零戦での「特攻」について、爆弾の突入速度からみた試算。
500kg爆弾を、
高度10,000mから水平爆撃=724km/h
高度2,000mから水平爆撃=571km/h
特攻または急降下爆撃=630km/h(初期型急降下制限速度)
特攻または急降下爆撃=740km/h(52型急降下制限速度)
250kg爆弾を
高度10,000mから水平爆撃=512km/h
高度2,000mから水平爆撃=475km/h
特攻または急降下爆撃=630km/h(初期型急降下制限速度)
特攻または急降下爆撃=740km/h(52型急降下制限速度)
計算上は、爆弾重量や高度に関わらず、水平爆撃よりは特攻または急降下爆撃の方が爆弾の突入速度を向上させられる戦法だった。
命中精度を無視すれば高高度からの爆撃の方が速度が速いのではと思っていたが実は違った。
考案した日本軍もこんな冷徹な試算をしたんだろうか。
(空気抵抗係数は、スカイダイビングの半分の0.12kg/mとした)
(追記)
特攻は戦争の勝敗を決するものではない。時間稼ぎ。敗戦色濃い状況で、1日でも1時間でも敵を食い止めれば、その間に本国で生き永らえるための算段が取れる。その間に停戦交渉も可能になる。ムダと言う人は思慮が足りない。島津の捨て奸(すてがまり)戦法と同じ。
また、人道的な点を無視すると、特攻とは誘導システム。つまり、現代のミサイルと同じで爆弾の命中率を上げ、一撃必殺にするための施策だった。しかも、上述の計算のように突入速度を向上させる効果もあった。
以上。