は30万人との見解を発表しているが、40万人と主張する研究もある。専門家は、「米国の教科書のデータは『愕然とする』に値しない。むしろ、南京大虐殺を否定しようとする日本の態度こそが愕然とする」と指摘。

米教科書、南京大虐殺の犠牲者40万人と記載 安倍首相「愕然とした」 / 人民網日本語版
(2015年01月30日)
http://archive.today/4M8UN




上の記事の元になった安倍首相(当時)の国会答弁。


(稲田朋美委員)
 南京事件についても、日本軍は二カ月以上にわたって、七千人の女性を強姦して、数十万人の非武装兵士と民間人を殺害して、四十万人の中国人を殺したという、東京裁判にすら書かれていないことがアメリカの教科書で教えられているわけであります。
 これは決して過去の問題ではなくて、私は、現在進行形の、例えばアメリカにいる日本の子供たちの人権が侵害されているものだというふうに思っております。

(中略)

(稲田朋美委員)
 最後に、総理にお伺いをいたしますが、こういったいわれのなき日本に対する名誉毀損というのは、私はこれを正していくことも国益だというふうに考えておりますし、政治の責務だと思っております。訟務局が設置されることもあり、また外交を通じて日本の正しい姿を発信していく必要があると思いますが、お考えをお伺いいたします。

(安倍内閣総理大臣)
 先ほど、この資料、マグロウヒル社の教科書を拝見いたしまして、私も本当に愕然といたしました。主張すべき点をしっかりと主張してこなかった、あるいは訂正すべき点を国際社会に向かって訂正してこなかった結果、このような教科書が米国で使われているという結果になってきた。
 国際社会においては、決してつつましくしていることによって評価されることはないわけでありまして、主張すべき点はしっかりと主張していくべきであり、また、現在、日本の名誉に重大な影響を与える訴訟も増加しているのも事実であります。そうした訴訟に対応していくためにも、訟務局を新設し、戦略的にしっかりと取り組んでいきたいと思います。
 また同時に、外務省におきましても、外交におきましても、国際社会の正しい理解を得るべく、今後とも我が国の国益の実現に資するよう、戦略的かつ効果的な発信に努めていきたい、このように思います。

第189回国会 衆議院 予算委員会 第2号 平成27年1月29日 / 国会会議録
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/118905261X00220150129




その問題の米国の教科書。


マグロウヒルの教科書「トラディションズ・アンド・エンカウンターズ(伝統と交流)」は、南京事件について「ザ・レイプ・オブ・南京」という項目を立てて、《日本軍は2カ月にわたって7千人の女性を強(ごう)姦(かん)》《日本兵の銃剣で40万人の中国人が命を失った》などと記述している。

【歴史戦】「南京大虐殺」「慰安婦」…誤った史実ひとり歩き 米高校で試験にも 日本人生徒「英語でも反論を」
https://www.sankei.com/article/20150108-FQXNLFTGUJJSDL6LKFWV56IM2Q/





《5. 人民日報の英語版記事に「40万人」説》


英語版Wikiの「南京大虐殺の死者数」に、諸説のひとつとして「40万人」が挙げられている。



そのソースとしては、人民日報の英語版の記事がリンクされている。


(翻訳)江蘇省社会科学院の研究員であるSun Zhaiwei氏が執筆した論文により、1937年に日本軍が7ヶ月間南京を占領した際、南京近郊でも10万人以上の非武装の民間人を殺害していたことが初めて明らかになった。したがって、南京大虐殺で日本兵に殺された中国人の総数は40万人に達しています。

400,000 People Killed in Nanjing Massacre: Expert / People's Daily Online
(July 26, 2000)
http://archive.today/GZ6zf





《6. 中華民国「日寇侵略之部編案紀要初稿 (合訂本)」に「40万人以上」説》


中華民国が1972年頃に編纂した「日寇侵略之部編案紀要初稿/八年血債」によれば、「南京被屠殺四十多萬人」の記述があるとのこと。




資料データ:
全宗名稱: 蔣中正總統文物
卷件開始日期: 1937/07/07
卷件結束日期: 1972/09/25
卷名: 日寇侵略之部編案紀要初稿 (合訂本)
題名摘要: 八年血債:七七事變前日寇對我之逼迫、日軍侵華戰爭中暴行(毒虐、屠害、炸擄、縱火)、我軍官兵傷亡及財產損失概況、領袖對日以德報怨、日背信忘義


日寇侵略之部編案紀要初稿 (合訂本)
https://ahonline.drnh.gov.tw/index.php?act=Display/image/272735689uACuX#4Gv8



藍金黃さん(http://archive.today/aDahj)、城谷さん(http://archive.today/m86pD)から情報をいただきました。ありがとうございます。

なお、当該文献の表紙には「中華民国六十四年六月」(=1975年6月)と記されているとのこと。(http://archive.today/xyFS0





《改版履歴》


2021.06.14 新規
2021.06.15 4項「米教科書、南京大虐殺の犠牲者40万人と記載」追加
2021.06.15 5項「人民日報の英語版記事に「40万人」説」追加
2023.03.21 6項に中華民国「日寇侵略之部編案紀要初稿 」追加




《関連記事》


★南京大虐殺の真相(目次)
https://blog.goo.ne.jp/zf-phantom/e/9e454ced16e4e4aa30c4856d91fd2531





以上。





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