介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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日本における園芸療法の実践とその社会福祉モデルの構築

2008-01-19 17:15:08 | 園芸ケア
【大学院の仕事は続く】
1/17 木曜日 学部の「社会福祉概論Ⅱ」の最終回が終わる。
       採点結果を教務課にメールで連絡するなどで今年度は終わりです。

専任の大学院のほうは、
1/15 演習2 (修士1年生)で、今後の研究日程を相談した。カリキュラムでは4月のはじめまで休暇ですが、
社会福祉施設への調査などを実施するには年度内の方がいいという事情(担当者が代わってしまう)もあって、実際上は継続することに。

1/17 午後、先日修士論文を提出した2年生が来室。
   2月5日に予定されている論文の審査の下打ち合わせ。

2/05 には、全部で12件の論文を、各論文3人(主査1+副査2)で分担。
  持ち時間 各院生宛 60分。私は、合計 4件の審査を分担。
  急には読みきれないから、時間を見て読み進むことに。

【2008年度のシラバス】
大学院の事務局へは提出したが、そのポイントは、「詳しくは、ホームページを見て準備してください」ということで、
これから3月末までの期間に補強・改定する。

特に、前記に開講する「高齢者福祉学特講」(修士)では、
・「岩清水日記」(BOKMARK)で、総括されているシリーズを踏まえて、現行制度を批判的に学ぶ。
・二木 立先生の『介護保険制度の総合的研究』(2007)などで、勉強しておく。

【園芸療法と社会福祉学】
・・について、毎週この「演習2」でQ さんと議論している。
1/15の演習の際に、Qさんが入手した論文は、本格的なものだった。

駒澤大学の
長尾譲治先生と、武山梅乗先生の論文です。

『駒沢社会学研究』2002年 第34巻 p29-p90
タイトルは、
<園芸療法>の境界線ー園芸療法の社会福祉モデルとコミュニティー

このうち、
前半(第1部)の
「日本における園芸療法の実践とその社会福祉モデルの構築」(長尾譲治)
の趣旨をまとめます。

【日本における園芸療法の現状】
 「日本では、園芸療法ということばだけがひとり歩きし、その実態がつかめない
・・しっかりした枠組みが存在しないために、概念があまりにも拡散しすぎている」という問題意識から、
関東圏の事例2件を訪問調査、新聞情報から全国7件を調べた。
 園芸療法の効果は一般的に高いとされているが、取り組みの中味は実施主体によって大きく異なり、統一性を欠いている。
「効果への期待が先行し、その理念や内実についてはあまり顧みられない傾向がみられる」(p42)

【社会福祉モデルによるパターン化】
・園芸療法の目的(効果)を治療性と経済性の2つに、
・技術形態を個別性と集団性の2つの概念にわけ、
そのマトリックスを作成して、4つのパターンで説明している。

これは、斬新で基礎的な作業で、これから議論を深めるのにヒントとなるところが多いと、Qさんと評価した。

*勤務する図書館には、『駒沢社会学研究』はないため、先方の大学図書館を経由してコピーを入手した。
(A4で2枚刷りとして32枚。@40円と送料 合計1,480円をこちらで負担した)
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