介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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第3960号 世界経済の中でみる日本の社会保障:『週刊東洋経済』

2010-09-26 10:57:48 | 経済
『週刊東洋経済』2010.09.25 号

では、「世界経済大図解/世界vs. ジャパン」という特集を組んでいます。

このうち、著者名を特記しているフランス、オランダ、スウェーデンについて、要点をあげておきます。


【フランス】

「フランスから学ぶ人口政策」pp.62-63 横田増生(ジャーナリスト)

・ 1910年 フランス南東部の企業経営者組合が「家族手当補償金庫」を設立した。
・ 第2次大戦後、政府が運営する「全国家家族手当金庫」に引き継がれる。
・ 1960年代のフェミニズム運動による働く女性のための法整備
・ 1980年代 社会党のミッテラン大統領による複数の手当ての設立

この制度のおかげで、
相対貧困率では、
フランス24.1% 日本 16.5% だが
可処分所得による相対貧困率は、
フランス6.0% 日本 13.5% 逆転している。
 

【オランダ】

「オランダの雇用」p.64 権丈英子(亜細亜大学准教授)

・ 1982年 ワッセナー合意(ワークシェアリング)
・ 合計特殊出生率 2000年以降、1.7 まで回復している。

労働時間の満足度調査
「労働時間を減らしたい」人の割合:

男性フルタイム 日本 60.3%  オランダ 6.2%
女性フルタイム 日本 56.4%  オランダ14.2%


【スウェーデン】

「スウェーデンの社会保障」 p.65 湯元健治(日本総合研究所理事)

社会保障給付費の対GDP比率は、
日本の18.6% に対して、スウェーデンは29.4%と高い。

特色は、その規模の大きさというよりは、思想と制度設計。

・ 所得の31.4%は、地方所得税で、これが保育・教育・医療などの社会サービスにあてられる。

・ 失業保険と年金は、社会保険料(所得の31.4%)でまかなう。

・ 職業訓練などいわゆる積極的労働市場政策は、GDP比率で、
日本の0.26%に対して、スウェーデンは、1%と4倍である。
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2 コメント

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ここまでくると日本人は… (さはら)
2010-09-27 00:31:25
悪条件の中を歯を食いしばって生きろと言われているような気がしますね。


こういう数字を、もっと世の中に周知されてもよいかと思います。
ゆとり (bonn1979)
2010-09-27 09:10:04
さはら さん

ブログやtwitterを読むと
良心的な多くの方は
仕事で
時間も心も
消耗しているように思われますね。

最近は
一般の経済週刊誌が
介護や福祉のことを特集していて
時代の流れを感じます。

ほんとは
原資料を調べてリンクすると
よかったのですが。

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