【おやじファイト】を終えて。
2ラウンド終了。
青コーナーに帰る。
初めて五分五分か?
打たれまくったダメージも蓄積されていた。
2ラウンドも乗り切ったことで、
良くこのラウンドも耐えたなぁ、
と言うのが本心だった。
やっとクリーンヒットは出たけど、
手数だけは相手選手のほうが多かった。
コーナーでのインターバルの時、
初めて少量の水を飲んだ。
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【おやじファイト】を終えて。
打たれる手数が多い中で、
自分の渾身のパンチが何発か当たった。
2ラウンドの中盤あたりで、
再接近した距離で、
渾身の右が相手選手の顔面に当たった。
顔のど真ん中に入った。
無我夢中だったから、
当てようとして打ったパンチじゃなくて、
倒されたくないから打ち返したパンチだった。
当たった瞬間、
もの凄い音がしたのを覚えている . . . 本文を読む
【おやじファイト】を終えて。
お互いにペース配分も、
次のラウンドも考えない展開となった。
相手選手がどんなことを考えていたかは
知らないけど、
いつの間にか、
ドロ試合に持ち込むことになったいた。
「当てる技術」の差は歴然だったから、
僕にはそれしかなかったし。
2ラウンド途中から、
一つ変化を感じた。
相手選手のペースがダウンした気がした。
それと . . . 本文を読む
【おやじファイト】を終えて。
相変わらず、
相手選手の手数は的確に僕に当ててきた。
沢山、
もらったけど
前に前に進むことで、
自分の距離で戦う時間が増えた。
1ラウンドと明らかに違う点だ。
混戦の中で、
何発も当たるようになった。
お互いに近い距離だから、
もらうと僕のあごが上がる。
当てると相手のあごが上がる。
この繰り返しを交互に繰り返したような . . . 本文を読む
【おやじファイト】を終えて。
2ラウンドが始まった。
リング中央に向かう。
1ラウンドを乗り切った時点で、
完全に「僕」は僕でなくなった。
僕の中から
緊張感と言うものは消えていたから。
自分がそう思い込んでいるだけかも知れないけど、
頑強な体を盾にして前に向かったよ。
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【おやじファイト】を終えて。
青コーナーに戻って。
爆発しそうな心臓に
夢中で酸素を送った。
セコンドの中島会長から
何をアドバイスされたか覚えてない。
1分間のインターバルの間、
この40歳の体がどれだけ休めたか?
あとどのくらい体力が残っているか?
全然わかんなかった。
確実なのことは、
ゴングが鳴れば、
もう一度立ち上がることだけ。
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【おやじファイト】を終えて。
打たれまくった1ラウンド。
終盤間際、
やっと自分のパンチが当たった。
やっと届く距離に入ることが出来た。
そして。
青コーナーに帰ることが出来た。
戻ることが出来た。
正直、
この1ラウンドを耐えたことは、
自分の中では「凄いこと」に入る部類だった。
このラウンドは
完璧に相手に取られたけどね。
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【おやじファイト】を終えて。
でもね。
ここまで来て
そんなに早くは終われないぞ。
無我夢中で打ち返した。
応援してくれてる皆、
応援してくれている家族、
1人で戦っているわけじゃない事の重みとか、
この時は僕の背中を押してくれた。
この時の原動力は間違いなくそれだった。
かっこつける訳じゃないけど、
本当にそうなんだ。
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【おやじファイト】を終えて。
ひざが落ちそうになった。
両足を踏ん張った。
打たれても、
打たれても、
前に足を踏み出した。
この相手は、
距離をおくと非常に危険だ。
リーチが遠くからビュンビュン伸びてきた。
僕の安全圏は『最接近』だと覚悟した。
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【おやじファイト】を終えて。
ゴングが鳴った。
中央に向かった。
ガードを高くして構えた。
そのガードの隙間に
相手のパンチがもの凄いスピードで入った来た。
ちゅうちょしている間に先手を取られてしまった。
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【おやじファイト】を終えて。
リングにあがってから。
どんな紹介をされたか、
どんなコールをされたか、
良く覚えていない。
もぅ頭の中は真っ白だった。
リング中央に選手が呼ばれ、
レフリーから説明を受ける。
何を聞いたか覚えていない。
最後に、
「グローブを合わせて」と言われ、
相手選手とグローブで握手した。
コーナーに戻る。
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