介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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第2184号 「社会保障論」〈問題11)のコメントと回答

2009-01-29 09:05:31 | 国家試験
先進国の社会保障制度の歴史は、ほぼ毎年出題されている。

2008年の場合〈問題11)、ドイツ、イギリス、アメリカ、フランスのほか、スウェーデンがでていた。〈これまでは、この5カ国の出題が普通〉
今年2009年は、ニュージーランドが初顔ですね。

○イギリスの救貧法は、2009年でも「社会福祉原論」や「公的扶助論」に出題されるなど最も基礎的な問題といえます。1834年の改正法の意義などが焦点になっています。

○ドイツの1883年法は、2007年問題11の選択肢1、2005年問題11選択文Bに同じ内容ででています。

○アメリカの1935年法は、2007年問題11の選択肢2に同じ内容で出されていました。

この3つは、過去問にも頻繁に出題されていてすぐわかると思います。
○ニュージーランドの1938年法は盲点でした。実は、私のブログでは、この時期のニュージーランドのことを注目すべきだとの記事をかいています。
  →2008.08.28付け記事

○問題は、選択肢4です。
「ラロック」は、ちょうどイギリスのベバリッジのような役割を果たした重要な人物で、2007年問題11の選択肢5では「ラロックプラン」として出ています。

「普遍化の努力にもかかわらず」の意味がよくわかりませんが、「適用率が4分の3」は低いですね。いまのところ、すぐにデータをお示しできませんが、ほぼ100%では?。
→フランスの医療保険については、私のこのブログ2008.05.08記事がある。
 専門的な研究者は少ないが、
 篠田道子
 石塚秀雄
 松田晋哉
 奥田七峰子
 の諸氏のサイトあるいは文献を参照。

歴史の問題なのか、人物を問うているのか、統計的な数字を問うているのか、それが渾然としていて、(失礼ながら)質問としての吟味が足りなくて、そのことがこの問題を解き難くしています。

【正答は】
選択肢4です。

【蛇足】
私自身は、大学院で「保健福祉国際比較研究」を講義していて、このテーマには関心がありますが、「そろそろ外国の政策の暗記物」の出題はやめてはどうか?と思います。仮に出題するとしても、もっと工夫の余地がありますね。

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